はじめに
レクサスのような自動車ブランドは、現在の多くの自動車のタイプの立ち上げに関わるほど長い歴史があるわけではない。しかし、高級SUVのRXに関していえば、先駆的な存在であると主張している。
初代レクサスRXがデビューした1998年当時、のちに高級SUVとして括られることになるようなクルマは、ラダーフレームのモデルしかなかった。P38A型レンジローバーやメルセデスMクラス、リンカーン・ナビゲーターあたりだ。
しかし、モノコックシャシーに前輪駆動と四輪駆動を選択できたRXは、乗用車的な構造の採用で、どれだけ質量が削減できるかを示した。また2005年には、このクラスにハイブリッドを持ち込んだ。これらは、このカテゴリーの近代化に大きな影響を与えた。
そして今、RXは5代目へと入り、先代まであったV6ガソリンは姿を消し、新しく効率的な4気筒が加わった。しかし、より興味深いのは、ふたつの完全新作バリエーションだ。
ひとつは待望のPHEVである450h+で、これはトヨタRAV4 PHEVなどのパワートレインをリファインして搭載している。しかし、これまでのレクサスになかったようなクルマという点では、今回の500hのほうが斬新だ。
ターボガソリンエンジンに組み合わせるトランスミッションは6速ATで、従来のCVT的なパワースプリッターではない。また、新しい電気式トルクベクタリングをリアに採用している。
RX500hはトヨタとレクサスを含めてもはじめての、効率よりパフォーマンスや魅力的なドライビングを優先したハイブリッドだといえる。ドライバーとクルマの一体感を追い求めたハイブリッド、という言い方もできる。その成果を確かめてみたい。
意匠と技術 ★★★★★★★☆☆☆
このレクサスRXのようなクルマでは、ガソリンハイブリッドがどれほどの走りの魅力をもたらすか再定義するミッションが、どんな場合も不利を抱えてスタートすることになる。これはフルサイズとも言える、全長4.9mでウェイトは2.1tに届こうという5座SUVだ。また、レクサスとしてはかなりの数を売るクルマで、斬新さや主張を強調する特別なモデルというわけでもない。
レクサスではNX、トヨタではRAV4などと同じように、プラットフォームはTNGA−Kだが、ホイールベースが長く、広範囲にわたって補強が加えられたバージョンだ。全長は従来とほぼ変わらないまま、ホイールベースが60mm伸びて、キャビンが広くなっている。
また、先代モデルよりロー&ワイドで、ルーフだけでなく、ベルトラインやドライバーのヒップポイント、重心高も低くなっている。装備内容の近いモデル同士の比較では、90kg程度軽量になっているが、これはアルミのボンネットやフロントフェンダーのような軽量パーツの採用によるものだ。
エクステリアでは、新解釈されたスピンドルのモチーフを導入。ダブルテーパーのフロントグリルは、上部がボディワークに溶け込んでいる。とはいえ、それ以外はかなり見慣れたデザインだ。
500hは272psの横置き2.4L直4ターボガソリンに、87psの電気モーター兼ジェネレーターと6速ATを組み合わせてフロントに搭載。リアモーターの出力は103psで、350hや450h+のそれよりパワフルだ。
モーターに電力を送るのは、新型の低抵抗ニッケル水素バッテリーだ。リアシートの下に配置され、充放電ともに急速対応だ。RX500hのシステム全体でのパワーとトルクは、371ps/56.1kg−m。ポルシェ・カイエンやレンジローバー・スポーツのオーナーを呼び込むほどではないが、視野には入るだろう。
サスペンションは、フロントがマクファーソンストラット、リアがマルチリンクで、ステアリングフィールや横方向のホイールの位置決めの改善を意図している。スプリングは車高固定式のスティールコイルで、ダンパーはアダプティブ可変式が標準装備。Fスポーツ専用チューンで、RX500h専用品でもある。
RX500hには、四輪操舵も標準装備。後輪のカウンターステア角は、最大4度まで拡大された。ブレーキはバイワイヤシステムで、大径ディスクと強化キャリパーを組み合わせたFスポーツ仕様だ。
