現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【2030年までに死亡事故ゼロを掲げたSUBARU】クルマづくりの基本にある「0次安全」って何?

ここから本文です

【2030年までに死亡事故ゼロを掲げたSUBARU】クルマづくりの基本にある「0次安全」って何?

掲載 更新 7
【2030年までに死亡事故ゼロを掲げたSUBARU】クルマづくりの基本にある「0次安全」って何?

 0次安全は視界良好なパッケージ!

 自動車の評価基準はさまざまだが、現在のクルマにおいて安全性能は非常に優先順位が高い評価ポイント。事故を起こしたときに乗員を守る丈夫なボディが重視されていた時代もあったが、それは当たり前の機能となり、いまは事故を起こさない機能が求められるようになっている。その象徴的なデバイスがAEB(衝突被害軽減ブレーキ)だ。

スバル車ならなんでも大好き……なハズのスバリストからも見放されたスバル車3選

 国産車でAEBを広めるきっかけになったのは、言わずもがなスバルの「アイサイト」。ステレオカメラによって立体的に前方の状態を監視することで、車両や歩行者を検知することが基本だ。衝突の可能性を検知すると車両側で緊急ブレーキをかけ、衝突を回避しようとする運転支援システムである。そして、車両停止までカバーするAEBをスバルが実現したのは、たまたまアイサイト・テクノロジーを生み出したからではない。そもそも安全志向の強いメーカーだからこそ、アイサイトを実現できたのだ。

 スバルの安全志向は「総合安全思想」と呼ばれているが、その基本となるのが4つの「安全」だ。基礎となるのが「0次安全」と呼ばれるもので、具体的には視界の良さを考慮したパッケージを指している。振り向けば後方がよく見えるようなウインドウデザインや、視界を邪魔しないピラーの設計などは「0次安全」に基づいている。視界がよければ周囲の状況をドライバーが認知しやすく、それは事故を起こさないクルマにつながるという考え方だ。

 知能化により4次安全まで拡大する

 0次安全に続くのが「走行安全」。これはハンドリングやブレーキなどの動的性能を高めることで危険回避性能を高めようというもの。その上にあるのが「アイサイト」に代表される「予防安全」で、ぶつからないをサポートする機能だ。そして、もしアクシデントに巻き込まれてしまったとしても乗員を守り、他者とのコンパチビリティも含めた「衝突安全」にも並々ならぬこだわりをもって設計している。もっとも「走行安全」、「予防安全」、「衝突安全」というのは、どのメーカーでも意識していること。その前段階から安全を考慮して車体パッケージを考えている(=0次安全)ことがスバルの特徴だ。

 さて、先日スバルは「SUBARU技術ミーティング」をメディア向けに開催。各種技術のロードマップを示した。そのなかには総合安全思想についての将来展望も含まれていた。0次安全においてはドライバーモニタリングシステムを活用して乗員の状態を認識する性能を向上させることで、体調不良などの突発的な事象にも対応すべく考えているという。

 車両運動制御技術の向上による走行安全のレベルアップも目指す。予防安全では、画像認識性能の向上を愚直に進めていくという。衝突安全においてはサイクリストを考慮したエアバッグといった新デバイスの開発が進んでいることも発表された。

 さらに、4次安全というべき新しい段階のアイディアも提示された。それが「つながる安全」だ。事故によってケガをした場合、AACN(緊急自動通報)やインフラ協調を利用して、可能な限り早く治療をはじめる体制を整備することで、死亡事故を減らすことができるとスバルは考えている。なにしろ『2030年までにスバル車にかかわる死亡事故ゼロ』という高い目標を掲げているのだ。単なるスローガンではなく、スバルは本気で死亡事故ゼロを目指している。

 そうした進化する総合安全思想のベースといえるのが「0次安全」。視界の良さという表面的な状態だけでなく、安全に注力しているフィロソフィーの原点ともいえる言葉だ。こうして生まれた高い安全性能がSUBARUというブランドの価値をさらに高めている。

