現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「圧倒的不人気を誇った80年代の迷車を確保!?」カペラ5ドアハッチバック1.6SG-Uをガチで試してみた

ここから本文です

「圧倒的不人気を誇った80年代の迷車を確保!?」カペラ5ドアハッチバック1.6SG-Uをガチで試してみた

掲載 44
「圧倒的不人気を誇った80年代の迷車を確保!?」カペラ5ドアハッチバック1.6SG-Uをガチで試してみた

フォードテルスターTX5のマツダ版がコイツだ!

日本では不発に終わった激レアモデル5ドアハッチバックモデルの魔力

フランスの大物俳優をイメージキャラクターとして起用し、カタログの表紙にも登場させたことから、通称“アラン・ドロン”カペラと呼ばれた4代目GC系。

歴代初のFFモデルとして1982年9月に登場し、当初は4ドアセダンと2ドアクーペで展開した。その開発や生産が行われたのはマツダ(当時は東洋工業)が新設した山口の防府工場。カペラのためにラインを組み、トランスミッション工場まで作ったというのだから、マツダの気合の入り方も分かるというもの。

そんなGC系カペラに5ドアハッチバックが追加ラインナップされたのは1985年5月のこと。すでにテルスターには存在していたモデルに、マツダのエンブレムを付けて発売したわけだ。

搭載エンジンは“マグナム”と呼ばれる新開発の直4SOHCで、ガソリンは2.0LターボのFE型(EGI仕様145ps)、1.8LのF8型(EGI仕様100ps/キャブ仕様95ps)、1.6LのF6型(キャブ仕様90ps)の3種類。また、2.0LディーゼルのRF型(分配式燃料噴射ポンプ仕様72ps)も用意された。

取材車両は、F6型を載せる1.6SG-Uの5速MT車。カタログで確認したところ、1.6Lにはこのグレードしか存在しない。そもそも5ドアハッチバックという時点で相当レアなのに、まさか最廉価モデルに遭遇してしまうとは…。

最廉価グレードだけあってインパネ周りもシンプル。衝撃的だったのは、メーターパネルの中心に燃料計が配置されていたことだ。

タコメーターが付かないクルマの場合、普通はスピードメーターを中心として左右に燃料計と水温計を振り分けるのが一般的。しかし、このクルマはスピードメーターが左端に追いやられ、燃料計と水温計が無駄にスペースを使って並べられているという、なんとも贅沢な作り。

センターコンソールは上からエアコン吹き出し口、マニュアル式エアコン操作パネル、シガーライター&灰皿、標準装着されるAMラジオチューナー(1スピーカー!)が並ぶ。

シートはスポーティ、ラグジュアリー、ノーマルと3種類が用意されたが、最廉価グレードだけに装着されるのはノーマル。シートカバーは純正アクセサリーで、背もたれ中央に“CAPELLA”のロゴが入る。

後席の背もたれは50:50の分割可倒式。ちなみに、セダンでは60:40分割になる。また、セダンでは前席背もたれを倒してのフルフラット化が可能だが、5ドアハッチバックではそれができないのが不思議。

5名乗車でパーセルボードを装着した状態と、2名乗車でパーセルボードを外した状態の比較。ラゲッジスペースは奥行き、幅、深さともに十分で高い積載容量を誇る。唯一、残念なのはリヤゲートがバンパー直上から開かないこと。重い荷物の積み下ろしがやりにくいのだ。

外装における一番のポイント、リヤ周りの造形を見て極度の興奮を覚えずにはいられない。なだらかな傾斜角でルーフ後端からリヤエンドへと落ち込むライン、細めのC&Dピラー間に配されたクォーターウインドウ…、3ボックス車にはない独特なデザインがマニア好きの心をかき乱してくれる。

カペラに限らず、コロナもスプリンターもブルーバードもプリメーラもコンチェルトもギャランスポーツも、かつて国産メーカーが発売した5ドアハッチバックモデルは販売面で軒並み惨敗を喫したし、今でも国内市場では5ドアハッチバックに対する抵抗感があるように思える。セダン並みの快適性で、実用性はそれ以上だから、選択肢としては悪くないと思うのは自分だけだろうか。

見た目にカッコ良くないのが不人気の元凶ということは明白だが、令和の時代に昭和生まれの5ドアハッチバック車に乗っていたら、少なくともマニア車好きから称賛されることは間違いない。

■SPECIFICATIONS
車両型式:GC6P
全長×全幅×全高:4430×1690×1350mm
ホイールベース:2510mm
トレッド(F/R):1440/1425mm
車両重量:1000kg
エンジン型式:F6
エンジン形式:直4SOHC
ボア×ストローク:φ81.0×77.0mm
排気量:1587cc 圧縮比:8.6:1
最高出力:90ps/5700rpm
最大トルク:13.0kgm/3500rpm
トランスミッション:5速MT
サスペンション形式:FRストラット
ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ドラム
タイヤサイズ:FR165SR13

●TEXT&PHOTO:廣嶋健太郎(Kentaro HIROSHIMA)