内装 ★★★★★★★★★☆
レクサスは常に、欧州の高級車の水準を超えるマテリアルのリッチさや魅力的な手触り、重厚な質感を追求してきた。新型RXは、それが続いていることの証左である。組み付けはたくましくソリッドな感じで、高価そうな雰囲気に満ちている。
レクサス最新のレイアウト法であるタヅナコンセプトに基づき、すべての操作系がドライバーの手の届きやすいような配置を目指している。最大限まで、手はステアリングホイール上に、視線は路上に置いたままにできることが狙いだ。狙いはみごとだが、効果は部分的だ。
ステアリングホイールのスポークには、タッチトレーサー式コントロールパッドが設置されている。現行NXにも装備されているものだが、その機能性はかなり高い。ヘッドアップディスプレイと組み合わせることで、クルーズコントロールからオーディオまで、目を路面から外すことなく多機能の操作を楽に行える。
残念だったのは、それと同じロジックが、14インチ画面の新型インフォテインメントに適用されていないことだ。独立したカーソルコントローラーが用意されていないのだ。すべての操作は、腕を画面へ伸ばさなくてはならない。
それを別にすれば、インテリアにはディテールまで気を配った感じが全体的に見て取れる。魅力的なチョイスのマテリアルは、ダブルヒンジで左右どちらにも開く、凝ったセンターアームレストにも感じられる。チープな素材や組み付けを見つけるのが難しいくらいだ。
室内スペースは、このクラスでもっとも広いとは言い難いが、600Lの荷室と、2列シートとしては十分すぎる居住空間を備える。実用性で不足はありようがない。もちろん、7人乗りの必要がなければの話だが。
走り ★★★★★★★☆☆☆
レクサスがこのクルマに、PHEVパワートレインを採用しなかったことはじつに意義深い。おそらくこれは、重量増加を嫌ってのことで、分別を持ちながらもパフォーマンスを高め、そのほかの部分でも成果を上げるのが狙いだろう。
同価格帯でこれより速いハイブリッドSUVはたしかにある。とはいえ、RX500hは興味をそそる程度には力強い。0−97km/hが6.1秒というのは、2023年のマーケットでは正真正銘のパフォーマンスカーというには物足りないが、48−113km/hは5.5秒とやや持ち直す。中間加速のほかの領域でも同じことが言える。
また、この500hに積まれるレクサスのハイブリッドは、実際にギアを選択することができるシステムだ。高いギアを選んで、低回転から踏んでいくと、電気モーターのブーストが実感でき、クルマの重さが軽減されるように感じられる。そして、レスポンスのよさやエネルギッシュさが味わえる。
2019年にテストしたマセラティ・レヴァンテSはV6と8速ATを搭載していたが、5速・80−113km/h加速が4秒だった。RX500hの6速ATで、ギア比が近いのは4速だが、そこで同様の加速に要したのは3.8秒だった。
レクサスは4気筒エンジンのサウンドを合成音で高めている。低回転で高負荷をかけたり、普通に走らせていてパワーを出そうとしたりするとそれがよくわかるが、エンジンをハードに回すとそこまでではない。また、高回転ではエンジンのスムースさに欠け、回転の自由度も物足りない。ある種、マルチシリンダーのようなクオリティは結果として得られるが、誰もが納得できるものではない。
しかし、ちょっと残念だったのは、わざわざステップ式ATを採用していながら、ギアを完全固定できるマニュアルモードがないことだ。手動変速用のMレンジと、パートタイムマニュアルのDレンジが用意されていながら、スロットルペダルをある程度強く踏み込むと、トランスミッションはキックダウンしてしまうのだ。
シフトパドルでのギアチェンジは積極的に変速できるが、常に素早いというわけではない。それでも、自分でギアを選び、ハイブリッドパワートレインが力強さを発揮してくれるのは、運転操作を楽しみたいときに大きな違いとなる。
使い勝手 ★★★★★★★☆☆☆
インフォテインメント
