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1度は消え復活したトヨタ「シエンタ」 12年も売り続けた初代から振り返る

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1度は消え復活したトヨタ「シエンタ」 12年も売り続けた初代から振り返る

■2003年に誕生した「シエンタ」 初代は生産終了後に異例の復活も

 トヨタ自動車は2003年9月29日に「小粋でユースフルな7人乗り」をテーマに開発されたコンパクトミニバン「初代シエンタ」を発売しました。

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 丸みのある優しい印象のスタイルの中に、ミニバンに求められる機能をコンパクトなサイズに凝縮した「シエンタ」は、乗降性、利便性と乗車人数に応じたシートアレンジのしやすさを徹底追求することで幅広い層に受け入れられました。発売と同年の9月から10月には、月販目標台数7000台を大きく上回る約1万7500台を受注するほどでした。

 カローラやヴィッツで実績のある1.5リッターエンジンと、スーパーCVTの組み合わせにより、当時の7人乗りミニバンでトップの19km/Lという低燃費も実現されています。2006年5月16日のマイナーチェンジではフロントバンパーやグリル、ヘッドランプを変更し、環境性能も向上。『平成22年度燃費基準+10%』及び『平成17年基準排出ガス75%低減レベル』も同時に達成されています。

 2010年には一度生産が終了したものの、翌年の2011年5月19日にはマイナーチェンジし、極めて異例となる復活販売が行なわれました。同時にフロントマスクをアクティブなイメージにした「DICE」と、Xグレードをベースに装備を充実した「X”Lパッケージ”」をラインナップに追加しました。  この際にリアコンビネーションランプをスマートな印象のデザインに変更するとともに、エンジン、トランスミッション、オルタネーターなどの制御系を改良することで、19.2km/L(10・15モード)とさらに低燃費化が図られました。

 2013年9月3日から発売されたモデルでは助手席側にパワースライドドアを採用した「DICE-G」を追加し、全車にプロジェクター式ヘッドランプが装備されました。この改良を最後に「シエンタ」は2代目へと移行することになります。

■ミニバンの概念を打ち破るスポーティなエクステリアが与えられた2代目「シエンタ」

 12年間という長期に渡って販売されてきた初代を超える高いユーティリティと、既存のミニバンの概念を打ち破るスポーティなエクステリアが与えられた2代目「シエンタ」は2015年7月9日に発売されました。

 2代目「シエンタ」では、ミニバントップレベルとなる27.2km/L(JC08モード)という低燃費を実現したハイブリット車と、20.6km/L(JC08モード)を達成した1.5リッターエンジン搭載のガソリン車で計12モデル(車いす仕様車含む)がラインナップされました。

 リアドアの両面スライドドアはそのままに、乗り込み高さを先代より55mm低い330mmにすることで、子どもやお年寄りにも、より優しいミニバンになっています。

 また、オプションとして設定された衝突回避支援パッケージ『Toyota Safety Sense C』による安全面の充実も図られています。

 発売と同年の7月から8月には月販目標台数7000台を大きく上回る約4万9000台と驚異的な受注を記録した2代目「シエンタ」は、その後も特別仕様車などが追加され、常に人気を博してきました。

 そして、2018年9月11日にはフラットなラゲッジルームを実現する5人乗りの2列シート車「FUNBASE X」、「FUNBASE G」が追加され、フロント部のデザイン変更と装備の充実を図った大きなマイナーチェンジが行なわれました。

 この改良によりハイブリッドモデルでは『平成32年度燃費基準+50%』となる28.8km/Lと、さらなる低燃費化や、ガラスや壁など障害物を検知して自動でブレーキをかける『インテリジェント・クリアランスソナー』、歩行者検知機能(昼間)を追加した『Toyota Safety Sense』(一部モデルではオプション設定)などの環境性能と安全性能も向上しています。

 日本にちょうどよいサイズのコンパクトな5ナンバーミニバンとしての地位を築いてきた「シエンタ」。幅広い層のライフスタイルをサポートする『マルチパーパスなトヨタ最小ミニバン』が今後どのような進化を見せるか気になるところです。

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