フル電動化された新型マカン
ポルシェはフル電動化された新型マカンを発表した
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最高出力639psのパワートレインを搭載した第2世代のマカンは、あらゆる路面でEパフォーマンスを発揮し、日常における高水準の使いやすさを実現するという。スポーツカー然とした性能は、270kWの高性能急速充電と613kmの航続距離(WLTP)によって達成されると発表された。
ポルシェマカンは発売から10年を経て、フル電動モデルの第2世代に移行する。新型マカン4とマカン・ターボは、時代を超越した先進的なデザイン/ポルシェならではのパフォーマンス/長い航続距離/高い実用性によって、SUVを選択するポルシェユーザーの要件を完全に満たすことを目指すという。
ポルシェ取締役会会長のオリバー・ブルーメは、シンガポールのワールドプレミアにおいて「卓越したEパフォーマンス、新しいドライバーエクスペリエンス、そして非常に印象的なデザインによって、マカンをまったく新しいレベルに引き上げます」と意気込みを語った。
また「当社の目標は、フル電動化されたマカンによって、このセグメントで最もスポーティなモデルを提供することにあります」とマカン製品ライン担当のイェルク・ケルナーは述べた。
ポルシェは、フロントとリアのアクスルに最新世代の永久励磁型PSM電気モーターを採用することで優れた効率を達成し、出力の最適な再現性を可能にするという。数値からもトップクラスのEパフォーマンスであることが証明されると語る。
ローンチコントロールとの組み合わせによりマカン4は最高出力408psのオーバーブースト・パワーを発生し、マカン・ターボは最高出力639psを誇るという。
最大トルクはそれぞれ66.28kg-mと115.23kg-mで、優れた走行性能が保証され、静止状態から100km/hまで、マカン4は5.1秒/マカン・ターボはわずか3.3秒で加速し、最高速度はそれぞれ220km/hと260km/hに達すると付け加える。
新型マカンの電気モーターはどうなっている?
800Vアーキテクチャーを備えた新しいプレミアムプラットフォームエレクトリック
電気モーターは、アンダーボディに搭載された総容量100kWhのリチウムイオンバッテリーからエネルギーを取り出し、そのうち最大95kWhをアクティブに使用することが可能となるという。
HVバッテリーは、ポルシェが新型マカンで初めて採用した、800Vアーキテクチャーを備えた新開発のプレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)の中心コンポーネントであり、DC充電出力は最大270kWで、このバッテリーは適切な急速充電ステーションで約21分以内に10%から80%まで充電することができると言われる。
400Vの充電ステーションでは、バッテリー内の高電圧スイッチにより、800Vのバッテリーを定格電圧400Vの2つのバッテリーに効果的に分割することでバンク充電が可能になることにより、HVブースターを追加することなく、特に効率的な最大135kWの充電が可能になると述べた。また家庭用充電器では最大11kWのAC充電が可能と付け加える。
走行中には電気モーターを介して最大240kWのエネルギーを回生し、インテグレーテッドパワーボックス(IPB)も、軽量化と省スペース化を実現しながら電動化されたマカンの効率性に貢献する。
革新的でコンパクトなIPBは、オンボードACチャージャー、高電圧ヒーター、DC/DCコンバーターの3つのコンポーネントを組み合わせており、複合航続距離(WLTP)は、マカン4で最大613km/マカンターボで最大591kmと発表されている。
EVマカンのデザインは?
