F1アブダビGP、”保護メガネの装着義務違反”の審議はお咎め無しの裁定に。スチュワードは「安全が最優先」と念押し

　F1アブダビGPのレース後半、6人のドライバーがピットストップ違反の可能性があるとしてレース後の審議対象となったが、調査の結果ペナルティは出されなかった。

　アブダビGPの決勝レース後半、ルイス・ハミルトン（メルセデス）とピエール・ガスリー（アルピーヌ）はピットストップ違反の可能性があるとして審議対象となった。

　そしてその後すぐに、マックス・フェルスタッペン（レッドブル）やウイリアムズのローガン・サージェントとアレクサンダー・アルボン、アルファロメオの周冠宇がその対象に加わった。

　FIAスチュワードはレース後にこの問題を調査すると発表し、FIAはこの件が「ピットクルーがピットストップ中に必要なアイプロテクションを着用していない可能性がある」ことに関連していると説明した。

　レース後、スチュワードは全チームマネージャーを招集。調査とヒアリングを行なった。

　その結果、スチュワードは「ルール違反を判断するには証拠が不十分なケースもある」として罰則を科さなかったが、全チームに「チームメンバーの安全が最優先」であることを念押しした。

　スチュワードの報告書は、次のように結論づけた。

「全チームは、マシンの作業をするすべての人員に対して目の保護具の重要性を強調し、今後すべてのチームメンバーがこの条項を尊重することを確実にするよう要請される」

　アブダビGPはトワイライトレースとして開催され、夕日の下でスタートし、完全な暗闇の中で終了する。そのため、ドライバーやピットクルーにとっては独特の視界の問題があり、バイザーの色合いの選択は通常よりも複雑になる。

　ピットレーンでの視界が悪くなったため、2回目のピットストップで一時的に保護バイザーを開けたピットクルーがいた可能性もある。