いよいよ11月5日の最終日を迎えた第45回東京モーターショー2017、「ずっと先の話のコンセプトカーもいいけれど、次に乗るクルマ、何にしようかな…?」と、すぐにでも買える次の愛車候補を探すために行く人も少なくないはず。そんな人のために、ここでは発売間近&直後の要注目モデルをピックアップ。会場に行ったらジックリと舐め回すようにこれらのクルマを見るべし!
今回の東京モーターショーでは電動化や自動化、コネクテッドへの対応を主眼にしたコンセプトカーや技術展示が多く、各メディアもそのような切り口で報じている。だが実は今回の東京モーターショー、近年まれに見るホットハッチ、しかも手に届きやすいコンパクトクラスの当たり年なのだ!
東京モーターショー2017、クルマを買い換えたい人はここを見逃すな!(西展示棟編)
東4ホールのフォルクスワーゲンブースに展示されている、ゴルフ、ポロに次ぐGTIファミリーの末弟として2018年初頭に欧州で販売開始予定の「up! GTI」は、up! 2ドアをベースにした全長×全幅×全高=3,600×1,641×1,489mmのコンパクトなボディに、115ps/5,000-5,500rpm・200Nm/2,000-3,500rpmを叩き出す999cc直列3気筒ターボエンジンと6速MTを搭載。997kgの軽さを活かして0-100km/h加速8.8秒、最高速度197km/hと、初代ゴルフGTIと同等以上のパフォーマンスを発揮する。
そして、赤いストライプの入ったフロントグリルや「ブランズハッチ」デザインの17インチアルミホイール、クラークチェック柄のシートを持つ内外装は、GTIの伝統を色濃く受け継いだもの。「ピクセルズレッド」デザインのダッシュパッドや赤いアンビエントライティングがそれにモダンさもプラスして、up! GTI独特の世界観を構築している。ベース車の「move up! 2ドア」が1,587,000円、up!の最上級グレード「high up!」(4ドア)が1,938,000円、そして後述する直接のライバル「ルノー・トゥインゴGT」が2,240,000円ということを考えると、2,200,000円以下の価格で日本へ導入されることを期待せずにはいられない!
東5ホールにブースを構えるルノーは新型メガーヌ・ルノー・スポールを10月25日のプレスデー初日にサプライズでジャパンプレミアし話題を集めたが、こちらはFFニュル最速の座をホンダ・シビックタイプRやフォルクスワーゲン・ゴルフGTIと争う旗艦モデルで、価格帯も500万円クラスの高級車。もっと手軽に本格的な走りを楽しめる、しかも希少なRRホットハッチの「トゥインゴGT」こそ、走りのクルマ好きは見逃してはならないだろう。
オーバーフェンダーが装着され全長×全幅×全高=3,630×1,660×1,545mmとなったなボディに、109ps/5,750rpm・170Nm/2,000rpmを発生する897cc直列3気筒ターボエンジンと5速MTをリヤアクスルに搭載。サスペンションのみならずESC(横滑り防止装置)も適度なパワースライドが楽しめるよう制御が変更された。
このルノー・スポールお手製のRRホットハッチは、10月19日にまず200台限定・2,240,000円で発売されたが、この初期ロットはすでに完売。だが来年年明けには5速MTだけではなく6速DCTもラインアップし、カタログモデルとして販売される予定となっているため、要注目の1台なのだ。
そして、東7ホールを拠点とするスズキが、ニッポンが世界に誇る「スイフトスポーツ」こそ、最新コンパクトホットハッチの大本命と言っても過言ではない。現行スイフトの標準モデルは日本仕様のみ全幅が5ナンバーサイズの1,695mmに抑えられているが、スイフトスポーツは他の市場向けと同じく40mm広い1,735mmの3ナンバーボディにワイド化。エスクード1.4ターボにも採用されているK14C型1.4L直4直噴ターボエンジンをよりスポーティにチューニングして、140ps/5,500rpm・230Nm/2,500~3,500rpmという、6速MT車で970kg、6速AT車でも990kgという軽量ボディには充分過ぎるほどの性能を与えている。
足回りではリヤトーションビームを専用設計し、室内には専用のセミバケットシートやショートストロークシフト(6速MT)を与えるなど、細部にわたりチューニングを施した結果、標準モデルが持つしなやかかつ快適な乗り心地をさらにレベルアップさせながら、速く、官能的で、しかも操りやすい加減速&ハンドリング特性を得た。しかもこのスズキ製ホットハッチ、6速MT車で1,836,000円、6速AT車で1,906,200円と、価格は最も安いのだから、好みが分かれるデザインを除けばもう完全無欠というより他にない。東京モーターショーの会場では、各車のデザインやシート、視界、シフト、ペダルなどの感触を入念にチェック。そして各車が正式に発売されたらディーラーで試乗、見積もりを取って、どのクルマにハンコを押すかタップリ悩んでほしい。
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