もくじ
どんなクルマ?
ー e-ゴルフ/GTE あえて比べる
BMW i3 vs 日産リーフ vsヒュンダイ・アイオニック vs VW e-ゴルフ
どんな感じ?
ー EVだけれど、それを主張しすぎず
ー 「e」より「ゴルフ」のよさ目立つ
「買い」か?
ー 「これ1台」の使いかた、遠く
スペック
ー フォルクスワーゲンe-ゴルフのスペック
どんなクルマ?
e-ゴルフ/GTE あえて比べる
その名のとおりゴルフのEV(電気自動車)である。ゴルフと電動の出逢いは外部充電機能を備えたハイブリッド、PHVのGTEから始まっているが、この2車を比較するとEVとPHVの「電動」の使い方の違いが興味深い。
駆動用の電動モーターの最高出力はe-ゴルフが136ps、GTEは109ps。最大トルクは逆転してe-ゴルフが29.5kg-m、GTEは33.6kg-mである。
ピークのパワースペックを比較すれば甲乙付け難いのだが、定格出力が大きく異なる。e-ゴルフは最高出力と同じ100kWだが、GTEは55kWでしかない。
GTEの電動モーターは一時的に88ps出せても、定常的に使える最高出力は55kWなのだ。対してe-ゴルフは最高出力を常用するのも可能だ。
言うまでもなく、高負荷の連続運転では内燃機(1.4ℓターボ)を主機関とできるGTEに対して、純電動のe-ゴルフはすべての走行を電動モーターでカバーするためワイドレンジの高性能型なのだ。
駆動用バッテリーの容量はGTEが8.7kWh、e-ゴルフは4倍強となる35.8kWh。JC08モードにおけるGTEの満蓄電電航続距離は45.0km。同じくe-ゴルフは約6.9倍の301kmである。単純計算では電動走行時の効率が約40%向上したことになる。
GTEは電動を利した新しい高性能モデルであり、効率を最優先としていないにしても、この電動性能向上は期待を高めるには十分である。
どんな感じ?
EVだけれど、それを主張しすぎず
と期待を煽っておいて何だが、性能面で印象に残ったのは「手堅さ」である。電動モーターは加減速反応が極めてよく、起動トルクが大きい。
そのためアクセルペダルコントロールに対して加減速コントロールが神経質になったり、唐突な発進特性になりやすい。そこで扱いやすくするために反応を「鈍(なま)す」のが一般的だ。
e-ゴルフのドライブモードは「ノーマル」「エコ」「エコ・プラス」の3モード設定され、それぞれ最大出力及びペダルストロークに対するトルク増減特性を変えている。
最もパワフルな「ノーマル」では電動モーターらしい鋭い瞬発力を発揮。タイムラグ少なく蹴り出すような加速反応は内燃機車では味わえないものであり、初めてEVを体験したドライバーに「異次元」と感じさせるに十分である。
しかし、生のままの特性ではない。ペダルコントロールに対する反応は正に間髪入れずなのだが、素早く深く踏み込んでも急激なトルク増は抑えられている。予兆感と言うべきか、連続性と言うべきか、トルク立ち上げにそのような「傾斜」が与えられている。
こういった鈍しはEVやHV(ハイブリッド車)、FCV(燃料電池車)の加減速特性の要点のひとつで、例えばリーフは傾斜を立てる、つまり蹴り出し感を強調、トヨタ車では内燃機車からの乗り換えで違和感ないように寝かせる、つまり穏やかな特性としている。
e-ゴルフは「ノーマル」ではリーフほどではないが立て気味に、「エコ」では寝かせたトヨタ車的な反応になる。
「エコ・プラス」はさらに穏やかな特性になるが、鈍し過ぎの印象もあり、エアコンの稼働率まで制限されるので、「エコ・プラス」は残蓄電量航続距離が怪しくなった時の緊急用と考えたほうがいいだろう。
「e」より「ゴルフ」のよさ目立つ
リーフに関連して、もうひとつ付け加えるならe-ゴルフも走行中は1ペダル・ドライビングが可能だ。停車まではサポートされないが、Dレンジ走行中のアクセルペダルオフのエンブレ回生を標準のコースティング(空走)以外に3段階で任意選択が可能。
Bレンジを選択すればさらに強力なエンブレ回生を行う。もちろん、ペダルストロークでエンブレ回生の効きをコントロールできる。
ただし、ペダルブレーキは回生油圧協調型を採用し、最大回生量もエンブレ回生より圧倒的に大きい。つまり、効率面で1ペダル・ドライビングの意味はない。
これらを合わせ見ればe-ゴルフの電動技術は堅実と現状に合わせた発想で開発されているのがわかる。EV相対で先進的とは言い難い。
それでもe-ゴルフの走りはEVのトップレベルである。「e」の部分には特段の感銘を得なかったが、「ゴルフ」の部分がいい。効率的で使いやすいキャビンや高速安定性に優れたフットワークを語るのは今さらだが、そういった特徴を失うことなく走りの質感をアップさせていた。
これまでも乗り心地の改善を図ってきたが、e-ゴルフには重質かつしっとりとした収まりのよさが加わり、車格感を1ランク向上させた。
EVならではの静粛性の高さ、とくに改良情報は発表されていないが、ロードノイズも耳当たりがよくなっている。走りの質感や快適性はプレミアムコンパクトでも群を抜いている。
「買い」か?
「これ1台」の使いかた、遠く
カタログ最高速は150km/h。先代のリーフと同等レベルである。パワースペックの割に低いのは電動モーターが高速(高回転)高負荷での効率低下が甚だしいため。当然、高速走行時の電費も低下する。
JC08モードでは301kmの航続距離でも高速道路での遠出では200km強を目処と考えたほうが無難。例えば、東京-箱根のドライブを途中充電なしでこなすのは難しい。
ゴルフの持ち味である高速ツアラーの才がEV化でスポイルされた感は否めず、同用途を前提に選べるモデルではない。となれば、タウンユースと都市間交通あたりが最適用途となるが、499万円のタウンカーというのも悩ましい。
一方、GTEは469万円である。ロングツーリングとエコ性能の両立ではこっちのほうが断然現実的。
e-ゴルフはとても魅力的ではあるが、航続距離制限を考慮すれば、クルマ趣味の要素も含めてEVを楽しむためのセカンドカーと割り切れるドライバー以外には勧めがたい。
フォルクスワーゲンe-ゴルフのスペック
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