先月開催されたフランクフルトモーターショーでフォルクスワーゲンID.3に次いで大きな注目を集めていたのがポルシェ初の量産電気自動車となるタイカンである。ID.3が電動化時代の底辺を支えるモデルだとすれば、プレミアム4ドアクーペのタイカンは電動車の頂点を担う存在と言えるだろう。もちろん、デザイン、ボディサイズ、性能を見る限り、電気自動車の先駆者としてアメリカを中心に人気を博すテスラモデルSを強く意識しているのは想像に難くない。正式発表は1週間前に欧米中の3か所同時で行われていたが、一般公開は今回のフランクフルトショーが初めてとなる。
0-100km/h加速はターボSが2.8秒、ターボが3.2秒で、最高速度はどちらも260km/h
ポルシェ「718ボクスター」と「718ケイマン」に新たに加わった新グレード〝T〟とは?
スタイリングは356以来、ポルシェが長年培ってきたイメージを踏襲。低くワイドなデザインはスポーティでとても魅力的だ。前にエンジンがないため、ボンネットが低く、フロント部分の造詣はパナメーラやカイエンよりも911に似ている。ボディサイズはパナメーラよりも全長は短いものの、全幅はパナメーラよりも広い。ちなみに空気抵抗はエネルギーロスを最小限に抑えるため、0.22という極めて低い空気抵抗係数(Cd値)を実現している。内装もインパネのデザインをはじめ、ポルシェの流儀を踏襲。メーターはすべて液晶パネルを用いたバーチャル表示になるが、911を彷彿させる丸型5連デザインとなる。
電気自動車専用のプラットフォームの上に前後2つのモーターを搭載し、4輪を駆動。上級モデル“ターボS”のオーバーブースト時の最高出力は761ps、下位グレードの“ターボ”は同じく680psを発生。なお、タイカンにはターボは備わっていないが高出力モデルに“ターボ”の名称を与えるポルシェの慣習にともないタイカンにはこのようなグレード名称が与えられているのだ。0-100km/h加速はターボSが2.8秒、ターボが3.2秒で、最高速度はどちらも260km/hとなっている。他の多くの電気自動車同様、リチウムイオンバッテリーは床下に搭載。93kWhの容量を持ち、最大航続距離はターボSが412km、ターボが450kmに及ぶ。また通常の電気自動車は400Vのシステム電圧を用いているが、タイカンは市販車初の800Vを採用。これにより高圧の急速充電器を用いた場合、約100km分の充電時間はわずか5分程度、5%から80%も約22分30秒で完了するという。
ドイツでの販売価格はターボSが18万5456ユーロ(約2225万円)、ターボが15万2136ユーロ(約1825万円)。なお、2019年内にターボよりも低い出力のモデルが、また2022年にはワゴンとSUVを融合させたようなクロスツーリスモを発表する予定だ。
カイエンにプラグインハイブリッドの高出力モデル、SEハイブリッドが登場
タイカン以外では、SUVのカイエンにプラグインハイブリッドの高出力モデル、SEハイブリッドを追加。550psの4.0ℓV8ターボに136psのモーターを加えることで、680ps/900Nmのシステム総合出力を実現している。8段のティプトロニックSトランスミッションと4WDの組み合わせにより、0-100km/h加速は3.8秒、最高速度は295km/h。また14.1kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、最大で40kmのEV走行を可能だ。ちなみにモーターだけでの最高速度は130km/h。カイエンと2019年春に追加されたクーペモデルのカイエンクーペの2タイプで、日本での価格はカイエンが2327万円、カイエンクーペが2376万円となっている。
また、タイプ992と呼ばれる新型911のカレラ4とコンパクトSUVマカンの高出力モデルとなるマカンターボもここフランクフルトが初お披露目。
新型911はすでに発表済みの高出力モデルのカレラSとその4WDバージョンであるカレラ4S、さらに2WDの廉価モデルとなるカレラに続く第4のモデル。カレラと同じ385ps/450Nmを発生する3.0ℓ水平対向ツインターボを搭載し、デュアルクラッチ式の8段PDKを介して4輪を駆動する0-100km/h加速はクーペで4.0秒、カブリオレで4.2秒(いずれもスポーツクロノパッケージ装着車)。
2018年にフェイスリフトを受けた新型マカンに追加された高出力モデル。すでに日本にもマカンとマカンSが導入されているが、そのトップグレードとして位置づけられる。エンジンはフロントに2.9ℓV6ツインターボを搭載。最高出力は440psで先代マカンターボに積まれていた3.6ℓよりも排気量は700ccほど小さいが逆に出力は40psの向上が図られている。4WDとデュアルクラッチ式7段PDKとの組み合わせにより、0-100km/h加速は先代よりも0.3秒速い4.3秒、最高速度も4km/h速くなり270km/hに達するという。フロントマスクをはじめとするデザインやシャシー、装備などにも変更が加えられている。
取材・文/DIME編集部
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