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ついに王者ハスラーに迫る? 新型タフト 発売3か月の人気と現在地

掲載 更新 31
ついに王者ハスラーに迫る? 新型タフト 発売3か月の人気と現在地

 王者ハスラーに対して善戦? 苦戦? ダイハツの新星「タフト」の現在地は?

 2020年6月にダイハツの軽SUV「タフト」が発売されてから3か月が経過した。軽自動車のクロスオーバーSUVといえばスズキ ハスラーが筆頭。新星タフトは王者ハスラーにどれだけ迫ることができているのか? 最新の販売事情に迫る。

凄いぞタフトが最高点!! 日本のSUV最新5台のデザイン通信簿

文:遠藤徹、写真:ダイハツ、スズキ

【画像ギャラリー】ダイハツ 新星タフトとスズキ 王者ハスラーをみる

王者ハスラーの背後に新型タフト迫る

 新型タフトVSハスラーの10月上旬現在における戦いぶりは、善戦に近い状況といえる。タフトの発表、発売は2020年6月10日だった。

2020年6月10日に発表、発売されたダイハツタフト。販売台数は、6月5078台、7月6300台、8月5292台、9月6873台と好調である

 その後の販売推移は6月5078台、7月6300台、8月5292台、9月6873台となっている。これに対してハスラーは6月7875台、7月8831台、8月6384台、9月7757台である。

 その差は6月2797台だったのが7月2531台、8月1092台、9月884台で着実に背後に迫っている状況が伺える。

 タフトは発売後間もない新型で多数のバックオーダーを抱えているので、勢いがある。これに対してハスラーは2019年12月24日にフルモデルチェンジし、2代目にバトンタッチしたので10か月以上が経過しており、受注ピッチは鎮静化しつつあるので、追い上げが加速状態にあるのは当然ともいえる。

 10月上旬現在の納期はタフトが約2か月なのに対してハスラーは1か月程度と、発売当初の3か月から大幅に短縮している。

10月上旬現在の納期はタフトが約2か月、ハスラーは1か月程度と大幅に短縮している。両車の価格は、ほぼ同価格である。

 両モデルの車両本体価格はタフトが135万3000~173万2500円、ハスラーは136万5100~174万6700円であり、1万円強タフトの方が安いが、実際はほとんど同程度といえる。

 首都圏の扱い店での値引き額はナビ、ETC、ドライブレコーダー付きで、初回交渉の提示額がタフト10万円、ハスラー5万円と、先に発売したハスラーの方が5万円程度引き締めているケースが目に付く。

 ただ、これはあくまで初回交渉時の提示額であり、交渉が進むあるいは、下取り車があれば、その評価の仕方で大きく変わってくる。

対ハスラーでみる新型タフトの優位性は?

 両モデルが競合した場合、商品評価でどのような優位性を強調しているのか。

タフトは、ラフロード走行も可能で、なおかつ開放感のあるスカイフィールドトップがある。積載性の良い荷室も完備している

 タフトは、同じSUVでもラフロード走行にも対応できる190mmの最低地上高、開放感のあるスカイフィールドトップ、荷室がフラットになり、レジャー用品の積載性がよい、走りのポテンシャルの高さなどを上げている。

 これに対してハスラーは、マイルドハイブリッドによる燃費の良さと走行性の良さの両立、多彩なシートアレンジメントによる使い勝手の良さ、広い荷室スペースなどを強調している。最低地上高は180mmでタフトよりも10mm低い。

ハスラーは、マイルドハイブリッドによる燃費と走行性の良さを両立している。タフト同様に広い荷室スペースをもつ

 実際に見積もりを取るとタフト4WD「Gターボ」(173万2500円)にパノラミックビューモニター、9インチナビ、ドライブレコーダー、ETCなど40万円強のオプション&付属品をつけて弾いて貰うと法定、法定外費用を含めて240万円強と出た。

 値引き額は総額から10万円が初回提示だが、下取り車があり、今後の交渉次第ではあと5万円以上上乗せが可能性の範囲にあるようだ。

 一方、ハスラー4WD「Xターボ」(174万6800円)に、タフト4WD「Gターボ」とほぼ同じオプション&付属品をつけて弾いて貰うと総支払額は241万円程度となっている。

 初回値引き提示額は5万円だが、下取り車や今後の交渉次第では、タフトとほぼ同じ額の最終回答を引き出すことも可能な状況にある。

軽SUV 今後のライバル争いはどうなる?

 今後の両モデルの販売推移はどうなるか。発売後間もないタフトの追い上げがさらに強まり、一時的にハスラーを抜くことも充分に考えられる。

 しかしながら半年以上が経過し、安定期に入ったらどうなるか。タフトはスタートダッシュで前に出ても、安定期になると急ブレーキがかかる可能性もある。

タフトが、一時的にハスラーを抜く可能性があるが、販売開始の半年後はどうなっているか?

 個性が強いエクステリアデザインなので好き嫌いがはっきりし、飽きられやすいコンセプトを持っていると指摘する声も聞こえているからである。

【証言1:首都圏ダイハツ店営業担当者】

 タフトは、現時点でハスラーとは目立って競合するケースがあまり生じていない。こちらの方が男性ユーザーは80%程度と高い。あちらは女性の方が多いようだ。

 ハスラーよりも最低地上高が高いのでラフロードの走破性が良く、サンルーフで解放感もあるのでレジャーに出かけるのは向いている。現在は4万円相当のメッキグリルをサービスでつけているので、ほとんどのお客さんが装着している。

 今のところキャストアクティバ、同スポーツはじめ他のダイハツ軽自動車、スズキを中心としたSUVユーザーからの代替えが目立っている。最上級の4WD「Gターボ」を中心に売れている。

 バックオーダーがかなり貯まっているので、供給状態が良くなれば販売でハスラーを抜けるだろう。

【証言2:首都圏スズキアリーナ店営業担当者】

空前の大ヒットモデルとなった初代ハスラーは、キュートな丸っこいデザインを採用していた。2代目からは角ばったデザインを採用している

 現行ハスラーは2代目であり、空前のヒット作となった初代モデルの多数の代替え母体があるので、タフトと対抗しなくても充分に売っていける状況にある。

 初代モデルはキュートな丸っこいエクステリアデザインで女性にも人気が高かった。2代目は角張ったデザインを採用したことで、男性にも好まれるようになっている。

 エンジンはマイルドハイブリッドを搭載し、性能を向上させながら燃費も良くしている。多彩なシートアレンジはタフトにない強みとなっている。

 ジムニー、ジムニーシエラ、エスクード、クロスビー、SX4 Sクロスなど豊富なSUVラインナップもハスラーを支える保有母体となっている。

【画像ギャラリー】ダイハツ 新星タフトとスズキ 王者ハスラーをみる

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