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初代ティグアンはマイナーチェンジで装備と走りをさらにレベルアップ【10年ひと昔の新車】

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初代ティグアンはマイナーチェンジで装備と走りをさらにレベルアップ【10年ひと昔の新車】

2011年3月のジュネーブショーでティグアンのマイナーチェンジが発表されて話題となった。2007年秋に欧州でデビューして以来、好調な販売を続けていたが、好評のパワートレーンをさらに熟成させ、内外装のデザイン変更も行われた。このマイナーチェンジモデルは2011年9月には日本上陸を果たすのだが、Motor Magazine編集部では2011年春にオーストリアのヴァルターゼーからミュンヘンまでロングランテストを行っている。ここではその時の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2011年8月号より)

フロントセクションがトゥアレグ風の顔つきに
ティグアンに関していえば、今回のフェイスリフトは不要だったかもしれない。なぜなら2007年秋の発売以来、コンパクトSUVセグメントを牽引し続けているからだ。

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すでに世界中で60万台以上を販売しており、ドイツでも今年の第1四半期に日産キャシュカイやBMW X1を押さえて首位に立っている。

今回の変更点は大きくない。外観で目立つのは、兄貴分であるトゥアレグ風の顔つきとなったこと。オプションでLEDドライビングライトも設定された。また、L字型に発光するリアコンビランプも採用した。

インテリアの変更も控えめで、エアコン吹き出し口の色や装飾類の意匠を変更したほか、新デザインのステアリングを採用。またStyle系のモデルでアルカンターラのシート表皮が選択可能となった。

ちなみにSport&Styleには、最新パサートでおなじみの疲労検知機能を搭載。ハイビームアシストやダイナミックライトアシスト、レーンアシスト、第2世代のパークアシストなどが用意される。

装備と走りがさらに充実し、競争力アップ
オーストリアのヴァルターゼーからミュンヘンまでのテストに選んだのは7速DSGを備えた180ps仕様の2.0TSI 4MOTION。ティグアン専用にプログラムを刷新した2.0TSIは従来より10psのアップ。1800-5000rpmで最大トルクの280Nmを発生し、4500-6200rpmで最高出力を発揮する。ただし、アイドリングストップやブレーキエネルギー回生システムは搭載されていない。

走り出すと、高い静粛性に驚かされる。高速域でも風切り音やロードノイズ、エンジンノイズは控えめだ。アウトバーンでは、問題なく最高速度の202km/hに到達できた。

ミュンヘンへ向かう途中、標高1500mのラフロードで4WDの実力を確認。前後駆動力配分は通常状態で90:10だが、電子制御油圧カップリングが必要に応じてリアへトルクを送り込み、駆動力を確保する。ESPと統合制御される電子制御LSD機能のXDSも搭載可能だ。

フォルクスワーゲン車のインテリアは、すぐ自宅のように寛げる点と、スタートストップボタンを除いてレバーやスイッチ類がどれも機能的に配置されている点が長所。このティグアンも例外ではない。そして居住性もすこぶる良い。前席の視界は素晴らしく、後席の足下空間も文句なしだ。またリアシートには、16cmのスライド機能も備える。

カタログ上の平均燃費は11.3km/L(CO2排出量198g/km)だが、アウトバーンや一般道、ワインディングを含む280kmのテストの結果は10.5km/L。これは、車両重量を考えれば非常に優秀だ。

ドイツにおける価格は、2.0TSI 4MOTIONの7速DSG仕様で3万0400ユーロ(約350万円)。しかし、その完成度の高さから、ユーザーの購入リストでトップに来るのは間違いなく、今後も従来どおり売れ続けるはずだ。

ドイツでは6月中旬に発売。日本仕様は8月22日に生産が開始され、その後に輸出が始まるという。(文:木村好宏)

フォルクスワーゲン ティグアン2.0TSI 4MOTION 主要諸元
●全長×全幅×全高:4246×1810×1710mm
●ホイールベース:2605mm 
●車両重量:1640kg
●エンジン:直4DOHCターボ
●排気量:1984cc
●最高出力:133kW(180ps)/4500-6200rpm
●最大トルク:280Nm/1800-5000rpm
●トランスミッション:7速DCT
●駆動方式:FF 
※欧州仕様 EU準拠

[ アルバム : フォルクスワーゲン ティグアン はオリジナルサイトでご覧ください ]

文:Webモーターマガジン Webモーターマガジン編集部
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みんなのコメント

1件
  • B3M
    初代ティグアン前期は2000年代半ばの涙目のデザインコンセプトで今からみればやや古く感じますが、後期は6Rポロやゴルフ7に通じる2010年代の精悍なデザインで、今でも古臭くはないと思います。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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