現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【最新モデル試乗】最新ヴェゼルはスッキリ快適、Hondaの本流。その実力をちょっと深掘り

ここから本文です

【最新モデル試乗】最新ヴェゼルはスッキリ快適、Hondaの本流。その実力をちょっと深掘り

掲載 6
【最新モデル試乗】最新ヴェゼルはスッキリ快適、Hondaの本流。その実力をちょっと深掘り

最新モデルは徹底吟味で味わい満点。静かでスムーズ

 ホンダ・ヴェゼルが、商品力を大幅に高めた。具体的には内外装デザインの一部リファインと静粛性の向上、ハイブリッド・モデルのエネルギーマネージメントの制御見直しがポイントで、販売主力のe:HEVハイブリッドはEV走行モードの拡大を図った。

【最新モデル詳報】最新モデルは個性明快。ホンダ・ヴェゼルのクラスレスな魅力を体感

 これまでも好評を博していた現行型だけに、見た目の変更は小規模にとどめている。いわゆる「クーペSUV」風だった初代モデルから水平基調へと大きく趣を変えた現行型のプロポーションは、基本的に従来と同様である。ボディ同色の特徴的なフロントグリルも踏襲している。

 新型はグリルを含めたフロントパンパー形状とリアコンビネーションランプのグラフィックを変更し、「クラスを超えた存在感」を強くアピール。4340×1790×1580mm(Z)の使いやすいサイズ設定はそのままに、一段と上質に進化した。

 インテリアはセンターコンソールを従来のドライバーオリエンテッドな造形から対称形状の上下2段タイプに変更。これは左右両席からのアクセス性を高めるためだという。

新型はクラストップの静粛性の持ち主。e:HEV制御改良のメリットを実感

 マイナーチェンジの見どころはグレード展開の変更にもある。1.5リッター(118ps)の純エンジン仕様のG、1.5リッターエンジン(108ps)+モーター(131ps)で構成するe:HEVハイブリッド仕様のXとZという従来からのグレードをベースに、2種のパッケージを用意して選択肢を広げた。新設定モデルは「都市も自然もアクティブに楽しむ」をコンセプトにルーフレールや専用カラーの撥水・撥油機能を備えたコンビシートを採用するX HuNTパッケージと、2トーンボディカラーとグレージュの内装色を持つ「都会的なコーディネート」を意識したZ   PLaYパッケージである。

 今回、純エンジン仕様のFWDモデルを廃止をするなど、ホンダSUVラインアップに加わったWR-Vとの性格分けを鮮明にする車種体系に整理され、グレード選びが容易になった印象だ。

 試乗レポートはFWDのZ PLaYパッケージをメインに4WDのZの印象を加えるカタチで報告しよう。
 最初に乗ったPLaYパッケージのスレートグレーパール/ブラックのボディ色は、ヴェゼル初採用。ドアのロアガーニッシュを彩るブルーの挿し色が個性的で、狙いどおりの「都会的な印象」を感じた。

 ドライバーズシートに腰を下ろした瞬間に好感を抱くのは、スッキリとした視界の広がり。水平基調で上面に凹凸や継ぎ目がないダッシュボード、手前に引かれたAピラー、ドアミラー周辺の「抜け」のよさがワイドな視界をもたらす。これは、従来からヴェゼルが継承してきた優れた財産である。

 走り始めてすぐに実感するのは、静粛性の明確な向上。これには2つの要素が考えられる。ひとつはリファインされたe:HEVソフトウェアの効果だ。今回ハードウェアは不変ながらEV走行領域の拡大やエンジン始動/停止頻度の低減など、総合的なセッティング変更を実施した。これが好印象につながっている。もうひとつは、遮音材や防音材の拡大採用によってロードノイズやエンジン透過音が低減された点。

 最新ヴェゼルはこれらの相乗効果によって日常の街乗りや高速走行シーンで「BセグメントSUVで最上級の静かさ」と表現できるレベルに到達した。

「e:HEV」と呼称するホンダのハイブリッドは、駆動力をモーターの出力でまかなうシリーズ方式をベースに高速クルージングシーンを中心にエンジン直接駆動モードを加えたシステムである。その仕上がりはなかなか見事。モーター走行とエンジン走行切り換え時でもノイズやショックはいっさい伴わない。

 一方で、上り坂など負荷が高まってアクセル踏み込み量が増すと、それまでの静かさが急速に低下してしまう印象があるのも事実。従来型と比べるとその程度は明らかに小さくなっているものの、この点はヴェゼルのウイークポイントのひとつといえる。

 アクセルの踏み込みに対する騒音の変化は、よりパワフルなエンジンをゆったりと回すことで大幅な改善が望めそうである。だが1.3トン超の重量に1.5リッターの自然吸気エンジンを組み合わせる現状では、このあたりが限界なのかもしれない。音の変化幅が大きい弱点は、このクラスでは珍しく後輪をプロペラシャフトを介して駆動する4WDモデルで、より顕著だ。4WDは、「リアルタイムAWD」システムの採用で80kgほどの重量増になるからだろう。
 とはいえ、ヴェゼルは際立つ動力性能や特段にシャープなハンドリング感覚が売りのモデルではない。ヴェゼルの狙いどころからすれば4WDは必須アイテムとはいえない。
「降雪地帯なので4WD性能がほしい」というユーザーでなければ、FWDのハイブリッドこそが最善の選択肢である。新しいヴェゼルをドライブして、改めてそう感じた。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

