夏場に気をつけるべき車のトラブル&困りごと4選!知っておきたい対策や解決方法!
日本のクルマは氷点下から40℃程度までの気温に対応して使われるため、エンジンを始動する前の冷却水の温度に40℃以上の開きがあります。しかも夏場は湿気が強いなかでの使用になります。1年を通して厳しい条件で使われる日本のクルマですが、今回はとくに夏場に起きやすいトラブルとその対処方法を紹介します。
夏の車内温度を下げるコツ!熱気の逃がし方やエアコンのメンテも紹介
ちょっと古いクルマで心配なオーバーヒート
<その1:オーバーヒート>オーバーヒートというのはクルマの水温が約110~115℃を超えた状態になることです。「おや? 水は100℃で沸騰してしまうのでは?」と思った方もいるでしょう。水が100℃で沸騰するのは1気圧の状態で、圧力が高いと100℃を超えても沸騰しません。ラジエターには圧力を高く保つ機能があって100℃を超えても沸騰しないようになっています。その圧力をコントロールしているのがラジエターキャップです。ラジエターキャップには「熱いと危険」、「熱いとき開けないこと」などと記載されています。基本的にこのキャップの開閉はメカニックにまかせましょう。
オーバーヒートが起きると、メーター内の水温計の針が赤い表示部分に掛かる、高水温警告灯(赤)が点灯する、といった計器表示に加えて、エンジンフードから湯気が出ている、フード内から甘い匂いがするといった症状が出ます。
オーバーヒートが起きたら“エンジンを止めずに”クルマを停車させ、熱気に気をつけながらエンジンフードを開け放って放熱しやすい状態にします。この際、気になってもエンジンルームをのぞき込んではいけません。その瞬間にラジエターキャップが緩んだり、ホースが外れると蒸気が噴き出して火傷を負う危険があります。
水道などが使える時はホースで“ラジエターに”水を掛けて冷やすのも有効ですが、エンジンそのものを冷やすのはNG。ラジエターを冷やしていると、次第に水温が下がってくるはずです。ある程度水温が下がり、水温計の針が真ん中程度になるか、高水温警告灯が消灯したら、エンジンを停止できます。その状態でリザーバータンクの冷却水が足りなければ補充しましょう。
その後、走り出してふたたびオーバーヒート状態まで水温が上昇するなら、オーバーヒートの原因は冷却水不足以外となるので、レッカーを呼ぶなどしてディーラーや整備工場に入庫しましょう。冷却水不足以外の原因は水路の開閉を行うサーモスタット、ウォーターポンプ、電動ファンの不良などが考えられます。
オーバーヒート対策として役に立つのは、水をクルマに搭載しておくことです。2リットルのペットボトルを2~3本積んでおきましょう。大切なのは飲める水、つまり“未開封のペットボトル”を積んでおくことです。飲めない水でもラジエターを冷やせますが、人間の水補給には役立ちません。未開封のペットボトル水は賞味期限が過ぎても、悪くなることはないとされています。
エアコンの酷使によるバッテリー上がりも心配
<その2:バッテリー上がり>夏はバッテリーに厳しい季節です。エアコンを使っていればブロアファンやコンデンサーのファンも回りっ放し、水温が上がるとラジエターを冷却する電動ファンもずっと回っています。渋滞になるとエンジン回転数も上がらず、バッテリーに対する負担がどんどん上がってしまいます。
バッテリーはふだんのメンテナンスが重要、バッテリー液がロアレベルを切らないようにしておきましょう。継ぎ足す場合は補充液と呼ばれる精製水を使うのが基本で、強化液などは使わないほうが無難です。
以前のクルマはキーを回してもセルモーターの回りが弱いとか、電動ファンが回るとメーターの照明が暗くなるといった症状でバッテリーが弱ったことを感覚で知ることができました。しかし、現代のクルマはエンジンの始動がボタンで、各種照明もLEDや液晶パネルなので微妙な変化をつかみにくくなっています。バッテリー弱りが予想されるときは、可能なら停車時にライトをポジション灯にする、アイドリングストップ機能をキャンセルする等、消費電力を減らす工夫をしましょう。
停車時にバッテリーが上がってセルモーターが回らないときは、ジャンピングコードを接続してセルモーターを動かします。ジャンピングコードのつなぎ方は次のとおりです。
1.バッテリーが上がったクルマのバッテリー・プラス端子
2.救援車のバッテリー・プラス端子
3.救援車のバッテリー・マイナス端子
4.バッテリーが上がったクルマのエンジンブロックなどの金属部分(ここだけバッテリーの端子を使いません)
……ここですぐにバッテリーが上がったクルマのセルモーターを回すのではなく、救援車のエンジンを始動し、エンジン回転をある程度(2000~3000回転程度)に上昇させて(つまりしっかり発電させて)からバッテリーが上がったクルマのセルモーターを回します。
※端子には「+(プラス)」と「ー(マイナス)」の刻印がありますが、見つけにくいことがあります。「+」には赤い樹脂製やゴム製のカバーが被せてありますので、目安にして下さい。
一方、走行中にバッテリーがあがってしまった場合は(めったにありません)、レッカーで整備工場に入庫するしか方法がないと思って下さい。というのも、走行中は電力が供給されているはずなので、その状態でバッテリーが上がるのは電力供給がない、もしくは必要な電力を供給できていないことになり、発電機、整流器などの故障が濃厚だからです。
夏の太陽は要注意!窓に貼り付く虫の死骸対策
<その3:高温>真夏の日なたに駐車したクルマの車内の気温は50℃、ダッシュボードなどのパネルは80℃にもなるといわれています。クルマの内装はこうした高温に耐えるように設計されていますが、車内に持ち込んだものまで耐えられるとは限りません。
100円ライターを置きっ放しにすると、ケースが割れたり金具部分が吹き飛んだりすることもあります。ガラス曇り止めなどのガスを使ったスプレー缶も高熱にさらされると爆発の危険があります。食品は腐敗だけでなく、高温で内圧が上昇して漏れる危険もあります。
少なくとも直射日光が当たらないように窓にシェードをかけるなどは必要でしょう。食料品を持ち運ぶときは保冷剤とともにクーラーボックスに入れてることをおすすめします。夏場はクルマにクーラーボックスを積んでおくとなにかと助かることが多いものです。
<その4:虫>
夏から秋にかけて困るのがフロントウインドウに貼り付く虫の死骸です。夜間に樹木の多い場所を走ったりするとヘッドライトをめがけて虫が集まってきて、潰れた死骸がフロントウインドウに貼り付いてしまいます。走行中に除去するにはウィンドウウォッシャー液を流しながらワイパーを作動させるしかありません。ウィンドウウォッシャー液は一般的なタイプのほか、油膜除去効果が高いものが用意されていますので、夏場はそうしたものを選ぶとより効率的に虫の汚れを除去することができます。取りきれないときは、洗車の際に油膜除去効果の高いガラスクリーナーを使うといいでしょう。
著者:諸星陽一
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その後の文中でムシ、一切触れず無視だもんな。