■2019年に新型発表も噂されるホンダの人気車「フィット」
「フィット」はホンダのコンパクトカーとして2001年にデビューしました。「シティ」の後継車として1996年に発売した「ロゴ」はシティーユースにターゲットを絞りましたが、販売面では伸び悩みました。
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そこで、コンパクトカーの本質を極めるべく、すべてを刷新して優れた走行性能と低燃費の両立を実現し、広い室内空間と荷室を持つクルマに仕上げたのがフィットです。
日本国内はもちろん世界中でグローバルカーとして多くの販売実績を誇っています。
初代から続くセンタータンクレイアウトを核とした基本コンセプトを継承しながら、時代と共に進化し続けてきたフィットの、初代から現行モデルまでの歴史について見てみましょう。
●初代(2001年 – 2007年)
初代フィットはライバルの日産「マーチ」やマツダ「デミオ」と同様に低価格路線のコンパクトカーとして2001年に発売されました。
搭載されるエンジンは、デビュー直後は低燃費と高い環境性能を持った86馬力の1.3リッター直列4気筒SOHCエンジンのみでした。このエンジンは、ホンダの点火時期制御機構「i-DSI」により低回転で高いトルクを発生することが特長です。
2002年には可変バルブタイミング・リフト機構「VTEC」を持ち110馬力を発揮する1.5リッター直列4気筒SOHCエンジン搭載車が追加されます。
ボディサイズは全長3830mm×全幅1675mm×全高1525mm(Aグレード)であり、同時期のマーチと比べてひと回り大きいです。燃料タンクを前席下に配置するホンダ独自のセンタータンクレイアウトを採用し、広い室内空間と荷室を確保しています。
乗り心地はソフトで、運転がしやすいことも特長でした。
発売直後から人気車種となり、2002年にはトヨタ「カローラ」を抜いて日本国内での年間販売台数トップを記録しています。
●2代目(2007年 – 2013年)
2007年のモデルチェンジで登場した2代目フィットは、好評だった初代のコンセプトをさらに進化させ、質感の向上も図られました。
搭載されている1.3リッター直列4気筒SOHCエンジンは、1バルブ休止型の「i-VTEC」仕様で100馬力を発揮します。スポーティグレードの「RS」に搭載される1.5リッター車のエンジンは最高出力120馬力という高スペックとなっています。
全長3900mm×全幅1695mm×全高1525mm(Gグレード)と大きくなったボディサイズで、コンパクトカーではトップクラスとなる広々とした室内空間を実現。ホイールベースも初代の2450mmから2500mmに伸ばされたことで、全幅の拡大と合わせて走行安定性が一段と向上しました。
2010年のマイナーチェンジでは、「オートアイドルストップ」や「エコアシスト」を標準装備した「フィット ハイブリッド」が登場。搭載されていたのは、高効率な1.3リッター直列4気筒 SOHC i-VTEC i-DSIエンジンと、小型・薄型の1モーターが搭載されたマイルドハイブリッドシステムです。
また1.5リッターのスポーティグレードであるRSには、コンパクトカークラスの国産車では初の6速MTも用意されました。
■走行性能から安全装備まで、幅広い面で進化した3代目フィット
●3代目(2013年 – )
2013年に登場した3代目フィットは、初代から続くセンタータンクレイアウトを継承しながら新設計したプラットフォームと、すべての搭載エンジンがSOHCからDOHCに切り替えられたことが特徴です。
車体やパワートレインを新設計にしたことで性能を向上させ、世界中でホンダの最量販車となることを目標に開発されました。
2代目と同じく100馬力を発生する1.3リッター車のエンジンは、熱効率を改善したアトキンソンサイクル仕様の直列4気筒DOHCです。アイドリングストップ機構を持ち、JC08モード燃費は26.0km/Lに向上しました。
1.5リッター車では直噴DOHCエンジンとすることで最高出力132馬力まで高められ、パワフルで気持ちの良いドライブフィールを実現しています。
ハイブリッド仕様に搭載されるシステムは、1.5リッター直列4気筒i-VTEC+i-DCDで最高出力110馬力を発揮する可変バルブタイミング「LEB」型エンジンを、最高出力29.5馬力/最大トルク16.3kgmのモーターがアシストする構成となっています。
アトキンソンサイクル、アイドリングストップ装置、可変バルブタイミング装置が付き、JC08モード燃費が37.2km/L(4WD車は29.4km/L)という省燃費を実現しました。
2代目よりもさらに長くなったボディの全長は3955mm。全幅は1695mmとなっており、全高は1525mmと、2代目と同様に5ナンバーの枠内に収められています(HYBRID・Fパッケージ)。
ホイールベースが2530mmまで伸ばされたことで、さらに室内空間は広々としていて、高剛性化や室内の静粛性向上により快適性が向上していることも特長です。
2017年のマイナーチェンジでは、安全運転支援システム「Honda SENSING」を搭載(一部グレードはオプション設定)し、安全面でも大きく進化しました。
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