スポーティなプロポーションとクーペのようなライン
よりシャープなプロポーションとポルシェデザインのDNAにより、第2世代のマカンはダイナミックで圧倒的な存在感を放つとポルシェは表現する。
スタイルポルシェ責任者のミヒャエル・マウアーは「フル電動マカンによって、確立された製品アイデンティティーを電気自動車に引き継ぐ初のポルシェを発表します。新型マカンは、ポルシェの製品ファミリーの一員であることを、そのブランドアイデンティティーによって明確に認識することができます。ポルシェの伝統的なプロポーションはさらに進化し、電気自動車の課題に最適に適合しています。これにより、マカンのスポーティ、モダン、ダイナミックな外観がさらに強調されました。このデザインは、マカンが電気自動車であっても、このセグメント随一のスポーツカーであり続けることを明確に示しています」と述べた。
ボンネットの浅いピッチと力強く主張したフェンダーが、全長4784mm/全幅1938mm/全高1622mmのミッドサイズSUVに、静止しているときでさえダイナミックな外観を与えると彼らは語る。
新型マカンには、スタッガードフィットメントの最大22インチのホイールが装着され、先代モデル(2893mm)より86mm長いホイールベースは、フロントとリアの短いオーバーハングによって相殺されている。
ヘッドライトは2つの部分に分かれており、4灯のデイタイムランニングライトを備えたフラットなアッパーライトユニットは、フェンダーに埋め込まれて車幅を強調し、オプションのマトリックスLEDテクノロジーを採用したメインヘッドライトモジュールは、フロントエンドのやや低い位置に配置される。
ポルシェの特徴であるフライラインは、フラットなリアウインドウと一体になっており、特徴的なサイドブレードを備えたフレームレスドアとの組み合わせにより、スタイリッシュでスポーティなデザインが実現したという。
強調されたショルダー部が、リアに力強い印象を与え、彫刻的な3Dライトストリップの中央にはポルシェロゴが配置される。
航続距離や使い勝手はどうなった?
アクティブおよびパッシブエアロダイナミクスによる航続距離の延長
ポルシェは、そのデザインDNAと航続距離のために最適化されたエアロダイナミクスを融合させたと語る。
新型マカンは、アクティブおよびパッシブエレメントを採用して空気抵抗係数を0.25に抑えたポルシェアクティブエアロダイナミクス(PAA)によって市場で最も流麗なSUVのひとつとなり、航続距離と消費電力にプラスの効果をもたらすと彼らは語る。
PAAシステムには、アダプティブリアスポイラー/フロントエアインテークのアクティブクーリングフラップ/完全に密閉されたアンダーボディのフレキシブルカバーが含まれ、ヘッドライトモジュール下のエアカーテンと低く構えたフロントエンドが、空気の流れを最適化するという。
リアでは、横方向のティアオフエッジとルーバー付きディフューザーが空力効率を確保すると付け加えた。
2つのラゲッジコンパートメントと拡大された室内スペース
新しいマカンは、パフォーマンス志向のSUVでありながら、高い日常の実用性/高品質な装備/広々とした室内空間を備えているとポルシェは強調する。
電動化によってマカンのラゲッジスペースは拡大され、モデルや装備に応じて、リアシートベンチの後ろの容量は最大540リッター(カーゴモード)さらに、ボンネットの下には「フランク」と呼ばれる容量84リッターのセカンドラゲッジコンパートメントが存在する。
これは先代モデルを127リッター上回り、リアシートの背もたれを完全に倒すと、リアラゲッジコンパートメントの容量は最大1348リッターに拡大する。2,000kgの最大けん引性能は、マカンの実用性をさらに高めると彼らは付け加える。
モデルや装備に応じて、運転席と助手席は従来よりも28mm低く、後部座席は15mm低くなり、結果として足元スペースが増加し、インテリアは紛れもないポルシェだという。
コックピットの幅は、一体化したブラックパネルによって強調され、センターコンソールのせり上がるデザインは、車高が低くパフォーマンス重視のポジションという印象を高め、同時に、大きなウインドウが室内空間に明るさと開放感を与える。