トヨタWRCラトバラ代表、母国戦の勝田貴元に望むのは“表彰台”獲得。今季は1戦欠場の判断も「彼が本当に速いのは分かっている」
トヨタWRCラトバラ代表、母国戦の勝田貴元に望むのは“表彰台”獲得。今季は1戦欠場の判断も「彼が本当に速いのは分かっている」
motorsport.com 日本版
メルセデスAMGが待望のWEC&ル・マン参入! アイアン・リンクスと提携、2025年LMGT3に2台をエントリーへ
メルセデスAMGが待望のWEC&ル・マン参入! アイアン・リンクスと提携、2025年LMGT3に2台をエントリーへ
AUTOSPORT web
TCD、モータースポーツ事業を承継する新会社『TGR-D』を2024年12月に設立へ
TCD、モータースポーツ事業を承継する新会社『TGR-D』を2024年12月に設立へ
AUTOSPORT web
ウイリアムズとアメリカの電池メーカー『デュラセル』がパートナーシップを複数年延長
ウイリアムズとアメリカの電池メーカー『デュラセル』がパートナーシップを複数年延長
AUTOSPORT web
“650馬力”の爆速「コンパクトカー」がスゴイ! 全長4.2mボディに「W12ツインターボ」搭載! ド派手“ワイドボディ”がカッコいい史上最強の「ゴルフ」とは?
“650馬力”の爆速「コンパクトカー」がスゴイ! 全長4.2mボディに「W12ツインターボ」搭載! ド派手“ワイドボディ”がカッコいい史上最強の「ゴルフ」とは?
くるまのニュース
フェラーリ育成のシュワルツマンが陣営を離脱。2025年はプレマからインディカーに挑戦
フェラーリ育成のシュワルツマンが陣営を離脱。2025年はプレマからインディカーに挑戦
AUTOSPORT web
スバルBRZに新たな命を吹き込む 退役軍人のセカンドキャリアを支援する英国慈善団体
スバルBRZに新たな命を吹き込む 退役軍人のセカンドキャリアを支援する英国慈善団体
AUTOCAR JAPAN
オープンカー世界最速はブガッティ!「ヴェイロン」より45キロも速い「453.91km/h」を樹立した「W16ミストラル ワールドレコードカー」とは?
オープンカー世界最速はブガッティ!「ヴェイロン」より45キロも速い「453.91km/h」を樹立した「W16ミストラル ワールドレコードカー」とは?
Auto Messe Web
リバティ・メディアCEOマッフェイの退任、背景にあるのはアンドレッティとのトラブルか
リバティ・メディアCEOマッフェイの退任、背景にあるのはアンドレッティとのトラブルか
AUTOSPORT web
『ローラT92/10(1992年)』“賃貸住宅ニュース”で強いインパクトを残した新規定グループCカー【忘れがたき銘車たち】
『ローラT92/10(1992年)』“賃貸住宅ニュース”で強いインパクトを残した新規定グループCカー【忘れがたき銘車たち】
AUTOSPORT web
約10年ぶりに“メイド・イン・イングランド”に!? 新型「ミニ・コンバーチブル」が“ミニの聖地”で生産開始
約10年ぶりに“メイド・イン・イングランド”に!? 新型「ミニ・コンバーチブル」が“ミニの聖地”で生産開始
VAGUE
【クルマら部】「ポルシェ911」クルマ愛クイズ!全4問・解答編
【クルマら部】「ポルシェ911」クルマ愛クイズ!全4問・解答編
レスポンス
昭和の香り残す街に130台のクラシックカー…青梅宿懐古自動車同窓会2024
昭和の香り残す街に130台のクラシックカー…青梅宿懐古自動車同窓会2024
レスポンス
三菱「新型SUVミニバン」公開! 全長4.5m級ボディדジムニー超え”最低地上高採用! タフ仕様の「エクスパンダークロス アウトドアE」比国に登場
三菱「新型SUVミニバン」公開! 全長4.5m級ボディדジムニー超え”最低地上高採用! タフ仕様の「エクスパンダークロス アウトドアE」比国に登場
くるまのニュース
新型フォルクスワーゲン・ティグアン発売。7年ぶり全面刷新、2Lディーゼルと1.5Lハイブリッドを展開
新型フォルクスワーゲン・ティグアン発売。7年ぶり全面刷新、2Lディーゼルと1.5Lハイブリッドを展開
AUTOSPORT web
【第2回】サイトウサトシのタイヤノハナシ:スタッドレスタイヤはなぜ効く?
【第2回】サイトウサトシのタイヤノハナシ:スタッドレスタイヤはなぜ効く?
AUTOCAR JAPAN
巨大GTウイングに赤黒の「トミカスカイライン」カラー! リバティウォークはトラック相手でも容赦なしの圧巻カスタム!!
巨大GTウイングに赤黒の「トミカスカイライン」カラー! リバティウォークはトラック相手でも容赦なしの圧巻カスタム!!
WEB CARTOP
ガスリー、ご近所さんになった角田裕毅とカラオケ熱唱「声枯れるほど歌った。楽しい夜だった」思い出アデルの曲も再び
ガスリー、ご近所さんになった角田裕毅とカラオケ熱唱「声枯れるほど歌った。楽しい夜だった」思い出アデルの曲も再び
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

6件
  • a_r********
    なんとかのひとつ覚え
  • nai********
    ボディ同色の特徴的なフロントグリル。

    ディーラーにヴェゼルの中古車沢山あったけど、ボディ同色のせいでフロントグリルの汚れが酷かった。
    薄色のヴェゼルは手入れ大変かも。

※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

264.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

69.8390.0万円

中古車を検索
ヴェゼルの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

264.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

69.8390.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村