いつの時代も子どもたちはクルマが大好き
よく「クルマ離れ」と言われるが、昨今人気のアウトドアのイベントなどを覗いてみると、大抵はいくつかの国内外のメーカーも出展していて、悪路走行や登坂能力を体験できる4駆や、最新の追突防止システムが装着された車両での同乗走行などのデモンストレーションには、その順番を待つ列はどれも長く混み合っている。なんだかんだ言ってもイベントで一番人気となるのはクルマなのだ。とくに旧いクルマを使った展示イベントは、大小を問わずこの季節は毎週末、全国各地で行われている。
「地域おこし×ラリー」が今トレンド? 秩父音頭の皆野町で「ヒストリックカーラリー」に参加してみた
埼玉県「道の駅みなの」10周年イベントをクルマが盛り上げた
ここは埼玉県北部秩父地域・皆野町、人口流出と過疎化が進んでいる地域だ。かつてはこの皆野を拠点とした交易が盛んであったが、現在は秩父市と長瀞町といった県内でも人気の観光地に挟まれ、同じ埼玉県人にも「皆野町? どこだっけ?」といった知名度しかない。
そうした皆野町は約7割が山間部であるが、町の中心部には国道140号線が走っており、沿道には「道の駅みなの」がある。地域の農業生産者との連携による四季折々の地元野菜の直販は、地域の道の駅のなかでも人気があり、皆野町でも賑わいをみせている場所である。
そして2022年10月2日には「道の駅みなの」が10周年を迎え、イベントを開催。移動販売車による販売や、地域保存会による獅子舞の演舞や太鼓の演奏といった郷土芸能も披露され、来場者を楽しませてくれた。
そのなかでクルマを使った催しもふたつ行われた。ひとつはクラシックカーの展示、ふたつめはコースを開設してのミニ四駆でのレースだ。
クラシックカーと記念撮影&ミニ四駆の特設コース
「地域おこし協力隊」により、地域の活性化の一環としてコマ図を使った「皆野サンデーラリー」、「皆野サンデーピクニック」といった、クルマでの遊びかたを提案してきた皆野町。これらのイベントは、知名度の少ない皆野を開催地、目的地としており、皆野町のアピールとしても大いに貢献している。
今回の道の駅みなの10周年イベントでも、地域おこし協力隊によるふたつのクルマブースは、子どもたちに大人気。クラシックカーの前に立ち、運転席に座りポーズを作る子どもたちの姿を写真撮影して、写真は缶バッジにしてプレゼント。ミニ四駆のレースもこの日は特設コースができるということで、マイ・ミニ四駆セットを持ちこむ親子連れや、今か今かと順番を待っている男女問わない子どもたちがつねにコースを囲んでいた。
缶バッジ製作機と、ミニ四駆のコース設営は、この皆野町にも営業所を構えるガス会社「日本コークス販売」が自社イベントのために持っていたものを、地域活性化の活動に共感し協力してくれた。地域と人びとの生活に必要なエネルギーに携わる企業にとって、人口減という状況がありつつも、この地で生活を続けていってもらいたいという思いがあるのだろう。
クルマ趣味をのびのび楽しめるのが地方の魅力のひとつ
植物、昆虫、動物、恐竜と同じく、感受性豊かな子どもたちの興味の対象として、クラシックカーも大きなテーマのひとつとなることは間違いない。もちろん、全員に刺さることはないだろう。100人にひとり、1000人にひとりだろうか、いやもっと少ないかもしれない。それでも「あの日見たカッコいい」、「かわいい顔をした」クラシックカーたちは、確実に子どもたちの記憶に焼きついてくれることだろう。そうした思いからの、子どもたちへ向けてクルマを使った道の駅でのイベントであった。
また、対象を子どもに限定していなくても、全国でクルマのイベントが行われるということは、生活必需品かつライフスタイルを表すものとしてのアピールが大きいからだろう。町の商業施設やランドマークとなる場所に展示されるクラシックカーは、地元周辺からの参加者も多いことから、地域を問わず多くの人びとの関心を引き起こし、どこでも楽しめる趣味であることが分かる。
地価の高い都市部の月々の駐車場代は、高額車両の月々のローン返済額と同じくらいだったりする。その点、人口減少地域のほうが、クルマの維持という面で間違いなく優位に立てるはず。今よりもさらにテレワークの充実した将来、クラシックカー趣味は都市部への人口流出の歯止めとして、大きな役割を果たしてくれる予感がするのであった。
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みんなのコメント
特に日本ではD○Nの代名詞みたいになっているし。
周囲の軽蔑の白い眼差しを、注目を浴びていると勘違いして一層イキってしまい、アクセル踏みすぎて自爆。
まともな人間はもう選ばないブランドだよ。
そろそろ再開して下さい
見に行きたいんです