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満面の笑顔を引き出せる マツダMX-5(ロードスター) 2.0へ試乗 2022年版小変更

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満面の笑顔を引き出せる マツダMX-5(ロードスター) 2.0へ試乗 2022年版小変更

NAエンジンのFRでオープンという個性

マツダMX-5(ロードスター)が、2022年仕様として僅かなリフレッシュを受けた。今回試乗したクルマの英国価格は3万870ポンド(約494万円)と、なかなかの金額ではある。カメラマンも少し驚いていた。

【画像】小変更 マツダ・ロードスター オープンエアが爽快 2シーター・カブリオレたち 全128枚

とはいえ、これはトップグレードの2.0Lエンジン版GTスポーツ・テックの場合。1.5Lエンジンを選べば、2万4775ポンド(約396万円)万円から手に入る。それでも、クルマ好きのためのピュアなモデルは、すっかり価格が上昇してしまった。

マツダMX-5のユニークさは、2022年でも変わらない。小柄なオープンボディのフロントに、自然吸気の4気筒エンジンを搭載する、2シーターの後輪駆動だ。トランスミッションにはマニュアルも用意され、リアにはリミテッドスリップ・デフが付く。

英国価格が高くなったといっても、まだお手頃とは呼べる範囲にある。トヨタGR86も気になる存在ではあるが、そちらのルーフは開くことができない。

そんなマツダMX-5に、小さな改良が加えられた。登場時から素晴らしいドライビング体験を味わわせてくれた4代目なだけに、改めて試乗してその魅力を確かめてみたい。

2022年仕様で新しく追加されたものは、プラチナクォーツ・メタリックと呼ばれる塗装。シャンパンカラーの明るい色だ。さらに、ポリメタル・グレーという落ち着いた色も選べる。今回の試乗車は、こちらで仕上げられていた。

トルクベクタリング機能が追加

さらにMX-5へは、マツダがキネマティック・ポスチャー・コントロールと呼ぶシステムも追加されている。基本的にはブレーキ制御によるトルクベクタリング機能で、旋回性を高めるとともに、ボディロールも僅かに抑え込んでいる。

ただし、2021年仕様のMX-5と直接乗り比べなければ、走行中に変化を実感することは難しい。スポーツサスペンションにビルシュタイン社製のダンパーが組まれた試乗車が、現代のスポーツカー基準で出色の機敏さを備えることは、間違いないけれど。

よりタイトなサスペンション・スプリングとアンチロールバーなども、英国のマツダは用意してくれている。とはいえ、しなやかなボディの動きは、オールドスクールな運転の楽しさを引き立ててくれてもいる。

MX-5の価格帯で、これほど気持ちの良いステアリングと、操ることすら楽しいマニュアル・ギア、タイトコーナーの出口で軽くテールスライドを誘えるシャシーを備えたモデルは、他に例がない。まさにクルマと一体になれる。

低いドライビングポジションと、その先に伸びる優雅なボンネットのラインは、乗るたびに気持ちをアゲてくれる。オープンエアのドライブがお好みなら、僅か10秒で開閉できるシンプルな手動ソフトトップにも強く惹かれるはず。レス・イズ・モアの好例だ。

快適性を重視するなら、金属製のフォールディング・ハードトップ仕様、RFも選べる。約2000ポンド(約32万円)の追加費用が必要だが。

輝いて映るほど楽しいスポーツカー

MX-5のドライビング体験に、我慢は不要。基本的には快適で、燃費もクルージング時なら15.0km/L近くまで伸びる。インフォテインメント・システムの使い勝手は良好で、アップル・カープレイとアンドロイド・オートにも対応する。

走行中にタッチモニターが使えなくなるのは、改善項目に挙げたいところ。でも、その程度だ。

マツダMX-5は、完璧なスポーツカーとまではいえない。ポルシェ718ケイマン GT4 RSへ必要になる高い費用は、カーボンファイバー製のウイングや、エンブレムだけに費やされているわけではない。

舗装の荒れた区間を通過すると、ルーフのないMX-5のボディは振動するのがわかる。そのボディ剛性は、ステアリングへ僅かな不正確さも生んでいる。

自然吸気の4気筒エンジンは充分たくましく、気持ちよく回るものの、サウンドに聞き惚れることはない。インテリアの質感も評価できるが、プラスティック製のパネルも少なくない。

そうだとしても、MX-5はコーナーの続くワインディングで、ドライバーを満面の笑顔にしてくれる。それこそ、最大のストロングポイントだ。

マツダは、あえて大きく手は加えなかった。そもそもそんな必要はなかった。輝いて映るほど楽しいスポーツカーは、2022年も健在のようだ。

マツダMX-5(ロードスター) 2.0 GTスポーツ・テック(英国仕様)のスペック

英国価格:3万870ポンド(約494万円)
全長:3915mm
全幅:1735mm
全高:1230mm
最高速度:218km/h
0-100km/h加速:6.5秒
燃費:14.5km/L
CO2排出量:155g/km
車両重量:1127kg
パワートレイン: 直列4気筒1998cc自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:183ps/7000rpm
最大トルク:20.8kg-m/4000rpm
ギアボックス:6速マニュアル

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  • この値段を見ると新型フェアレディZがバーゲンプライスに思える。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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