10月8日、いよいよ日本でも初の新ハイエース(グランエース)が発売されることが発表された。これまでの情報や、編集部が掴んでいるネタを元に、現況を考察してみたい。
これでもショートなグランエース
オリンピックにあわせて、送迎用のコミューターを導入するというウワサは、以前より多方面から聞こえてきていたが、ようやくソレが目の前に出てきた形だ。全長5370mm、全幅1970mmの巨大なボディは現状のスーパーロング(全長5380mm、全幅1880mm)とほぼ同一のボディになる。
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だが、これは先行して新ハイエースが導入されているオーストラリアのスペックで見ると…
[ 表が省略されました。オリジナルサイトでご覧ください ]
みてのとおり、LWB Van、つまりショートボディと変わらないわけだ(若干の差異は、おそらくグランエースがワゴンとして外装をチェンジしたことによるものだろう)。
グランエースは、余裕たっぷりな座席配置だからこその6人乗り。
[ アルバム : グランエース はオリジナルサイトでご覧ください ]
東南アジアとオーストラリアで展開される、新ハイエースバン2019年、展開されている新ハイエースはこんな概要だ。
タイのハイエースラインアップは2種。バスのほうは、ハイエースでは無く「コミューター」という名前で展開されている。
タイのパラリンピック委員会にも、コミューターが寄付されたとのこと。かなり使用用途にわりきったラインナップなのが、タイの新ハイエースの特徴だ。
2005年からタイへ正式に参入したハイエーストヨタがタイへハイエースを輸出しはじめたのは、2005年。またたく間に、送迎サービスなどでハイエースはヒット商品になり、それまでの改造された相乗用ピックアップトラックから取って代わっていた。日本とは違った装飾が特徴で、独自の文化「タイエース」を築いているのも特徴。
「1967年のトヨタハイエースの誕生以来、ハイエースは経済成長を支えてきました。ワゴン、バンの現在のモデルは、15年間発売されていて、発売以来5世代目になります。トヨタハイエースの全世界の販売台数は150カ国以上で、約630万台になると見込まれていますが、これらの新製品はタイでも世界でも最も人気のあるモデルです」とはトヨタ自動車のチーフエンジニア、石川拓雄氏。
Macpherson Strutフロントサスペンションは、ドライバー・乗客ともに優れた快適性を実現するという。
また、最も話にあがるセミボンネットスタイルは、安全性を向上するだけでなく、音響や車内の静粛性にも好影響を与えるとのことだ。振動も抑えられており、コミューターとしての質を向上している。
オーストラリアのハイエースTOYOTA
HIACE SLWB Commuter
こちらは、かなり200系のハイエースに近いラインアップ(実際には、SLWB CommuterのGLも存在する)。
ショートとロングの寸法は、以上の通り。日本の200系で一般的な、ショートボディの2列シートは、オーストラリアにおけるLWB Crew Vanというタイプだ。スーパーロングにあたるSLWBには1列シートしかラインアップがない。ニュージーランドも、ほぼオーストラリアと同じである。
200系ショートの互換、新ハイエースLWBとはあらためて、ショートボディをみてみよう。ノーズを出した分、200系からおおよそ950mm長くなっていると解釈することができる。そのかわり、全長は5265mmと十分な長さを持っていて、200系のスーパーロングと同等(そもそも互換なのだろうか…という疑問が残るが…)。
実は、この荷室の寸法が新ハイエースの公式な数値が、見当たらない。なので、ここからは推測なのだけれど、このLWBでは全長・ノーズ長から勘案するに、200系のショートボディと同等ということになりそう。
タイで発表されている、3つの最新安全性能新型ハイエースは、3つの安全性能を搭載すると言う。
1.セミボンネットによる、衝撃吸収ボンネット下におさまる、エンジンは衝突安全性を向上。
2.3カ所のエアバッグ日本では常識になりつつあるエアバッグを3カ所に装備。ドライバーだけでなく、パッセンジャー、乗客をカバーするとのこと。
3. アクティブセーフティ機能ABS、車線逸脱防止昨日、トラコンなどの最新機能を搭載。長距離運転にも有用性は高い。
5月21日に台湾でハイエースのハイエンドワゴン版「グランビア」が登場。グランエースより先行グランビアは、元々日本でもハイエースの派生ワゴンとして発売されていた名車。今回は、タイで発売された新型ハイエースをベースとしているようで、6人乗り・9人乗りの設定。このたび発表された、グランエースと、外装はうり二つ。
エンジンは2.8Lの1GDターボディーゼル。この組み合わせを待ち望んでいたトランポユーザーも多いことだろう。先進機能としては、DRCCレーダー誘導距離維持固定速度システムとLDAレーンオフセット警告システムを装備。長距離遠征も、だいぶ楽になりそうだ。
満足感の高そうな、ドライバーズシート。
3箇所のSRS補助エアバッグ、VSC車両安定性制御システム、TRCトラクションスリップ制御システム、ブレーキアシストシステム、上り坂スタートシステム、ABSアンチロックブレーキシステム、PCS早期警戒保護システム、DRCCレーダー誘導距離維持固定速度システム、LDAレーンオフセット警告システム、AHBインテリジェントハイビーム自動切替システム、など充実の装備が特徴。
後部座席には、電動オットマンがつき、サラウンドシステムなども充実。
台湾では、タイで発表されたハイエースもすでにカタログ入りしている。
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