アルピーヌ・ジャポン主催イベントがお台場で開催
4月2日、東京はお台場、シティ・サーキット東京ベイで、F1鈴鹿戦を前にアルピーヌ・ジャポンが、エステバン・オコン選手とリザーブドライバーのジャック・ドゥーハン選手2人の記者会見、そしてデモランを行った。
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じつはこの日は、アルピーヌ・ジャポン主催によるメディア対抗EVカートレースとF1ドライバーたちの会見という2部構成のプログラムだった。だが運悪く道路混雑により、予定の18時にアルピーヌ・レーシングのF1ドライバーの2人が間に合わなくなり、30分ほどの遅延が告げられた。
ところが何という巡り合わせだろう、同時に日本を訪れていたジャックの父であり、かつてモーターサイクルの最高峰でGP500ccクラスのチャンピオンに輝いた、生きるレーシング・レジェンドのミック・ドゥーハンが急遽、ステージでトークを務めることになったのだ。まるで雑談のような質疑応答は、ジャックとの親子、そしてレーサーとしての関係に及んだ。
なぜジャックが2輪ではなく4輪を選んだかといえば、5歳の時に2輪のダートトラックで指をひどく怪我したのがきっかけ。ドゥーハン父も右足など負傷は多々経験していたため、家族内で微妙な空気が流れたところ、友人であるミハエル・シューマッハが4輪のカートを勧めてくれたのだとか。
「別に彼が夢中になって打ち込めるスポーツなら、モーターサイクルでなくても、サーフィンでもバスケットでも何でもよかった」と父の顔も覗かせつつ「シューマッハが様々にサポートしてくれたこと」に感謝していると、ミックは述べた。やはり偉大なチャンピオン2世ともなると、単なる負けず嫌いに留まらない、泣かせるいい話だった。
遅延した2人がようやく登場
瞬く間に30分が経過して、A110Sに乗ってエステバン・オコンとジャック・ドゥーハンの2名が到着した。
着替えてステージに上がった二人は、到着早々に日本を楽しんでいる模様。
ドリフト好きと自称するオコンは「5歳の時にプレステ3で友達と遊んで以来、筑波でドリフトするのが憧れなんだ。いつも日本GPは秋開催だったから、タイヤの温度データとか気を使うことは多々あるけど、桜の季節に来たのは初めてで素晴らしいね」
対してジャック・ドゥーハンは、シーズン序盤のオーストラリアGPで父と走ったデモランの感想を求められ「すごく特別な体験。最初、彼は2輪でぼくは4輪という話もあったけど、万が一が怖いし、あれだけチャンピオンを獲った人と一緒に走るのは身の引き締まる想いだった」と、プロフェッショナルな側面からもコメントを述べた。
トークもそこそこに、この日のメインともいえるデモランへ。
いかにF1ドライバーといえ、狭いカートコースでカーボンパーツとアルミパネルの塊であるA110Rをふり回すなんて…想定外でした、てへペロ的な言い訳の許されない昨今、日本に1台しかないA110Rチュリニの広報車を預かるジャポン担当者の苦悩たるや、察するに余りある。
しかも盛り上がる場の雰囲気とはいえ、ジャックのEVカートのタイムが表示された直後で、MCによる説明はオコンとA110Rチュリニによる「デモラン」ではなく「タイムアタック」にいつしかエスカレートしていた。
断片的とはいえオコンも聞き取っていただろう。
カートコースを実車で…
まずは練習走行から、タイトなコースをオコンはまるでジムカーナのように、ロックとフル加速を駆使しながら攻め始めた。
オフィシャルのSNS動画のカメラマンを助手席に乗せて数ラップした後、いよいよアタック。そのうちESTEBAN OCON TOKYO A110Rとでも検索すれば、公式の車載目線の動画も観られるだろう。
それにしても、先ほどより1段上がったペースで攻めているのに、スキール音をほとんど鳴らさず、狭いコース幅でウォールに対しては握りこぶし二つ分ぐらいのマージンを残しながら、A110Rチュリニが躍動する。
当初はアルピーヌ・ジャポンのスタッフでさえ無理筋と考えていたが、計測タイムが表示されて誰もが驚いた。この日の第1部、プレス対抗レースで係員として動いてくれた金本きれい選手が持つコースレコード、30秒452に約コンマ3秒にまで迫る30秒768を、オコンとA110Rチュリニは打ち立ててしまったのだ。
いくら真剣に走ることがウケるとはいえ、EVカートのサーキットで素晴らしく大人げない本気ぶり。A110RのRは「ラディカル」のRという売り文句も思い出した。このボケ/ツッコミなのか分からない過激さというか、トラウマになりそうな可笑しさが、フランス人っぽいユーモアでもある。
思えば、タイトなつづら折りを攻め倒すのは、まさにチュリニ峠辺りでのA11Oの伝統芸で、コーナーがタイトで条件が厳しいほどに力を発揮するのが、アルピーヌ本来の姿であることを、オコン超一流の遊びゴコロとプロフェッショナリズムは示してくれた。願わくば、数年後に登場するであろうA110のEV版でも、再びお台場でデモランを実現して見せて欲しいものだ。
鈴鹿でのF1本番というかレースはこれからだが、もう2024年は「オコンがお台場ですんごいデモランをやった年」として記憶されるだろう。
毎度、際どい企画を、車のポテンシャルとマンパワーで超越してしまって想像以上のオチがつくという顛末も、アルピーヌの伝統だ。ルーティンからハミ出たところでこそ伝説が生まれるとは、こういうことなのだ!
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