レクサスの最新インフォテインメントシステムであるレクサスリンクプロは、コネクティビティと音声操作を改善するべく開発された。「ヘイ、レクサス」の掛け声に反応し、音声認識の機能は優秀な部類に入る。
タッチ操作式ディスプレイのサイズは14インチで、その下にはエアコンや音量の実体ダイヤルスイッチが設置されている。しかし、独立したカーソルコントローラーはないので、音声操作できない機能は、画面へ手を伸ばして操作しなくてはならない。
ホーム画面にもっとも一般的に使われる機能を集積したのはいいアイデアだ。しかし、セッティング変更はイラ立つくらい遅く、作業が複雑な場合がある。
システムはコネクテッド機能をフルに使えて、スマートフォンを接続しなくてもOTAアップデートが可能だ。ワイヤレス充電とワイヤレス接続のApple CarPlayは標準装備。Android Autoも使用できるが、これは有線接続式となる。
燈火類
自動減光機能付きのLEDヘッドライトは標準装備。ロービームのレベルは上々の設定で、減光は、ほかのドライバーを眩惑させることはないくらいに素早い。しかし、ライトのパワーそのものはやや物足りない。
ステアリングとペダル
ペダル配置はドンピシャ。ブレーキペダルは幅広く、左右どちらの足でも思いのままに届く。フットレストも、十分役に立つサイズだ。ステアリングコラムにもう少しテレスコピック幅があれば、背の高いドライバーにはありがたいところだ。
操舵/安定性 ★★★★★★☆☆☆☆
パワートレインが重量のかさむPHEVではなくても、RX500hは大型SUVセグメントにおいて、アジリティやハンドリングバランス、ボディコントロールの新たなベンチマークにはなれなかった。価格を考えると、これは驚きであり、残念に思うという声も上がるだろう。
しかし、歴代RXを知るドライバーであれば、おそらくは想定内だろう。彼らの優先事項は快適性や高級感、静粛性やイージードライブな利便性だからだ。結局のところ、レクサスの購買層にそっぽを向かれるようなクルマにはなっていない。
独特な走りのキャラクターはレクサス・ドライビングシグネチャーと銘打たれ、かなり明確に定義されている。方向転換のチューニングは、急激さよりスムースさを目指したもの。ボディコントロールはフラットで抑えの効いた挙動だが、硬さやアグレッシブさはない。ステアリングフィールは豊富だが、なめらかかつ精密で、活発な感じではない。ターンインは予測が効き、そこからバランスの取れた、落ち着いて正確な、腰のすわったライン取りでコーナーを抜けていく。
そう聞くと、控えめでおとなしいと思われそうだが、ゆったり曲がりくねった道ではそう表現していいだろう。スプリングはソフトで、アメリカの高速道路向けの乗り心地を思わせる。舗装のいいところで速度を上げると、路面をほとんど知覚できないくらい、歩幅が大きい感じの走りをみせて、中くらいの隆起などは吸収してしまう。
しかし、複雑なカントリーロードではそうはいかない。道の中央が高くなり、盛り上がりが道を横断し、溝がはっきり刻まれているような路面では、バネ上が横にもじもじ身じろぎするようになって、急にこのクルマのサイズと重さが意識され流ようになる。
アダプティブダンパーは、どのモードを選んでも、制御すべきボディ挙動が多くなると早々に音を上げる。のたうったり、激しいロールやピッチが出たりはしないが、ヘッドトスはかなり多い。
よりタイトなコーナーでは、四輪操舵も同じく、ライバルに比べればおとなしいものだ。ターンインでのRX500hは、目に見える食いつきや敏捷性が感じられない。速いコーナリングをすると、後輪のトルクベクタリングも体感できず、逆にエンジンのトルクが前輪へ突如として加わり、その後のコーナリングの安定感が乱されてしまう。
そこそこのスピードで、束の間その走りを楽しみ、正確な運転をする限り、これはいいクルマだ。しかし、エンスー好みの走りを追求できるものではない。リラックスしたペースで走ることを想定したクルマだという点は、RXのどのモデルでも同じことが言える。
快適性/静粛性 ★★★★★★★★★☆
