■2大コンパクトカー「ヴィッツ」と「フィット」の飽くなき戦い
2019年は、国内コンパクトカーにとって大きな話題があります。それが、トヨタ「ヴィッツ」とホンダ「フィット」の両モデルが、揃ってフルモデルチェンジするという噂です。
日本のコンパクトは「ノート」「アクア」の2強時代? なぜ「フィット」は加われないのか
最近の国内市場では、トヨタ「プリウス」「アクア」、日産「ノート」が上位を争っています。10年ほど前の2000年代後半は「カローラ」や「プリウス」という超人気モデルに続いて、コンパクトカーのトヨタ「ヴィッツ」とホンダ「フィット」が、ライバルとしてしのぎを削っていました。
また、「ヴィッツ」と「フィット」は世界各地で販売されるグローバルモデルで、日本国内だけでなく、欧州など世界各地でも2台はライバルとして戦ってきたのです。
最初に市場に登場したのはトヨタの「ヴィッツ」でした。1999年1月に「スターレット」の後継モデルとして初代がデビュー。あか抜けたデザイン、優れたパッケージング、世界トップクラスの安全性能などにより、発売直後から大人気に。「1999-2000年の日本カー・オブ・ザ・イヤー」も獲得します。
1999年の販売ランキングでは、当時の絶対王者であるトヨタ「カローラ」に次ぐ2位に。また、欧州でも「ヤリス」の名称で販売を開始し、「2000年 欧州カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞するのです。
そんな初代「ヴィッツ」の華々しいデビューから、2年後となる2001年6月に「フィット」の初代が誕生。こちらのウリは、燃料タンクを前席下に配置することで実現した広々とした室内空間となります。
さらに、世界最高レベルの優れた燃費性能。そして、すっきりとしたデザインによって、こちらもデビュー直後から大人気となり「2001-2002年の日本カー・オブ・ザ・イヤー」を獲得するのです。
2001年では半年という販売期間にもかかわらず約10万台を売り上げ、年間販売ランキングで6位に。先行する「ヴィッツ」は2位で約14万台です。ちなみに1位は断トツで「カローラ」の約23万6000台でした。
そして、翌2002年は、「フィット」の年となります。絶対王者であった「カローラ」を破って、「フィット」が年間販売で1位を獲得し、販売台数は約25万台。デビューから3年を過ぎた「ヴィッツ」は約10万台の販売で5位となります。
しかし、2005年2月に「ヴィッツ」は第2世代にフルモデルチェンジ。『あらゆる面でコンパクトカーのひとつ上の水準を目指す』というコンセプトの元に質感をアップします。
車体も大きくなり、エンジンも最大1.5リッターまで搭載。この新型効果で、2005年の販売ランキングで「ヴィッツ」は2位に復活し、3位の「フィット」の上を行きました。モデルライフ末期になってもライバルと互角に戦える「フィット」の人気の強さは驚くべきものがありました。
そんな膠着状態に変化を与えるのが2007年10月の「フィット」のフルモデルチェンジです。キープコンセプトで第2世代となった「フィット」は、洗練度の高いモデルとなります。
初代同様に「2007-2008年 日本カー・オブ・ザ・イヤー」を獲得。翌2008年には、再び「カローラ」を抜き去り、年間販売ランキング1位の座に返り咲くのです。
トヨタ「ヴィッツ」とホンダ「フィット」の販売合戦について、トヨタの販売店スタッフは次のように話します。
「当時は、コンパクトカーの人気が今よりもあったと思います。そのなかで、トヨタとホンダを代表するコンパクトカーの『ヴィッツ』『フィット』はメーカーの意地を掛けた戦いだったともいえます。
しかし、『ヴィッツ』は登場してから一貫し、4つの販売チャネル(トヨタ店、トヨペット店、カローラ店、ネッツ店)のなかで、ネッツ店のみの販売でした。そう考えると、かなり頑張っていた車種といえると思います」
■トヨタ「アクア」の登場が2台の戦いに変化をもたらす
2009年から2011年の間は、2位「フィット」、3位「ヴィッツ」の関係が続きます。ちなみに、この3年間の間のトップは、トヨタ「プリウス」です。ただし、この3年間は何もなかったわけではありません。
2010年10月に「フィット」にハイブリッドモデルを追加。世間では、エコカー補助金や減税などが実施されており、ハイブリッドに対する注目度が非常に高まっていた時期です。
この3代目「フィット」は、アイドリングストップ機能を搭載することで、最大26.5?/Lの燃費性能を実現。「フィット ハイブリッド」の最大30?/Lには届きませんが、通常の「フィット」のガソリン車を上回る数値でした。
そんな「フィット」側のアクションに対して、2010年12月に「ヴィッツ」はフルモデルチェンジによる新型車攻勢をかけます。
ハイブリッドや新型車の投入があったものの力が拮抗していたのか、翌2011年の順位は変わりません。そんななか同年12月にトヨタ「アクア」がデビュー。なんと、2台を抜き去り、2012年は1位「プリウス」に次ぐ2位を獲得しました。
2013年9月に「フィット」がフルモデルチェンジを行い、第3世代に。ガソリン車だけでなく、ハイブリッド車も最初から用意されていたのが特徴です。この新型車投入により、2013年の販売ランキングで「フィット」は3位を獲得。「ヴィッツ」は7位となります。
前出のトヨタ販売店のスタッフは、「アクア」の登場について次のように話します。
「トヨタブランド内では『プリウス』に続き、コンパクトなハイブリッド専用モデル『アクア』の登場によって、それまでガソリン車より高価なハイブリッド車が、より庶民の車になったと思います。
また、『ヴィッツ』はネッツ店のみの販売でしたが、『アクア』はすべての販売チャネルで発売をしたこともあり、『ヴィッツ』にかわり『アクア』がトヨタブランドのコンパクトカー代表モデルになったのです」
※ ※ ※
その後、「ヴィッツ」は2014年4月にマイナーチェンジを実施して新型エンジンを搭載。デザインもよりシャープなものに変更されますが、販売ランキングの順位下降は止まりません。2016年には「フィット」4位、「ヴィッツ」10位となります。
2017年1月のマイナーチェンジでは、「ヴィッツ」にハイブリッドを追加。これにより2017年の「ヴィッツ」のランキングは8位まで復活しますが、2018年は「ヴィッツ」9位という結果でした。
トヨタ「ヴィッツ」とホンダ「フィット」の歴史を振り返ってみれば、3世代を経て、抜きつ抜かれつの飽くなき戦いを繰り広げてきたのです。
しかし、どちらも第3世代とはいえ「ヴィッツ」の現行モデルの登場は2010年、「フィット」は2013年。さすがに2モデル共にモデルライフは末期に差し掛かっています。
それでも、新車販売ランキングのトップ10に留まることができるのは、さすがの実力といえます。もしも、噂通りに新型モデルが登場すれば、どちらかがランキングのトップを獲得する可能性もあり、第4世代となった新たな戦いが始まるのです。
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