MotoGPの今季タイトル争いは、ホルヘ・マルティン(プラマック)が大きなリードを築いて最終戦を迎えている。6度王者のマルク・マルケス(グレシーニ)は、マルティンの持つ速さがミスの少なさという形であらわれていると考えているようだ。
マルティンは第19戦マレーシアGPのスプリントで、ライバルのフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)が転倒した一方、1位を確保。大きくリードを広げ、最終戦ソリダティGPに24ポイント差と優位を築いた状態で挑むことになった。
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ソリダティGPのスプリントレースでマルティンが勝利すれば、そこで彼の2024年MotoGPチャンピオンが確定する状態だ。バニャイヤが逆転チャンピオンを決めるには、マルティンがノーポイントになるようなミスを犯す必要がある。
マルティンがこうした有利な状況を築いているのは、バニャイヤがミスを犯したことは大きいが、それだけではなくマルティンが直近の3連戦でそれだけ安定した走りをしていたことも見逃せない。オーストラリア、タイ、マレーシアの3連戦でマルティンは表彰台を逃さず、最も多くのポイントを獲得したのだ。
現役MotoGPライダーで最もチャンピオン経験が多いマルク・マルケスは、最終戦を前に、マルティンが発揮しているスピードこそ、そうした安定した走りを生み出す源泉となっていると話した。
「自分にスピードが備わっている時というのは、物事をより上手くコントロールして、ミスを少なくするのがかなり容易になるものだ。そしてマルティンは、この3連戦で相当なスピードを示してきた」
マルケスはmotorsport.comにそう語った。
「ホルヘはとてもスピードがあることを示してきたけど、それと同時に彼は極限状況への対処の仕方も分かっている。例えばウエットになったタイGPだけど、彼は限界に達していたにもかかわらず、事なきを得ている。全てをできる限り最前の形でマネジメントしていたんだ」
「そして今、彼はタイトルに王手をかけて最終戦を迎えている」
なおMotoGPは当初予定していた最終戦バレンシアGPが、豪雨被害によって中止。代替戦としてカタルニア・サーキットを舞台に、バレンシア地域への連帯を示すソリダリティGPとしてレースが開催される運びとなった。
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