アストンマーティンF1のリザーブドライバーであるフェリペ・ドルゴビッチ。彼は2024年のル・マン24時間レースにキャデラックから出場したが、この経験が自身の将来に関して「いくつかの扉を開く」ことを期待している。
ドルゴビッチは今回、IMSAに参戦するアクション・エクスプレス・レーシングが走らせるキャデラック Vシリーズ.Rのステアリングを握った。チームメイトはピポ・デラーニとジャック・エイトケン。ドルゴビッチにとっては初のル・マン24時間となった。
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ただ311号車のキャデラックは終盤にインディアナポリスでデラーニがクラッシュしたことも痛手となり、クラス15位でのフィニッシュに終わった。
レースを終えたドルゴビッチにmotorsport.comは、将来フォーミュラカーかプロトタイプカー、どちらの道に進もうと考えているかと尋ねた。すると彼はこう答えた。
「まだ分からない」
「確かに(ル・マンは)とても楽しかった。クールな世界で、楽しむことができた」
「また、このレースがいくつかのドアを開いてくれるかもしれない。今後どうなるかが気になるところだ。今言えるのは、このチャンスをもらえたことにとても喜んでいるということだね」
2022年にFIA F2でチャンピオンとなり、2023年はF1リザーブ業に専念していたドルゴビッチ。今年はレースに復帰しており、ベクター・スポーツからヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)のLMP2クラスに参戦している。
キャデラックブランドを展開するゼネラルモーターズ(GM)は、WEC(世界耐久選手権)、IMSA共にキャデラック・レーシングとしてふたりのドライバーのみと年間契約を結んでいる(WECはアール・バンバーとアレックス・リン、IMSAはセバスチャン・ブルデーとレンガー・ヴァン・デル・ザンデ)。そして特に距離の長いレースでは都度追加のドライバーをエントリーしているが、現状はドルゴビッチが今後WECやIMSAに出走する予定はない。
ただドルゴビッチは、近い将来もっと多くの耐久レースに参戦することを熱望しているとのこと。「こういった24時間レースは僕にとって常に夢のようなものだったから(参戦できて)本当に嬉しいよ」と語る。
また、アストンマーティンF1はフェルナンド・アロンソの残留が決まっており、チームオーナーの息子であるランス・ストロールの残留も確定的。ドルゴビッチはF1シートを得るチャンスに恵まれていない状況だが、F1の夢は見失っていないという。
先日はベルリンでフォーミュラEのテストにも参加したドルゴビッチ。昨年はレースから遠ざかっていたが、また再び意欲が湧いてきたと語った。
「今年レースに復帰することができてとても嬉しい。ELMS、特にル・マンは特に感動的なものだった」
「キャデラックから大きなチャンスを与えてもらった。メーカーがルーキードライバーをハイパーカーに乗せるなんて、そうそうあることじゃない。だから彼らにとても感謝している」
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