愛車を見せてもらえば、その人の人生が見えてくる。気になる人のクルマに隠されたエピソードをたずねるシリーズ第27回の後編。小林麻美さんが憧れだったジャガー「Eタイプ」と夢の共演。意外な趣味、そして音楽への思いも綴る。
ジャガーに憧れたきっかけ
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前編では、1991年の結婚と出産を機に、小林麻美さんが芸能活動の一線から退いたこと、その期間に2台のメルセデス・ベンツに乗ったところまでを記した。
メルセデスの次に、小林さんは憧れだったブランドだったジャガー「XJ」を所有した。ジャガーに興味を持ったきっかけは、「Eタイプ」だった。
「撮影でよくご一緒したカメラマンの久留幸子さんがジャガーの『Eタイプ』にお乗りで、ものすごく素敵でした。久留さんのEタイプはボディカラーがシルバーグレイで、インテリアが赤。撮影現場に颯爽とお見えになって『私もいつか、あれに乗りたい』と、思うようになりました。いま見ても、やっぱり格好よくてほれぼれします」
ジャガーEタイプとは、1961年にデビューしたスポーツカー。ジャガーは1950年代の10年間に、ル・マン24時間レースで3度優勝したことで名声を高め、それもあってEタイプはヒットした。
スタイリングもEタイプの魅力で、フェラーリの創始者である故エンツォ・フェラーリは「これまでに作られたクルマのなかで、もっとも美しい」と、称賛したとされる。
Eタイプにはクーペとロードスターが用意されたが、撮影車両は後者。1964年に大がかりなマイナーチェンジを受けたジャガーEタイプは、1970年まで生産された。
ジャガーEタイプの内装を入念にチェックしながら、小林さんは「本当はこれに乗りたかったんです」と、当時を振り返る。
「ただ、ふたり乗りのEタイプでは家族全員が乗れないし、メインテナンスの不安もあったので、新車のXJを選びました。グリーンのボディと、マホガニーのインテリアがとてもきれいで気に入っていました」
小林さんが所有したジャガーXJは、1998年から2003年にかけて生産されたもので、X308というコードネームで呼ぶ。
冒頭に記したように、1991年から25年にわたって、小林さんは芸能活動を休止していた。つまりジャガーXJは、この活動休止時間に乗っていた。
「学校のほかに、空手道場とか英語教室とか、子どもの送り迎えで乗っていたのを覚えています。子どもが習い事をしているときは、クルマのなかで待っているのですが、当時はテレビなんてついていないし、スマホもなかったので、じーっと待っていました。でも、ジャガーの優雅なインテリアに囲まれていたから、いい思い出になっています」
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「交差点の真ん中で止まったりして、それでやむを得ず新しいジャガーに買い換えました。新しいジャガーXJは黒だったんですけど、もう少し丸っこいフォルムに変わっていたように記憶しています」
“もう少し丸っこいフォルム”は、どのタイプだったのか? 小林さんが「これです、これ」と、写真を指差したのは、2003年のフルモデルチェンジで登場したX350と呼ぶタイプ。2010年まで生産され、翌年に近代的なフォルムの新世代のXJ(X351)に移行した。
「クラシックなスタイルのジャガーが好きなので、古いジャガーが気にならないわけではないですが、自分でメンテや維持ができるのかどうか……ちょっと難しいかもしれませんね」
ではもし、次のクルマを考えるとしたら、なにが候補にあがるのだろうか。
「いまのメルセデスは愛着があるので手放したくありませんが、年配の方がポルシェ『911』に乗っていると『素敵だなぁ』と、思います。私も一度、乗ってみたいですね」
話題はこれからのクルマから、これからの活動に広がっていく。
小林さんに、もう一度唄わないんですか? と、訊くと、「オファーが全然ないんですよ、来ない、来ない」と、笑った。
「でも音楽は大好きで、瞬間的に心を癒やされたり、昔に戻れたり、音楽にはすごいパワーがあると思っています。夜、アン・ルイスの『六本木心中』を大音量で聞きながら六本木を走るとスカッとしますしね。YOASOBIもMIYABIもクラシックも聞くけれど、やっぱりロックが好きかな。家にはジミヘンとジャニス(・ジョプリン)の写真が飾ってあるんです。実は最近、ギターを習いはじめて……フェンダーのエレキギターを弾いています」
そういう話をうかがうと、なおさら音楽活動を期待したい。
「何年か前に、ユーミン(松任谷由実)が苗場で開催したコンサートに飛び入りして『雨音はショパンの調べ』をデュエットしたんです。楽しかったけれど、それくらいかな」
観客はなにも知らされていなかったそうで、皆、びっくりしていた様子だったという。「かなりウケていました(笑)」とは、小林さん。『雨音はショパンの調べ』といえば、当時、ヒットチャートの上位にランクインするほど大ヒットしたが、テレビ番組で1度も唄わなかったことで有名だ。
もし音楽関係者が読んでいたら、ぜひ小林麻美さんに音楽活動をオファーしてほしい。
エレキギターを積んだポルシェ911で会場入りをする小林麻美さんの姿を想像すると、最高にクールだ!
小林麻美(こばやしあさみ)1953年生まれ、東京都出身。1972年『初恋のメロディー』で歌手デビュー後、資生堂、パルコなどのCMが話題に。1984年には松任谷由実がプロデュースした『雨音はショパンの調べ』が大ヒット。1991年、妊娠、結婚を機に引退。25年の時を経て、2016年ファッション誌『クウネル』(マガジンハウス)の表紙で復活。今年11月8日には、書籍『小林麻美 I will』(延江浩/著・文春文庫)が発売される。
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文・サトータケシ 写真・安井宏充(Weekend.) ヘア・松浦美穂(TWIGGY.) メイク・COCO スタイリング・宋明美 編集・稲垣邦康(GQ)
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