こんな記事も読まれています

ホンダ「新型軽バン」登場! まさかの“2シータータンデム仕様”に「真っ黒テールゲート」採用!? 斬新すぎる「カラバリ」に反響大
ホンダ「新型軽バン」登場! まさかの“2シータータンデム仕様”に「真っ黒テールゲート」採用!? 斬新すぎる「カラバリ」に反響大
くるまのニュース
「Honda E-Clutch」の対抗馬登場!?  BMW Motorradがオートメイテッド・シフト・アシスタントを発表! 自動化されたクラッチとギアシフトにより新しいライディング体験を実現
「Honda E-Clutch」の対抗馬登場!? BMW Motorradがオートメイテッド・シフト・アシスタントを発表! 自動化されたクラッチとギアシフトにより新しいライディング体験を実現
バイクのニュース
三菱ふそうがトルコで『eキャンター』新型を販売開始へ
三菱ふそうがトルコで『eキャンター』新型を販売開始へ
レスポンス
三菱自動車が欧州市場向けコンパクトSUV「ASX」を大幅改良。販売は本年6月より開始
三菱自動車が欧州市場向けコンパクトSUV「ASX」を大幅改良。販売は本年6月より開始
カー・アンド・ドライバー
2024年4月の外国メーカー車販売、11.3%減で4カ月連続の前年割れ 輸送遅延の影響も
2024年4月の外国メーカー車販売、11.3%減で4カ月連続の前年割れ 輸送遅延の影響も
日刊自動車新聞
【ガチンコ勝負】ミッドサイズスポーツカーの対決!「アウディ RS5 クーペ」対「BMW M4クーペ」AT対MT、AWD対RWD その勝者は?
【ガチンコ勝負】ミッドサイズスポーツカーの対決!「アウディ RS5 クーペ」対「BMW M4クーペ」AT対MT、AWD対RWD その勝者は?
AutoBild Japan
六甲アイランド~神戸山手線を直結 阪神高速「5号湾岸線 湊川延伸」が工事進行中! 橋脚ニョキニョキ! 夢の「神戸中心街スルー」どこまで完成した?
六甲アイランド~神戸山手線を直結 阪神高速「5号湾岸線 湊川延伸」が工事進行中! 橋脚ニョキニョキ! 夢の「神戸中心街スルー」どこまで完成した?
くるまのニュース
日野自動車がジャパントラックショー2024に出展へ…BEVやFCV
日野自動車がジャパントラックショー2024に出展へ…BEVやFCV
レスポンス
アウディ陣営移籍ヒュルケンベルグ、ハースF1離脱は「簡単な決断じゃなかった」小松礼雄代表が引き留め交渉も
アウディ陣営移籍ヒュルケンベルグ、ハースF1離脱は「簡単な決断じゃなかった」小松礼雄代表が引き留め交渉も
motorsport.com 日本版
生産終了から7年 いまでも人気の絶版“原付モンキー”を米国で発見 38年前の“日本にない特別なホンダ・モンキー”とは
生産終了から7年 いまでも人気の絶版“原付モンキー”を米国で発見 38年前の“日本にない特別なホンダ・モンキー”とは
VAGUE
日産モータースポーツ&カスタマイズはZでスーパー耐久のST-Qクラスに出場
日産モータースポーツ&カスタマイズはZでスーパー耐久のST-Qクラスに出場
Auto Prove
県ごとにわかれていたディーラーが同一経営に! ホンダが直資系販売店を統合する狙いとは?
県ごとにわかれていたディーラーが同一経営に! ホンダが直資系販売店を統合する狙いとは?
WEB CARTOP
トヨタが新型「FF最大セダン」登場! 斬新“サメ顔”の特徴は!? 洗練内装にも注目!  カムリの日本発売は無い? 中国で試乗
トヨタが新型「FF最大セダン」登場! 斬新“サメ顔”の特徴は!? 洗練内装にも注目! カムリの日本発売は無い? 中国で試乗
くるまのニュース
スズキの兄弟車「GSX-8S」と「GSX-8R」 デビュー間もないけど、すでに永久保存版な予感
スズキの兄弟車「GSX-8S」と「GSX-8R」 デビュー間もないけど、すでに永久保存版な予感
バイクのニュース
BMWモトラッド、「自動シフトアシスタント」発表
BMWモトラッド、「自動シフトアシスタント」発表
レスポンス
【BMW Motorrad】最新ギア&ガーメントを紹介!アプリと同期できるナビ、春夏用の通気性がいいジャケットなど  
【BMW Motorrad】最新ギア&ガーメントを紹介!アプリと同期できるナビ、春夏用の通気性がいいジャケットなど  
モーサイ
気にしたことなかったかも…信号機の電気代っていくら?
気にしたことなかったかも…信号機の電気代っていくら?
月刊自家用車WEB
テスラ モデル 3【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
テスラ モデル 3【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン

みんなのコメント

7件
  • ボルボも結局2020年までに死亡者ゼロは達成できなかったからね。
    無謀運転者がいる限り、ゼロは無理だろうね。
  • インプレッサセダン意外とななめ後ろ見にくい。窓が下に下がってるから。

※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村