嵐のように過ぎ去った2020年。だがその一方で、自動車業界はニューモデルやモデルチェンジの話題が相次いだ。
ここでは、今年2021年も話題になるに違いない2020年登場のニューモデル、マイナーチェンジ車を果たしたクルマたち9台をピックアアップ。
迫る電動化社会で気になる中古車事情! EVは下取り価格が激減するのか!!?
自動車評論家 国沢光宏氏、渡辺陽一郎氏のお二人ならではの視点で、バリバリのニューモデルたちの魅力と、その一方で気になっている部分についても語ってもらう。
クルマを買うというのは多くの人にとってとても大きな買い物。その大事な選択の手助けとなれば幸いだ。
●ラインナップ
・スバル レヴォーグ(2020年10月フルモデルチェンジ)
・ホンダ ホンダe(2020年8月登場)
・トヨタ ヤリスクロス(2020年8月登場)
・日産 キックス(2020年6月登場)
・ダイハツ タフト(2020年6月登場)
・マツダ MX-30(2020年10月登場)
・ホンダ オデッセイ(2020年11月マイナーチェンジ)
・日産 エルグランド(2020年10月マイナーチェンジ)
・レクサス IS(2020年11月マイナーチェンジ)
【画像ギャラリー】レヴォーグ ホンダe ヤリスクロス キックス…どれも注目度高し! 2020年のニューモデル9台をギャラリーでチェック!!!
※本稿は2021年1月のものです。各車の「値引き額」は目標値で、流通ジャーナリスト遠藤徹氏調べ。店舗や時期などによりこの金額を引き出せない場合もあります。
文/国沢光宏、渡辺陽一郎、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』 2021年2月10日号
■スバル レヴォーグ(310万2000~409万2000円)
デビュー:2020年10月/全長4755×全幅1795×全高1500mm、ホイールベース2670mm、1580kg、1.8L直4ターボ、177ps/30.6kgm、WLTCモード13.6km/L(STIスポーツEX)
●推せるトコロ…プラットフォームの刷新により、ステアリング操作に対する車両の動きが正確になって安定性も向上した。足回りが柔軟に動き、乗り心地も快適だ。運転支援機能については、アイサイトXの採用で、50km/hの手離し走行も可能になる。内装の質感、後席の居住性も向上した。
●気になるトコロ…1.8Lターボは、回転上昇に伴って加速が活発になる。開発者は「ターボの特性を少し強めた」と述べるが、違和感が生じる場合もある。斜め後方の視界も少し悪化した。アイサイトX作動中に運転者の異常を検知すると、自動停止するが、この時にSOSコールを自動発信する機能はない。
●人気グレード
1)STI Sport EX
2)GT-H EX
3)GT-H
●値引き目標額:13万円 →→→ 値引き引き締め傾向
■ホンダ ホンダe(451万~495万円)
デビュー:2020年8月/全長3895×全幅1750×全高1510mm、ホイールベース2530mm、1540kg、モーター、154ps/32.1kgm、WLTCモード259km(アドバンス)
●推せるトコロ…何と言っても街中でひと際目立つ素敵なデザインでしょう! しかもボディパネルの精度(パネルとパネルの隙間管理など)ときたら、日本車で最も丁寧な仕上がり。雰囲気だけで欲しいと言う人も出てくると思う。今や世界的に希少となった「小さくても高級なクルマ」ですね。
●気になるトコロ…液晶のドアミラーの使い勝手が厳しい。後続車との距離感、まったく掴めません。高いコストなんだろうから、鏡のミラーの性能を大きく超えてから採用すべきだった。やがて出てくるARIYAは500万円くらいになるらしい。ホンダeの500万円近い価格、どう考えたって高い。
●人気グレード
1)Advance
2)標準
●値引き目標額:5万円 →→→ 値引き引き締め傾向
■トヨタ ヤリスクロス(179万8000~281万5000円)
デビュー:2020年8月/全長4185×全幅1765×全高1590mm、ホイールベース2560mm、1190kg、1.5L直3+モーター、91ps/12.2kgm、80ps/14.4kgm(モーター)、WLTCモード27.8km/L(ハイブリッドZ)
●推せるトコロ…燃費やドライバビリティ、デザイン、使い勝手、安全性などすべての点でこのクラストップの仕上がり。競合車はやっつけ仕事が多く、最低地上高は普通の乗用車と同等。ヤリスクロス、雪道など余裕でこなす。価格だって手頃。迷ったらヤリスクロスを買っておけば間違いなし!
