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初代NSX登場は衝撃的だった!! フェラーリも影響を受けた国産スーパースポーツの偉業とは

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初代NSX登場は衝撃的だった!! フェラーリも影響を受けた国産スーパースポーツの偉業とは

 1990年に登場した国産初のスーパースポーツとされるホンダNSXは世界にどのような影響を与えたのだろうか? スポーツカーに新たなトレンドを作ったトレンドメーカーとしてのNSXを振り返ってみよう。

文/西川昇吾、写真/HONDA、Ferrari

初代NSX登場は衝撃的だった!! フェラーリも影響を受けた国産スーパースポーツの偉業とは

■快適なスポーツカー「ホンダ初代NSX」登場

初代NSX(販売時期:1990年~2005年/全長4430×全幅1810×全高1170 mm)

 1990年に登場したNSX。量産車世界初のオールアルミモノコックボディを採用し、当時としては高性能なリッター当たり100PSに届きそうな自然吸気で高性能な高回転エンジンを搭載していた。

 国産スポーツカーとしてはもちろん、世界のスポーツカーとも肩を並べる性能を持っていたわけだが、NSXが革新的だった最大のポイントは世界初のアルミボディや高性能なエンジンではない。

 スポーツカーとしての高性能を持ちながら、ドライバーにとって優しいクルマだったのだ。

 それまでのスポーツカーと言えばスパルタンでピーキーで操作が難しくて…そんな「初心者お断り」なモデルが多かった。

 しかしNSXは違った。ドライバーにとっての乗りやすいクルマを目指して開発された。それはドライバビリティだけではなく、車内環境も同じであった。

 当時新開発のフルオートエアコンにパワーウインドウ、クルーズコントロール、BOSEサウンドシステムなどなど快適&豪華装備がてんこ盛りだったのだ。

 しかも価格は800万円から、当時の日本車としては高額であったが、世界のスポーツカーたちと比べると破格であったのだ。この快適で高性能でリーズナブルなスポーツカーに世界の自動車メーカーは驚愕した。

■世界のスポーツカーメーカーが影響を受けた理由とは

 初代NSXは、スポーツカーとしての高性能と運転しやすさを両立させたすごいモデルだった

 この「高性能かつ快適なスーパースポーツ」という過去のイメージから相反する性能の両立は、世界のスポーツカーメーカーに衝撃を与えたのだ。

 NSXの登場から、それぞれのスポーツカーメーカーが各々のモデルの装備を豪華に、乗り心地も快適にと進化をさせていく。こうして普段使いできるスポーツカーが世界中に増えていったのだ。

 反対に硬派でスパルタンなモデルは、特別なモデルへとコンセプトを変え、新たな価値観を提供するようになった。

 NSXで言えばNSX-Rがそれに当たり、ポルシェで言えばGT3などだ。本来スポーツカーとはこういうものだという意見もあるかもしれないが、NSXの登場によって世界のスポーツカーの間口は広がった。

 それはスポーツカービジネスの拡大を意味する。スポーツカービジネスが拡大したからこそスパルタンなモデルを始め、様々な魅力的なモデルが登場した。

 1990年代から今日に至るまで、様々なスポーツカーが登場したのは、NSXの功績があるからこそ、という面もあるだろう。

■NSXに影響を受けた世界のスーパーカーたち

1994年から1999年まで販売されていたフェラーリF355。初代NSXに影響を受けたモデルの1つとされる

 NSXに影響を受けたモデルは多く挙げられるが、そのなかでもよく言われるのが1994年に登場したフェラーリF355だ。

 NSXはF355の2世代前のモデルである328をベンチマークにしたと言われているが、当時のフェラーリの歴史から考えてかなり現代的になったF355はNSXを強く意識したのではと言われることが多い。

 また、当時世界最速と言われ、1億円のプライスが話題となったマクラーレンF1もNSXを参考にしたと言われている。

 設計したゴードンマーレーは普段使いできるスポーツカーとしてNSXをベンチマークにしたとされており、搭載されるエンジンも当初はホンダに依頼しようと計画していた。

 残念ながらこの計画はなくなってしまったが、マクラーレンF1に専用のオーディオシステムが搭載されていたり、トランクルームが設けられていたりしており、NSXと同じく快適性も重視されていたことが、各種装備から読み取ることができる。

 そのほかにも多くのスポーツカーメーカーがNSXの影響を受けて、ドライバビリティと快適性をスポーツカーに与えた。

 スーパースポーツを所有する人は他に足クルマがあったりするが、中には頑張って購入して「これ一台」で過ごすオーナーもいる。そんなオーナーが存在するのもNSXの功績があるからかもしれない。

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みんなのコメント

15件
  • motorider
    (リーマンショックが無かったら)新開発のV10ツインターボを積んだ二代目が発売されたはず。テストで10000rpm以上回った新開発のV10の咆哮はレクサスのLF-Aよりも官能的な音だったとか····フェラーリを超えた初めての日本車になれたかも。一番ガッカリしたのは関係者でしょう。もし、限定で世に出ていたら凄いプレミアが付いたでしょうね。
  • gog********
    最終的には当時のF-1ドライバーの中嶋、セナも参加して最終的なセッティングを行ったのは有名な話。
    デザインも子供ながらに目の前を通る度に目で追ってたのを覚えています。
    アルミ溶接技術とか、発売と同時に各社ベンチマークしたくらい色んな技術が入ってた。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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