F1第5戦中国GPのスプリントレースでは、ポールポジションのランド・ノリス(マクラーレン)がスタートでやや出遅れ、ルイス・ハミルトン(メルセデス)がトップで1コーナーを通過した挙句、そこに並びかけようとしたノリスがコースオフするという一幕があった。
ターン1から大きく右に回り込むコーナーでハミルトンはイン側のラインをキープ。ノリスは果敢にもそのアウト側を回ろうとしたが、汚れた路面を走ったことでグリップを失いコースアウト。ポジションを落とすこととなってしまった。
■マクラーレン、F1中国GPスプリントで首位陥落のノリスを擁護「彼が謝る必要はない。もっと良いマシンを提供できれば……」
結局スプリントを6位で終えることになったノリスだが、ハミルトンは今週末のマクラーレンのペースの良さを考えれば、ノリスは1コーナーの攻防では2番手に回ってそこから首位奪還を狙うべきだったと考えている。
ターン1でのバトルについて、ハミルトンは次のように語った。
「僕は素晴らしいスタートを切ることができ、イン側にラインをとった」
「彼(ノリス)はアウト側のラインをキープしようとしていて、最大限のプッシュをしていた。僕も全力でポジションを守ろうとしていたけど、最終的に彼が外側のダートに乗った」
「あそこは少し行き過ぎると、グリップがなくなってしまう。あのシナリオなら、彼は引いて僕の後ろに陣取るべきだった。おそらく、(後で)僕をオーバーテイクするだけの速さはあっただろう」
1周目でノリスというライバルがいなくなったハミルトンは快調なペースで走り、後ろを走るフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)に対してアドバンテージを築くことができた。最終的にはポジションを上げてきたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に首位の座を明け渡すことにはなったが、ハミルトンは2位。今季はなかなか上位に食い込めないレースが続いていただけに、ハミルトンはスプリントとはいえこの結果に喜んでいるようだ。
「上位にいる感覚を忘れていたから、この瞬間に感謝している」
「昨日(スプリント予選)が雨で、その恩恵を受けられたことは非常に幸運だった。僕たちのペースは(ドライでは)、あんなに高い位置で予選を終えられるほど力強くはなかった」
「しかしそれを最大限に活用して、素晴らしいスタートを切り、そこからフェルナンドをしばらく抑えて、差をつけることができた」
「正直に言って、マシンについても多くのことを理解することができた。少なくとも、改善すべき方向性が示された。ここに来られて本当に嬉しい」
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