●気になるトコロ…ヤリスより大幅にいいと思うけれど、リアシートの居住性がもう少しよかったら最高でしたね! 乗り心地は最近になって劇的な進化を見せているトヨタ車のなかじゃ最も残念な感じ。ゴツゴツするし、ストローク感なし。私ならディーラーの帰りにダンパーいじりたくなるレベル。
●人気グレード
1)ハイブリッドZ
2)Z
3)ハイブリッドG
●値引き目標額:10万円 →→→ 値引き引き締め傾向
■日産 キックス(275万9900~286万9900円)
デビュー:2020年6月/全長4290×全幅1760×全高1610mm、ホイールベース2620mm、1350kg、1.2L直3+モーター、82ps/10.5kgm、129ps/26.5kgm(モーター)、WLTCモード21.6km/L(X)
●推せるトコロ…e-PОWERのレスポンスのいい走りを一段と進化させている。考えてみたら2トン近いボディを走らせるセレナと同じシステムなんだから当然か。街中ではヴェゼルを圧倒したドライバビリティで楽しい。ヤリスクロスに対しては広いキャビンがストロングポイントになってますね。
●気になるトコロ…インテリアの質感がタイ(生産国)の水準から抜け出せていない。シート地や縫製の問題なんだろう。シワシワしてぐにゃぐにゃ。タイ好きなら問題ない? シートだけでも改良を。自動ブレーキのシステムが一世代前のままなのも残念なポイント。この点だけでも改良を希望。
●人気グレード
1)X
2)Xツートーンインテリアエディション
●値引き目標額:10万円 →→→ 値引き引き締め傾向
■ダイハツ タフト(135万3000~173万2500円)
デビュー:2020年6月/全長3395×全幅1475×全高1630mm、ホイールベース2460mm、830kg、0.66L直3、52ps/6.1kgm、WLTCモード25.7km/L(X)
●推せるトコロ…写真だとあまり感じないけれど、実車を見ると特徴的なボンネットに代表されるデザインがなかなか個性的だ。同じようなシルエットになりがちな軽自動車のワクを使いながらキッチリとライバルとの違いを出している。上手ですね。軽量化のためターボなしモデルに乗っても不満なし!
●気になるトコロ…どうして性能不足の自動ブレーキを使いつづけるのだろうか。まぁコスト優先なんだと思うけれど、同じような価格で日産/三菱やホンダは圧倒的に高い性能のシステムを採用できている。この一点だけもってしてもタフトを推奨する気にならない。もう少しユーザーを大切にして!