RXのフロントシートの座面は、やや高い程度なので、多くのひとが楽に乗り込めるだろう。よじ登るような感覚はないはずだ。前後ともレッグルームは広いが、ヘッドルームは余裕たっぷりというわけではない。それでも、後席でさえ不足を感じたテスターはいなかった。
Fスポーツ仕様はレザーとスエードのスポーツシートで、横方向のサポートはまずまず。しかし、調整機能は物足りない。タクミ仕様なら座面長の調節が効くのだが。また、部分的にちょっと小さいというテスターもいた。
にもかかわらず、長距離での快適性はかなりいい。また、前後とも視界良好だ。ドアを閉める際の静かさと衝撃の抑えぶりに衝撃を受けたという声もあった。風切り音もロードノイズもきっちり抑えられている。
テスト車の乗り心地は、きつめのエッジや小さな路面不整をみごとにいなすとはいえないもので、うるさい衝撃音が出ることもあった。それでも、113km/h巡航での車内ノイズは65dBAで、2022年にテストしたレンジローバー・スポーツD300を、わずかながら凌いでいる。
購入と維持 ★★★★★★★★☆☆
RXの価格帯を見ると、エントリーグレードの350hが6万ポンド(約966万円)をわずかに切るが、フル装備の500hは8万ポンド(約1288万円)近い。この価格設定、かなり念入りに検討されたものだと言える。
少なくとも金額面では、レンジローバーのヴェラールや新型スポーツに近い。さらには、標準装備の内容が充実しているというのは、レクサスの伝統的な強みだ。
CO2排出量が低く、68kmの電動走行も可能なので、税制面でも有利で、英国のカンパニーカー税制でもPHEV並みに優遇が大きい。
しかし、定期的な充電ができず、重いPHEVパワートレインを積むことに意味を見出せない個人ユーザーなら、なおのことRX500hの現実的な燃費には満足できるはずだ。長距離ツーリングではそこまで強みがないものの、市街地や一般道なら、それほど気を使わず走っても12.4km/L程度はマークできる。
スペック
レイアウト
プラットフォームは、トヨタのTNGA−K。すなわち、トヨタのカムリやRAV4、レクサスのESやNXと共有するアーキテクチャーだ。英国仕様はすべて、トランスミッション内にモーターを配するP3スタイルのハイブリッドだ。
4WDは、4気筒ガソリンエンジンとモーター/ジェネレーターのセットをフロントに横置き、リアにモーターを配置する非機械式だ。テスト車の重量は2088kg、前後重量配分は実測で56:44だった。
エンジン
駆動方式:フロント横置き+リアモーター横置き四輪駆動
形式:直列4気筒2393ccターボチャージャー、ガソリン
ブロック/ヘッド:-/アルミ
ボア×ストローク:φ87.5×99.5mm
圧縮比:11.0:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:268ps/-rpm
最大トルク:46.9kg-m/-rpm
エンジン許容回転数:-rpm
ハイブリッドアシスト:永久磁石同期モーター
モーター最高出力:87ps/103ps
モーター最大トルク:29.7kg-m/17.3kg-m
システム総合出力:371ps/-rpm
システム総合トルク:56.1kg-m/-rpm
馬力荷重比:184ps/t
トルク荷重比:27.8kg-m/t
エンジン比出力:112ps/L
ボディ/シャシー
全長:4890mm
ホイールベース:2850mm
オーバーハング(前):1080mm
オーバーハング(後):960mm
全幅(ミラー含む):2220mm
全幅(両ドア開き):3770mm
全高:1695mm
全高:(テールゲート開き):2230mm
足元長さ(前席):最大1090mm
足元長さ(後席):830mm
座面~天井(前席):最大1090mm
座面~天井(後席):830mm
積載容量:461L
構造:スティールモノコック/スティール+アルミボディ
車両重量:2025kg(公称値)/2088kg(実測値)
抗力係数:0.35
ホイール前・後:8.0Jx21
タイヤ前・後:235/50 R21 101W
ミシュラン・パイロットスポーツ4 SUV
スペアタイヤ:なし(パンク修理キット)
