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ルーツはモータースポーツにあり! MINIの「ジョン・クーパー・ワークス」とは

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ルーツはモータースポーツにあり! MINIの「ジョン・クーパー・ワークス」とは

 伝説のレーシングカーコンストラクターの名前が由来

 イギリスを代表するモデルであり、自動車史に燦然と輝く「MINI」というクルマ。現在はBMW傘下のブランドとなっています。そのラインアップはベーシックなミニからクロスオーバータイプまで幅広く展開されていますが、いずれのボディ形状にも「ジョン・クーパー・ワークス」というモデルが存在しているのをご存じでしょうか。

歴代最強の306馬力! 世界限定3000台の「MINI John Cooper Works GP」登場

 ハイパワーエンジン、それに合わせて引き締められたシャシー、空力やクーリングを考慮したエクステリアや、スポーツドライビングをサポートするインテリアなど、マシン全体でレーシーに仕上げられたのが「ジョン・クーパー・ワークス」です。

 そのルーツはOLDミニとも呼ばれる初代ミニに存在していた「ミニ・クーパー」にあります。日本では「ミニ・クーパー」という車名だと思われている節もありますが、基本的には「ミニ・マイナー」という車名でした。そのクルマをベースに、イギリスの伝説的レーシングカーコンストラクターであるジョン・クーパー氏が手掛けたのが「ミニ・クーパー」。つまり、エボリューションモデルの名前なのです。

 ちなみに、ジョン・クーパー氏が伝説と言われるのは、いまや当たり前となっているミッドシップレイアウトのレーシングカーを生み出したことにあります。その革新的なレーシングカーは1959年、1960年のF1グランプリで、コンストラクターズ・タイトルを獲得したほど。現在のミッドシップレーシングカーのルーツとなりました。

 とはいえ、ミニ・クーパーが伝説となったのはレースではなくラリーシーンでの活躍です。1964年、1965年、1967年のモンテカルロラリーにおいて名だたるスポーツカーを押さえての総合優勝は「ミニ・クーパー」という車名を喧伝、車両全体を示すと思ってしまうほど印象的な名称として広まりました。

 ミニ・クーパーはツーリングカーレースでも活躍します。もともと848ccだったエンジンは、クーパーS仕様では1275ccまでスープアップされました。

 現代では各モデルに用意された最上級モデルとして君臨

 現在の、BMWミニにおける「ジョン・クーパー・ワークス」は、そうしたOLDミニにおける「クーパー仕様」のヘリテージを受け継いだスポーツバージョンといった位置付けです。英語表記では「John Cooper Works」となりますので、その頭文字をとって「JCW」という略称で呼ばれることもあります。

 ラインアップのなかでは独立した存在としてキャラクターを確立していますが、ユーザーからすると各モデルの最上級グレードとして認識されているでしょう。そして、JCWシリーズで注目なのは、2020年夏に世界限定3000台(日本割当240台)でローンチ予定となっている、最強のJCW「ミニ・ジョン・クーパー・ワークス・ジー・ピー」です。

 その心臓部である2リッター4気筒ターボエンジンは最高出力306馬力(225kW)、最大トルク450N・mを発生します。かといってレーシーすぎて扱いづらいというわけではありません。組み合わされるトランスミッションはLSD搭載の8速ATですから、オートマ限定免許でも乗ることができます。レーシーでありながら、スパルタンではなく、洗練された速さを手に入れているのが、現代のジョン・クーパー・ワークスなのです。

 余談ですが、ジョン・クーパーの子孫であるマイク・クーパーとチャーリー・クーパーは、クーパーバイクという会社を立ち上げています。そして、クーパーのDNAを受け継いだイノベーションを注ぎ込んだ電動自転車を生み出しています。

 参考:クーパーバイク・ホームページ https://cooperbikes.com/

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