10月6日、2024年MotoGP第16戦日本GP MotoGPクラスの決勝レースが栃木県のモビリティリゾートもてぎで行われた。ポールーポジションを獲得したペドロ・アコスタ(レッドブルGASGASテック3)は、土曜日のスプリント同様に決勝もリタイアで終える悔しさの残る結果で終わった。
土曜日の予選では1分43秒018をマークし、新たなオールタイムラップレコードを樹立させてポールポジションを獲得したアコスタ。MotoGPクラスにおいては、ファビオ・クアルタラロとマルク・マルケスに次ぐ史上3人目に若いポールシッターの誕生となり、彼のレースでの走りに大きな注目が集まっていた。
初ポール獲得もスプリントはトップ快走中の転倒。1日で天国と地獄を味わったアコスタ「この辛さを成長の糧に」/第16戦日本GP
ところが、スプリントではトップを走っていたにも関わらず、残り4周というところで痛恨の転倒を喫しリタイアという結果に終わる。そんな悔しさを晴らすべく、日曜日の決勝レースへと臨んだ。
決勝では、オープニングラップで2番手に順位を落とすも、先頭のフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)に食らいついていた。スプリント同様に中盤での追い上げも期待されていたが、なんと決勝でも転倒を喫してしまった。
「間違いなくキャリアで一番悲しい週末だった。そして別の意味では、最高の週末だったが言うのが辛いよ」とアコスタは日本GPを振り返った。
3周目14コーナーでフロントからのスリップダウンをして、その後はレースに復帰したが、表彰台争いからは離脱となり最後尾で走り進める。完走だけはしたいという彼の強い想いも感じられたが、残り10周でピットに戻りリタイアを選択した。
スプリントに続いて無念のリタイアで終えることとなったアコスタは、その理由を次のように語った。
「ちょっとしたミスだよ。最後には、すでにバニャイアに迫っていたんだけどね。5コーナーと10コーナー(ペアピン)での準備だけをしていたよ。追い抜くことができたのは、それが唯一のポイントだったから。おそらく、かなり早めにターンして、かなり早めにアクセルを開けてしまい、その後フロントを失った」
「難しいのは、それが起こり得るということだ。僕たちはそれに影響を与える必要がある。僕たちは(ドゥカティに)近づいているし、今日のクラッシュでさえ、多くの良い点があるよ」
「確かに大きな目標(優勝)に集中する必要があった。それができなければ、小さな目標に到達することができる。しかし、とにかく今日は競争力を発揮してトップに立ち、この部分での情報を得たいと思っていたよ」
トップに立ちレースをリードしながら学びことも想定して、バニャイアの後ろにつけてオーバーテイクを待ったが、そう簡単にはドゥカティと同じ走りをすることはできなかったようだ。
終盤戦に向けては「今週のようにファクトリーチームがより多くの情報を得ることは重要だし、僕たちにとってもさらに重要になるだろうね」というが、「ギャップが非常に大きいと、ラップタイムがかなり異なるため、比較することも難しくなるという問題が時々ある」とはやりドゥカティとの差を感じることがある。
しかし、「今年最高のフィーリングだしトップの選手たちやドゥカティに近づいた。バニャイアに迫り、追い抜くチャンスがあった」ともコメントしているため、近い将来にアコスタが表彰台の真ん中に立つ姿が見られることだろう。
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