●人気グレード
1)G
2)Gターボ
3)X
●値引き目標額:6万円 →→→ 値引き引き締め傾向
■マツダ MX-30(242万~305万2500円)
デビュー:2020年10月/全長4395×全幅1795×全高1550mm、ホイールベース2655mm、1460kg、2L直4+モーター、156ps/20.3kgm、6.9ps/5.0kgm(モーター)、WLTCモード15.6km/L(標準)
●推せるトコロ…観音開きのドアが大好きで、デザインに惚れちゃったなら、TVCMに使われているマルカ・ルブテの曲を聴きながら走ると最高の気分になれます。発電機モーター使ったアイドルストップシステムのため、停止からの始動音が静かで振動なし。セルモーター使うタイプはアカンね。
●気になるトコロ…リアシート狭く+2のような使い方しかできない。リアシートの人の乗降、前のドアを開けないとならない。兄弟車となるCX-30より80kgも重いせいか、アクセル踏み込むとエンジン賑やか。乗り心地もドタバタ緩くて快適とはいえないです。あまり売れなくていいとマツダは言う。
●人気グレード(1グレード)
1)2WD
2)4WD
●値引き目標額:14万円 →→→ 値引き引き締め傾向
■ホンダ オデッセイ(349万5000~458万円)
デビュー:2013年10月/全長4855×全幅1820×全高1695mm、ホイールベース2900mm、1695kg、2L直4+モーター、145ps/17.8kgm、184ps/32.1kgm(モーター)、WLTCモード19.8km/L(e:HEVアブソルートEX)
●推せるトコロ…床を平らに仕上げながら、渾身の低床設計によって乗降性がいい。床が低いので、3列目に座っても床と座面の間隔に余裕がある。アルファードの3列目より快適だ。また床が低いため、1300mmの室内高を確保しながら全高は1700mm以下に抑えられた。重心が下がり安定性もいい。
●気になるトコロ…7人乗りの2列目は、乗員の体を包み込む形状で快適だが、小柄な乗員が座ると大腿部を押された感覚になりやすい。ボディが大きく、後方視界も良好とはいえず、混雑した街中では運転しにくく感じる。アルファードに比べると、外観の存在感や見晴らし感覚が乏しく人気も伸び悩む。
●人気グレード
1)e:HEVアブソルートEX
2)アブソルートEX
3)アブソルート
●値引き目標額:22万円 →→→ まずまずの値引き状況
■日産 エルグランド(369万4900~789万300円)
デビュー:2010年8月/全長4695×全幅1850×全高1815mm、ホイールベース3025mm、1930kg、2.5L直4、170ps/25.0kgm、WLTCモード10.0km/L(250ハイウェイスターS)
●推せるトコロ…1列目のシートには、セダンのような囲まれ感がある。インパネの形状を含めて、ドライバーが車両との一体感を得やすい。背の高いミニバンでありながら走行安定性にも不満はない。V型6気筒3.5Lエンジンは、実用回転域の駆動力が高い。2.5Lも排気量のわりにパワフルだ。
●気になるトコロ…Lサイズミニバンなのに3列目に座ると膝が持ち上がって窮屈だ。3列目は前側に倒して格納する方式だから、荷室を広げた時に、床面がシートの厚みで持ち上がる。自転車などの大きな荷物は積みにくい。ハイブリッドが用意されずアイドリングストップもない。運転支援機能は設計が古い。
●人気グレード
1)250ハイウェイスターS(7人)
2)アーバンクロムハイウェイスター
3)アーバンクロムハイウェイスタープレミアム
●値引き目標額:24万円 →→→ 値引き拡大傾向
■レクサス IS(480万~650万円)
デビュー:2013年5月/全長4710×全幅1840×全高1435mm、ホイールベース2800mm、1660kg、3.5L V6、318ps/38.7kgm、WLTCモード10.7km/L(350 Fスポーツ)
●推せるトコロ…改良後は足回りが柔軟に伸縮して乗り心地も向上した。ステアリングは、小さな舵角から正確に反応してダイレクト感も強く、上質になった。挙動の変化が穏やかだから、乗り心地と併せて安定性も高い。衝突被害軽減ブレーキは、右左折時に直進してくる対向車や歩行者にも反応する。
●気になるトコロ…外観も改善を受けたが、依然として繁雑で子供っぽい。後席は腰が落ち込んで膝が持ち上がり、乗降性もよくない。V型6気筒3.5Lエンジンは、アイドリングストップをオプションでも装着できず、燃費にも不満が伴う。3.5Lは価格も割高で、2Lターボを115万円上回る。
●人気グレード
1)Fスポーツ
2)バージョンL
3)ベースモデル
●値引き目標額:10万円 →→→ 値引き引き締め傾向
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みんなのコメント
デザインや使えない後部座席や意味ないガラスルーフやら
推せない点いっぱいあるのに。
あと、頻繁に出てくる提灯記事とか。
世の中アイドリングストップは燃費に対して影響しないってことで、
最近のクルマは付けなくなってますよね?