変速機
形式:6速AT
1速:4.48/8.7
2速:2.52/15.3
3速:1.56/24.8
4速:1.14/34.0
5速:0.85/45.5
6速:0.67/57.8
最終減速比:3.74:1
燃料消費率
AUTOCAR実測値:消費率
総平均:12.9km/L
ツーリング:11.2km/L
動力性能計測時:11.0km/L
メーカー公表値:消費率
低速(市街地):11.4km/L
中速(郊外):13.1km/L
高速(高速道路):14.5km/L
超高速:11.2km/L
混合:12.5km/L
EV航続距離:-km
燃料タンク容量:65L
駆動用バッテリー:ニッケル水素・-/-kWh(総量/実用量)
現実的な航続距離(モーターのみ):-km
現実的な航続距離(エンジンのみ):-km
現実的な航続距離(エンジン+モーター):716km
CO2排出量:182g/km
サスペンション
前:マクファーソンストラット/コイルスプリング、スタビライザー
後: マルチリンク/コイルスプリング、スタビライザー
ステアリング
形式:電動機械式、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.7回転
最小回転直径:11.8m
ブレーキ
前:400mm通気冷却式ディスク
後:340mm通気冷却式ディスク
制御装置:ABS、BAS、EBD
ハンドブレーキ:電動、センターコンソール右側にスイッチ配置
静粛性
アイドリング:42dBA
全開時(3速):77dBA
48km/h走行時:57dBA
80km/h走行時:61dBA
113km/h走行時:65dBA
安全装備
AEB/RSA/LKA/FCTA/VSC+/TRC/HAC/e-ラッチ
Euro N CAP:5つ星(2022年)
乗員保護性能:成人90%/子供87%
歩行者保護性能:89%
安全補助装置性能:91%
発進加速
テスト条件:湿潤路面/気温8℃
0-30マイル/時(48km/h):2.5秒
0-40(64):3.5秒
0-50(80):4.6秒
0-60(97):6.1秒
0-70(113):8.0秒
0-80(129):10.2秒
0-90(145):12.8秒
0-100(161):16.3秒
0-110(177):20.8秒
0-120(193):26.6秒
0-402m発進加速:14.8秒(到達速度:154.7km/h)
0-1000m発進加速:27.0秒(到達速度:194.2km/h)
ライバルの発進加速ライバルの発進加速
ジャガーFペイスP400e R−ダイナミックHSE(2021年)
テスト条件:湿潤路面/気温15℃
0-30マイル/時(48km/h):1.9秒
0-40(64):2.8秒
0-50(80):3.9秒
0-60(97):5.1秒
0-70(113):6.5秒
0-80(129):8.2秒
0-90(145):10.2秒
0-100(161):12.5秒
0-110(177):15.3秒
0-120(193):18.8秒
0-402m発進加速:13.6秒(到達速度:168.0km/h)
0-1000m発進加速:24.8秒(到達速度:214.0km/h)
中間加速
20-40mph(32-64km/h):1.8秒(2速)/2.5秒(3速)
30-50(48-80):2.0秒(2速)/2.5秒(3速)/3.2秒(4速)
40-60(64-97):2.6秒(2速)/2.8秒(3速)/3.6秒(4速)/4.4秒(5速)
50-70(80-113):3.3秒(3速)/3.8秒(4速)/4.7秒(5速)/6.2秒(6速)
60-80(97-129):3.7秒(3速)/4.2秒(4速)/5.5秒(5速)/7.2秒(6速)
70-90(113-145):4.5秒(3速)/4.8秒(4速)/6.2秒(5速)/8.6秒(6速)
80-100(129-161):5.8秒(4速)/7.1秒(5速)/10.1秒(6速)
90-110(145-177):7.5秒(4速)/9.4秒(5速)/12.3秒(6速)
