豪州大陸南部、サウスオーストラリア州に位置する旧タイレムベンドこと“ザ・ベンド”にて、6月1~2日に争われたTCRオーストラリア・シリーズ第4戦は、元王者トニー・ダルベルト(FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR/ホンダ・レーシング・チーム・ウォール)と、終始首位争いを展開したジョーダン・コックス(プジョー308 TCR/シェフラーGRM)が、オープニングヒートで今季2勝目を獲得。続く2ヒートは選手権ランク2位で週末に乗り込んできたザック・スーター(アウディRS3 LMS 2/タフリスト・レーシング)が連勝劇を飾り、新たなポイントリーダーに浮上している。
前戦でシーズン初勝利を挙げた新王者ジョシュ・バカンが、このベンド・モータースポーツパークでのレースウイークを前に「オフテストで発生していた技術的な問題が解消された」とし、ふたたびタイトル獲得モデルのヒョンデ・エラントラN TCRへのスイッチを発表。所属先のHMOカスタマー・レーシングは、これに伴い僚友のトム・オリファントが元バカン車のi30 Nを引き継ぐことも確認し、これに伴い両ドライバーともに車両……つまりエンジンを交換するため、この週末は5グリッド降格のペナルティを受けることが確定した。
FL5型シビックRに乗る伏兵が3戦2勝の金星。新王者も今季初勝利/TCRオーストラリア第3戦
「ふたたびヒョンデi30セダン(現地名)N TCRのステアリングを握れることに興奮している」と、王座獲得のウイニングカー復帰を喜ぶバカン。
「このクルマにはとても愛着を感じている。目の前のダッシュボードにはチャンピオンシップ優勝を思い出させるステッカーが貼ってあるからね。これをまた見ることができてうれしいよ」と続けたディフェンディングチャンピオン。
「ペナルティによりスタートから少し不利な状況にはなったが、ザ・ベンドは追い越しのチャンスがたくさんある良いレーストラックだ。今週末は真の競争力を発揮できると確信している」
その車両交換に対し奮起したのが2022年シリーズ王者のダルベルトで、開幕から裁定のドタバタ劇で“渦中の人”を演じたホンダのエースが、実に3戦連続でFL5型シビックRでの予選最速を決めてみせる。
■スーターがアドバンテージを拡大する連勝劇
迎えたレース1で是が非でも今季2勝目が欲しかった元チャンピオンだったが、スタート直後の蹴り出しで力強さを見せたのはフロントロウ2番手に並んでいたプジョー308 TCRの方で、シビックは19周の決勝を通じて間違いなく最速車両だったにも関わらず、コックスにシーズン2勝目を奪われることに。さらにその背後では、グリッド降格ペナルティから這い上がったバカンの続くポディウムとなった。
「とにかくレース中はずっと全力で集中して走らなければならなかった」と明かした勝者コックス。
「トニー(・ダルベルト)に対抗できるクルマがあるとは思っていなかったが、レース運びがうまくいったね。GRMのスタッフは大きな努力をしてくれたし、プジョーにはスピードと信頼性が備わっていて、勝利という報いを受けることができたよ」
そのレース1でオリファントのヒョンデと熾烈な10位争いを制し、ポイント首位だったベン・バルグワナ(プジョー308 TCR/ハンチャ・レーシング)とスーターがリバースグリッドのフロントロウに並んだレース2は、直後の2周目にダルベルトやアーロン・キャメロン(プジョー308 TCR/チーム・バルボリンGRM)、クレイ・リチャーズ(クプラ・レオン・コンペティションTCR/カール・コックス・モータースポーツ・チームMPC)らが絡んでセーフティカー(SC)が出動する。
このリスタートでもバルグワナを制したスーターは、ブラッド・ハリス(FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR/エクスクルーシブ・スイッチボード・ウォール・レーシング)や連続表彰台のバカンを従え待望の今季初勝利を挙げ、ランキング首位浮上に成功。続く最終ヒートのレース3でも、早い段階でのSC介入にも集中を切らさず、バカンの終盤の猛攻をしのいでポイントのアドバンテージを拡大する連勝劇を飾ってみせた。
「レース1でクラッチに問題を抱えた後、今日のような結果になるとは思ってもみなかった」とアウディが問題に見舞われていたことも明かしたスーター。
「レース後にクラッチをもう一度繋いだところまた故障してしまったが(笑)、今夜はこの勝利を祝うだけだね!」
これで新鋭スーターが新たなシリーズリーダーに浮上したTCRオーストラリア・シリーズ。続く第5戦は7月12日~14日の週末にクイーンズランド・レースウェイで争われる。
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