最新のデジタルユーザーインターフェースに加えて、吹き出し口やエアコンのスイッチ類など、アナログのコントロールエレメントも用意されており、更にLEDライトストリップが、コックピットとドアのトリムストリップに巧みに組み込まれており、アンビエント照明やコミュニケーションライトとして機能するという。
状況に応じて、挨拶/充電プロセス/ドライバーアシスタンスシステムとの連携など、情報や警告も提供し、新型マカンの装備は、高度なカスタマイズを可能にすると彼らは発表している。
運転席とEVマカンの走り
ドライバーエクスペリエンス:高いコンピューティング性能とコネクティビティー
マカンには、曲面デザインの12.6インチ自立型インストルメントクラスターと10.9インチセンターディスプレイを含む、最大3つの画面を備えた最新世代のディスプレイと操作コンセプトが装備される。
また、オプションの10.9インチディスプレイを介して、走行中の乗員によるインフォテインメントシステムの情報の閲覧、設定の調整、ビデオコンテンツのストリーミング再生も初めて可能になったと発表された。
ポルシェドライバーエクスペリエンスには初めて、AR(拡張現実)技術によるヘッドアップディスプレイも装備され、ナビゲーションの矢印などの仮想エレメントは、視覚的にシームレスに現実世界に統合される。87インチディスプレイのサイズに相当する画像がドライバーの10m前方に表示されるという。
新世代のインフォテインメントシステムは、アンドロイド・オートモーティブOSをベースにしており、標準装備されたポルシェコミュニケーションマネジメント(PCM)は、コンピューティング性能を新たなレベルに引き上げるという。
たとえば「ヘイ、ポルシェ」音声アシスタントは、充電ステーションを含むルートを瞬時に提案し、新しいポルシェアプリセンターでは、サードパーティプロバイダーの人気アプリに直接アクセスし、マカンに直接インストールすることが可能だという。
リアアクスルステアリングと2バルブダンパーを備えた初のマカン
ポルシェは、ポルシェの真髄であるドライビングダイナミクスと特徴的なステアリングフィールに焦点を当ててマカンを開発したと述べた。
「新型マカンは、特にスポーティなシートポジションと低重心、そして印象的なドライビングダイナミクスとステアリング精度によって本物のスポーツカー感覚を実現しています」と、イェルク・ケルナーは説明する。
マカン4とマカンターボはともに4WDであり、2つの電気モーターは、パワーエレクトロニクスを介してほぼリアルタイムに制御される。電子制御ポルシェトラクションマネージメント(ePTM)は、従来の4WDシステムの約5倍の速さで作動し、10ミリ秒以内にスリップに対応することができるという。
さらに、4WDの配分は選択されたドライビングプログラムによって制御され、リアアクスルの電子制御式ディファレンシャルロックであるポルシェ・トルクベクトリングプラス(PTV Plus)も、マカン・ターボのトラクション/走行安定性/横方向のダイナミクスに貢献する。
マカン・モデルのエアサスペンション仕様車(ターボに標準装備)には、ポルシェ・アクティブサスペンションマネジメント(PASM)電子制御ダンピングコントロールが装備される。オプションでスチールスプリングサスペンションとの組み合わせも可能だという。
PASMには、2バルブ技術を採用したダンパーも装備される。より広範なダンパーマップにより、快適性とパフォーマンスの間の範囲がさらに広がったことにより、ドライビングプログラムの違いがさらに明確になると述べる。
ミッドサイズマカンでは初めて、最大操舵角5度のリアアクスルステアリングがオプションに用意された。市街地走行や駐車時に11.1mというコンパクトな回転径を実現すると同時に、ブランドの定評ある一貫して精確なフロントアクスルステアリングによって、高速走行時の卓越した走行安定性を可能にすると彼らは強調した。
2014年以来、ポルシェは世界中で80万台以上のマカンを販売してきた。このサクセスストーリーは、カーボンニュートラルを実現したポルシェのライプツィヒ工場で生産されるフル電動化モデルでも引き継がれることになると彼らは締めくくった。
日本国内における新型マカンの予約受注開始日および価格、仕様等は決まり次第、案内される見込みだ。
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