100-120(161-193):11.8秒(4速)
制動距離
テスト条件:湿潤路面/気温8℃
30-0マイル/時(48km/h):10.7m
50-0マイル/時(64km/h):29.1m
70-0マイル/時(80km/h):56.8m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:3.46秒
ライバルの制動距離ジャガーFペイスP400e R-ダイナミックHSE(2021年)
テスト条件:湿潤路面/気温15℃
30-0マイル/時(48km/h):8.7m
50-0マイル/時(64km/h):23.9m
70-0マイル/時(80km/h):46.7m
結論 ★★★★★★★☆☆☆
このハイブリッドSUVにおいて、ドライバー自身がシフトチェンジできるということは、小さな変化かもしれないが、ドライビングにおいては意味ある違いだ。その6速ATは、じつにいいところを見せてくれる場面のあるパワートレインの一部だ。
過激で荒々しいところはなく、なめらかで操作しやすい。大きく重いクルマを元気に感じさせるだけの力強さもある。うれしいくらいにレスポンスがよく、扱いやすい現実的なパフォーマンスもある。それでいて、いまの時代に責任を果たせるだけの燃費も実現する。
そう、このRXのパワートレインは成功だと言っていいだろう。キャビンの静粛性やリッチな質感、広範囲にわたる高級車らしさもまたみごとだ。
しかし、BMWやレンジローバーから乗り換えると、快適志向で前輪駆動由来らしいレクサスのシャシーは物足りないはずだ。このRX500h Fスポーツは、大きなクルマであるにしても、カントリーロードでのボディコントロールや限界のあるハンドリングのアジリティと運動性には疑問が残る。
RXの乗り換えユーザーであれば、新型車にも十分に満足できるはずだ。しかし、その安定志向でスポーティではないポジショニングは、もっとダイナミックなライバルと見比べても納得できるほどには手直しされていない。
担当テスターのアドバイス
マット・ソーンダースこれは正真正銘のパフォーマンスSUVではない。1mと走らなくてもそれはわかる。適正なルートを走る限りは、長く走らせても楽しめるくらい十分に速いし、運動性の精密さもあるのだが。
イリヤ・バプラート出来のいいアクティブセーフティは満載されているが、速度制限アラームはそのうちに入らない。ジリジリと速度を上げて、1km/hでも法定速度を超えると警告音が鳴る。オフにするには、エンジンをかけるたびに操作しなくてはいけないが、そのためのスイッチは用意されていない。腹立たしい。
オプション追加のアドバイス
もしも500hを狙っているなら、グレードはFスポーツとなる。後席に背の高い大人が乗る機会がありそうなら、5000ポンド(約80.5万円)のタクミパックは選択しないほうがいい。
改善してほしいポイント
・マニュアルモードでは、キックダウンスイッチを無効にしてほしい。
・車高調整式のエアサスペンションは、採用を検討する価値あり。アダプティブダンパーより役に立ってくれそうだ。
・インフォテインメントシステムのカーソルコントローラーをつけてもらいたい。場所は、ステアリングホイールの左側スポークがいい。
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みんなのコメント
安全性なんてハリアーと同類!が、しかし!!!
安いし乗り心地良いし壊れにくい。
これがレクサスの良いところ。
だから買った。毎日事故するわけじゃあるまい。
車体は貧弱だけどそんなの関係ねえ!
え、中身大衆廉価SUVのRAV4と同じGAKプラットフォームだから当然でしょ!?
280万円でも利益が出るクルマのデザイン加飾だけ違うクルマ、欧州では見向きもされない世界のセレブに選ばれないお手軽プチプレミアムなんだから
クルマ本来の性能を語るのはご法度でしょ
パワートレインもほぼトヨタ、ハイブリッド系四駆はトヨタefour、ナビもトヨタと一緒、横に並んだRAV4とモデリスタエアロも一緒
なんちゃってプレミアム