■車高を13インチアップした最強ジムニーとは
2018年7月5日、スズキは「ジムニー/ジムニーシエラ」(以下ジムニーシリーズ)を20年ぶりにフルモデルチェンジしました。
3年経った現在でも半年以上の納車待ちが続いているほど、高い人気を誇っています。
そんなジムニーですが、標準仕様よりも大幅に悪路走破性能を高めたカスタムカーが存在しました。
【画像】車高33cmアップの最強悪路仕様のジムニーをもっと見る(16枚)
1970年に登場した初代は、軽自動車唯一の4WDオフローダーとして誕生。
その後、2代目(1981年)、3代目(1998年)と半世紀にわたり進化を遂げているモデルです。
そして、前述の通り現行は2018年に登場し、日常使いから林業など本格使いまで幅広いユーザー層を想定して発売されました。
ジムニーシリーズの内外装は、「機能に徹した飾らない潔さ」というコンセプトでデザインを刷新。
外装は、車両状況が把握しやすい角ばったスクエアボディを採用しており、内装では厚手の手袋を着用しても操作が可能なスイッチ類を配置するなど、あらゆる状況下においても運転に支障をきたさない機能的なレイアウトを実現しています。
ジムニーシリーズ最大の特徴でもある「悪路走破性」を高めるため、新開発ラダーフレームや、伝統的な縦置きエンジンFRレイアウト、リジットサスペンションの改良により荒地や障害物などでの走行性能が格段に向上。
さらに、「ブレーキLSDトラクションコントロール」や「ヒルホールドコントロール」などの機能も搭載されました。
トランスミッションは、副変速機付きパートタイム4WDを継続採用することにより、舗装路などの通常走行から雪道、急勾配など大きな駆動力が必要になる走行までの3段階で切り替えする方法は歴代モデルから継承されています。
先進安全技術には、「スズキセーフティサポート」を採用。新機能の標識認識機能や「フロントシートSRSサイドエアバッグ」「SRSカーテンエアバッグ」を全車標準装備。
標準仕様でも高い悪路走破性能を持っているジムニーシリーズですが、千葉県にある自動車専門学校の日本自動車大学校(通称NATS)、究極の悪路走破性能を持つ「ジムニー アドベンチャー」と名付けられたモデルを手がけました。
このジムニー アドベンチャーは、東京オートサロン2019に向けて制作されたモデルです。
「ジムニーの2大コンセプトである“REVIVAL”“世界の奥地へ分け入る悪路走破性”をさらに追求し、無限大に広がるジムニーの可能性を示す1台。エヌズ・ステージのバックアップのもと、NATS30年記念プロジェクトとして製作した」といいます。
エクステリアは、標準仕様と見比べると圧倒的な存在感を示しています。
ボディはカットしてパノミラック・アルミ・シェルを製作し、ボディ下回り随所にガードを装着。
大径タイヤ化によるパイプフェンダー&ロールゲージをオリジナルで製作しています。
最低地上高は、タイヤ、スプリング、ボディリフトにより、13inch(約33cm)リフトアップするなど、まさにモンスタージムニーともいえるモデルです。
ジムニー アドベンチャーについて、NATSの担当者は次のように説明しています。
「ジムニー アドベンチャーは、NATSの卒業生でもあるエヌズ・ステージの矢羽々氏とのコラボ企画です。
新型ジムニーが出て間もない時期にカスタムベースとして製作がスタートしたこともあり、アフターパーツは市場にでておらず、開発中のパーツ提供などエヌズ・ステージから全面バックアップのもと、アフターパーツメーカーに協力いただきながら製作しました。
ボディリフトやアウターロールゲージ、足回りのガード、ピックアップ化&パノラミックルーフなどはオリジナルで製作しています。
さらに、ボートトレーラーをカスタムし、アルミによるエアストリームを製作するなど、改造内容はハードでした。
車検は、新型車特有の安全機能を活かしつつ、何とか取得しました」
※ ※ ※
昨今では、ジムニー/ジムニーシエラはカスタムベースとしてのモデルとしても人気です。
そのため、さまざまなカスタムパーツが登場しているなかで、発売当初に登場したジムニー アドベンチャーは大きなインパクトをカスタム市場に与えました。
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