Volkswagen Golf GTE
フォルクスワーゲン ゴルフ GTE
新型ゴルフにホットなディーゼル「GTD」が参入。フォルクスワーゲン期待の最新長距離アスリート
GTIと同等の動力性能を誇る“ホット”PHV
フォルクスワーゲンは、2020年2月26日に新型ゴルフにプラグインハイブリッドモデル「GTE」を追加すると欧州で発表した。2020年3月5日~15日に開催する「第89回ジュネーブ国際モーターショー」で世界に向けて初公開される。
2019年10月にデビューした8代目ゴルフに、プラグインハイブリッドのGTEが早くもメンバー入りする。
パワートレーンは、1.4リッター直列4気筒ガソリンターボTSIユニット(EA211)に、先代比で容量が50%アップした13kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載。エンジン単体の出力は150psで、システム最高出力および最大トルクはGTI並の245ps/400Nmを発揮する。“GT”を冠するファミリーの一員として、クリーンなだけでなく、アスリートとしての熱さをも秘めたモデルといえる。組み合わせるトランスミッションは6速DSG(DQ400e)だ。
電気のみの航続距離は約60km
電気駆動のみでの最高速度は先代と同じ130km/hで、航続距離は先代の約45kmから約60kmまで延長している。バッテリーの充電量が十分であれば、常時電気のみで発進。時速130km/hを超えるかバッテリー容量が一定量まで下がった場合、自動的にハイブリッドモードへ移行する。
GTEのインフォテインメントディスプレイには、高効率なドライブをサポートするエネルギーフローや航続距離といった有用な情報が様々表示される。さらにナビゲーションシステムと連携して、目的地までの距離や地形から予測して、EVモードでの距離を最適化するよう適宜バッテリーマネージメントが行われる。
「デジタル時代」のハッチバックらしい装備内容
サスペンション形式は前がマクファーソンストラット、後ろがマルチリンク。電子制御ディファレンシャルロック機構「XDS」やオプション設定するアダプティブダンパー「DCC」を協調制御して車両の挙動をコントロールする「ビークル・ダイナミクス・マネージャー」も初採用する。このシステムが安定性と操縦性、トラクション性能を向上し、GTEを優れた運動選手たらしめている。
運転支援システムは8代目ゴルフに準拠。レーン・アシスト、レーン・キープや歩行者検知機能付きフロント自動(被害軽減)ブレーキなどを装備。マルチファンクション機能を備えたステアリングホイールやブルートゥース連携機能、LEDヘッド&テールライト、LEDデイタイムランニングライト、車内のLED読書灯、2口のUSB-CポートもGTE全車へ標準装備する。
さらに、210km/hまで対応する運転支援システム“トラベル・アシスト”をはじめ、半径800mまでの範囲にいる車両や、交通インフラストラクチャーと相互に連携する車車間・路車間通信「Car2X」も全車に対応した。
GTファミリーの一員らしいスポーティなマスク
GTEは同じハイパフォーマンスファミリーであるGTI、GTDと同様、ハニカムグリルと大胆なバンパーが印象的なフロントマスクを備える。デイタイムランニングライトと繋がるように水平基調のLEDバーも配置。また、グリルのハニカムパターンに嵌め込まれるようなデザインのフォグランプもオプションで用意している。
ブラックのサイドシルがスポーティなムードを強調するとともに、左右のエッジをやはりブラック仕上げとしたリヤスポイラーも車体をよりフラットで精悍に演出。ホイールの間から除く赤いブレーキキャリパーも“ホットハッチ”としての性質を物語る。ホイールは17インチが標準となる。
GTIやGTEと外観面で異なる点は、テールパイプを隠したリヤビュー。専用のディフューザーに2本出しのパイプを備えるGTIとは一線を画す、クリーンでモダンな雰囲気にまとめあげた。GTDのバッジが従来のようにオフセットせず、VWエンブレムの真下に備わっているのも新型の特徴だ。バッテリー用の充電ポートは助手席側ドア前方に設けている。
GTIの伝統的アイコン「チェック柄シート」を採用
シートにもGTIと共通の伝統的なチェック柄を採用。同社が「Scalepaper(方眼紙)」と呼ぶパターンには、GTEのキーカラーであるブルーをステッチなどに取り入れて清潔感を前面に押し出している。
10.25インチのデジタル・コクピットと10インチのナビゲーションシステムを組み合わせたモダンな運転席の風景は、最新のVWならでは。30色の背景色やアンビエントライトなどを用意し、ダッシュボードやドアトリム、センターコンソールや足元部分の照明は好みに合わせて色彩を調整できる。
タッチコントロール付きの革巻きマルチファンクション・ステアリングホイールのスポーク部分には、GTEのレタリングを配置。セレクタースイッチ前方に配置するエンジンのスタート&ストップボタンはスクエア型で、イグニッションONにすると赤い内蔵イルミネーションが点滅してドライバーからの“始動命令”を待ち受けるという未来的なギミックも用意されている。
ゴルフ進化論を象徴するGTE
Cセグメントのハッチバックとして世界を牽引してきたゴルフ。変わらぬ伝統を堅持する一方で、常に時代を読む目を濁らせなかった。だからこそこれだけの長きにわたりゴルフは人々の実用車であり続けている。2014年に新し加わったプラグインハイブリッド、GTEも「変えるべき部分は変える」というゴルフならではの柔軟性を体現するモデルのひとつだろう。
最新の8代目ゴルフをベースに進化し生まれ変わったGTEは、ホットハッチのアイコンGTI、ディーゼル界のアスリートGTDとともに2020年3月5日~15日に開催する「第89回ジュネーブ国際モーターショー」でワールドプレミアを飾る。
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みんなのコメント
ずいぶん駆動用モーターも高回転になったものですね。