■新たなホンダ「最上級SUV」 最新のFCEVユニットを搭載
ホンダは2024年2月15日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で2024年2月28日から3日間開催される第21回「SMART ENERGY WEEK【春】(以下、スマートエネルギーウィーク)」の出展概要を発表しました。
ブースでは今年の発売を予定している新型燃料電池自動車(FCEV)の量産モデルを世界初公開します。
【画像】超カッコイイ! ホンダ「新型CR-V」を画像で見る(28枚)
スマートエネルギーウィークは、世界最大級の新エネルギー総合展です。2050年のカーボンニュートラル実現に向け、水素・燃料電池、太陽光発電、二次電池、スマートグリッド、洋上風力、バイオマス発電、ゼロエミッション火力などの技術が出展されます。
ホンダでは、製品だけでなく、企業活動を含めたライフサイクルでの環境負荷ゼロの実現に向けて、「カーボンニュートラル」「クリーンエネルギー」「リソースサーキュレーション」の3つを柱に取り組んでいるといいます。
その取り組みのひとつとして、FC(燃料電池)システムの応用と展開をテーマに掲げ、開発が進められています。
今回、スマートエネルギーウィークでは、2024年中に日本および米国で発売を予定している新型FCEV「CR-V」の量産モデルが世界初公開されます。
CR-Vは1995年に登場したミディアムSUVで、日本では5代目モデルが2022年8月をもって生産を終了していますが、北米などの海外市場では現行となる6代目が展開され、海外専売車となっています。
現行CR-Vはガソリン車およびハイブリッド車の設定となっていますが、ホンダが2023年2月に発表した「水素事業の取り組みについて」では、次世代燃料電池システムを搭載した新型FCEVを発売すると明言。
同年9月ごろからは、日本国内においてCR-Vに「Hydrogen(水素)」と表示された開発車両が各地で目撃され、話題になりました。
そして、2023年11月に開催された「スーパー耐久シリーズ2023 最終戦」では、カモフラージュ柄をまとった新型CR-V FCEV(プロトタイプ)を世界初公開しており、2024年に発売予定であることを明かしています。
続く2023年11月開催の「名古屋モビリティショー」や2024年1月の「札幌モビリティショー」でも実車が展示されました。
このときに、プロトタイプではあるもののエクステリアやインテリア、パワーユニットの一部が確認でき、エクステリアでは六角形状の大型フロントグリルや力強い水平方向のベルトラインが特徴で、現行CR-Vとは大きな変更点がないことが判明しています。
インテリアも共通で、ダッシュボードなどさまざまな箇所がピアノブラック仕上げとしたほか、レザーのシートやステアリングが高級感を演出しています。
パワートレインは、米GM(ゼネラルモーターズ)と共同開発した、次世代燃料電池システムを搭載します。
燃料電池システムとドライブユニットを一体化して搭載することで、ベース車の高いダイナミック性能と一体感のあるハンドリングを実現したと言います。
また、短い充填時間で長距離を走行できるFCEVならではの特徴に加え、家庭で充電出来るプラグイン機能や給電機能を備えるなど、EVのメリットも合わさり、水素のみを燃料として用いるのが主な使い方となっている従来のFCEVとは異なる特徴も持っています。
実際にはプロトタイプと量産モデルでは、細かいデザインに差別化が図られる可能性もありますが、ボディサイズについてはベースのCR-Vと同等の全長4626mm×全幅1855mm×全高1679mmと、比較的コンパクトに収まると見られます。
ホンダのFCEVとしては「CLARITY FUEL CELL(クラリティ フューエル セル)」以来の新モデルで、かつミディアムサイズSUV「ZR-V」より上級の、新たなフラッグシップSUVとなることもあり、登場に期待が高まります。
※ ※ ※
このほか、スマートエナジーウィークのホンダブースでは、遠隔操作型の無人潜水機「作業用ROV(Remotely operated vehicle)コンセプトモデル」や着脱式可搬バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:(モバイルパワーパックイー)」の活用事例などが展示されます。
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