あわせて読みたい 「やっぱり初代FFファミリアは偉大だった!」国産ボーイズレーサーの始祖に乗ってみた

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

全長2.5mで新車100万円級! トヨタの「斬新2シーターモデル」がスゴイ! めちゃお手頃サイズなのに「必要にして十分」の“おふたりさま向けマシン”とは
全長2.5mで新車100万円級! トヨタの「斬新2シーターモデル」がスゴイ! めちゃお手頃サイズなのに「必要にして十分」の“おふたりさま向けマシン”とは
くるまのニュース
アルピナの未来、26年「BMW傘下」でどう変わる? 高性能EV&Mモデルとの差別化を考える
アルピナの未来、26年「BMW傘下」でどう変わる? 高性能EV&Mモデルとの差別化を考える
Merkmal
高すぎるよぉ…! 価格が暴落したら買いたいスーパーカー3選
高すぎるよぉ…! 価格が暴落したら買いたいスーパーカー3選
ベストカーWeb
男性が乗って女性にモテるクルマTOP5は? ChatGPTに聞いて出た「ホントかよ!」な答えとは!!
男性が乗って女性にモテるクルマTOP5は? ChatGPTに聞いて出た「ホントかよ!」な答えとは!!
WEB CARTOP
悲喜交々のST-4。「複雑な気分」のENDLESS GR86と「逆に清々しい気持ち」で5連覇を逃した冨林勇佑
悲喜交々のST-4。「複雑な気分」のENDLESS GR86と「逆に清々しい気持ち」で5連覇を逃した冨林勇佑
AUTOSPORT web
光岡、話題の55周年記念車『M55』を市販化、100台限定で808万5000円
光岡、話題の55周年記念車『M55』を市販化、100台限定で808万5000円
レスポンス
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
乗りものニュース
あれぇぇ!? [ノートオーラNISMO]と[シビックRS]を比較してみると意外な結果
あれぇぇ!? [ノートオーラNISMO]と[シビックRS]を比較してみると意外な結果
ベストカーWeb
レゴ、F1全チームをテーマにした製品を2025年1月1日から販売開始。往年の名車ウイリアムズFW14Bなど“オトナ向け”製品も3月に発売
レゴ、F1全チームをテーマにした製品を2025年1月1日から販売開始。往年の名車ウイリアムズFW14Bなど“オトナ向け”製品も3月に発売
motorsport.com 日本版
ホンダが「凄い施設」を初公開! 夢の「全固体電池」実現に一歩前進!? パイロットラインを栃木で披露
ホンダが「凄い施設」を初公開! 夢の「全固体電池」実現に一歩前進!? パイロットラインを栃木で披露
くるまのニュース
ラリージャパン2024がついに走行開始。シェイクダウン1走目の最速はヌービル/WRC日本
ラリージャパン2024がついに走行開始。シェイクダウン1走目の最速はヌービル/WRC日本
AUTOSPORT web
MotoGPマシンデビューの小椋藍選手 初走行の印象は……【MotoGPバルセロナ公式テスト】
MotoGPマシンデビューの小椋藍選手 初走行の印象は……【MotoGPバルセロナ公式テスト】
バイクのニュース
ダイハツが新型「軽SUV」発表! 打倒「ジムニー!?」な“5ドア”モデル登場! タフすぎる「ゴツ顔×カクカクボディ」採用した“新型タフト”138万円から発売!
ダイハツが新型「軽SUV」発表! 打倒「ジムニー!?」な“5ドア”モデル登場! タフすぎる「ゴツ顔×カクカクボディ」採用した“新型タフト”138万円から発売!
くるまのニュース
ゼンリン、パナソニックのカーナビ「Strada」向け最新地図データ発売へ…12月2日
ゼンリン、パナソニックのカーナビ「Strada」向け最新地図データ発売へ…12月2日
レスポンス
下取り額爆上がり? アルヴェルのドアの速さまで変えられるトヨタの[KINTO FACTORY(キントファクトリー)]がすごい!
下取り額爆上がり? アルヴェルのドアの速さまで変えられるトヨタの[KINTO FACTORY(キントファクトリー)]がすごい!
ベストカーWeb
チャンピオン争いで明暗を分けた要因と変化がもたらす2025シーズンへの期待/MotoGPの御意見番に聞くソリダリティGP
チャンピオン争いで明暗を分けた要因と変化がもたらす2025シーズンへの期待/MotoGPの御意見番に聞くソリダリティGP
AUTOSPORT web
メルセデスが好発進、ハミルトンがトップタイム。RB勢は下位に沈み角田裕毅19番手|ラスベガスGP FP1
メルセデスが好発進、ハミルトンがトップタイム。RB勢は下位に沈み角田裕毅19番手|ラスベガスGP FP1
motorsport.com 日本版
ヤマハとホンダがコラボ展示! バイクSFアニメ『Tokyo Override』劇中車の『YZF-R1』&『CB1300』が渋谷に登場
ヤマハとホンダがコラボ展示! バイクSFアニメ『Tokyo Override』劇中車の『YZF-R1』&『CB1300』が渋谷に登場
レスポンス

みんなのコメント

44件
  • 懐かしいカペラ!…
    当時西ドイツかなんかのカー・オブ・ザ・イヤーを受賞
    した車…確かね
    好きでしたセダンは でも5ドアは見掛けなかったな…
    あとは テルスターも・・・。
  • オースター
    スタンザ
    パルサー
    MS-6
    エテルナ
    ランサー
    アプローズ

    みんな惨敗



    売れたのはクイントインテグラ、アテンザスポーツ、ファミリアアスティア、ランティスくらい?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

3200.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1680.02480.0万円

中古車を検索
FFの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

3200.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1680.02480.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村