新車試乗レポート [2023.04.05 UP]
新型トヨタ クラウン 買うべきグレードを雪上テストで見極める!
トヨタのイチ推し! 新型クラウンの魅力と“らしさ”満点グレードを深掘り!
想像以上に走れる“プレミアム”!
昨年、衝撃的なデビューを飾った新型クラウン。その皮切りとして登場したのがこのセダンとSUVを融合させたクロスオーバーモデルだ。ドライ路面ではその走りの良さを幾度も経験しているが、悪条件が重なる滑りやすい雪道ドライブは今回が初。その実力は予想を遥かに超えて来た!
●文:まるも亜希子 ●写真:澤田和久、トヨタ自動車株式会社
※雪上試乗車はすべてスタッドレスタイヤを装着しています。
TOYOTA クラウン クロスオーバー『驚愕の雪上性能!』
通常路面では走りが楽しめる新時代クラウンを既に体感している。その印象が雪道ではどのように変わるかが興味深いところ。期待が高まる!
新時代を迎えたクラウン
新たな魅力が見えてきた
1955年から70年近く続く長いクラウンの歴史の中でも、全車AWD化されてクロスオーバーになるなど、大変革を遂げたのが新クラウンだ。今回訪れた、北海道の雪深いテストコースではどのような走りを見せてくれるのだろうか。熟成を重ねてきた定評のあるハイブリッドシステムを搭載する2.5ℓモデルと、新たなアプローチで開発した2.4ℓのデュアルブーストハイブリッドモデルの2台を、ワインディングを模したコースとサーキットの2ステージで試乗することができた。
2.5ℓモデルは穏やかな発進から自然な感覚で加速していくのが特徴的。余裕は十分にあるが、40kW/121N・mの後輪モーターがうまくバランスを保ち、落ち着きのある接地感で運転しやすく感じる。カーブの侵入時にもハンドル操作に忠実に回り込みつつ、リヤがしっかりと踏ん張っていて安心感が高い。思い描いたラインを的確にトレースして、リラックスして走らせることができた。
そしてデュアルブーストハイブリッドモデルに乗り換えると、ジワリと落ち着きのある発進から、すぐにモリモリとしたトルクが押し寄せるような力強い加速フィールが手に入る。後輪モーターが59kW/169N・mの大出力となるe-Axleの緻密な働きによって、加速と減速のコントロールが瞬時に叶う。このデュアルブーストハイブリッドシステムは、トルクフルな加速フィールが高回転域まで続くのが特徴だ。しかし、高回転まで回すことが少ない今回のような雪道でも、その爽快感はしっかりと感じられた。
どちらのモデルも共通して驚いたのは、とても雪の上を走っているとは思えない、静粛性の高さと乗り心地の良さだ。試乗した日は曇り空から一変、途中は吹雪のように風と雪が舞う時間帯もあったというのに、ひとたびドアを閉めれば車内はシンと静か。まるで別世界のようだ。走り出してもタイヤが跳ね上げているはずの雪のノイズや、風切り音などがほとんど気にならない。もちろん、ドライバーが必要とする情報としては十分なレベルを確保しつつも、後席に座っている人と普通に会話をしながら運転できるだけでなく、不快な振動なども少なく快適なことにも感心した。
これは、ハリアーなどと同じTNGAのGA-Kプラットフォームを基本とし、マルチリンクサスペンションを採用するといったクラウン専用開発を奢った基本性能の高さに加えて、DRS(ダイナミックリヤステアリング)を採用したことも、大きな恩恵をもたらしていると考えられる。低速では後輪を逆位相に切り、高速では同位相に切ることで、取り回し性能や応答性、高速安定性を向上するというのがDRS。これが雪道での快適性アップにも効果的だということを、実際に試乗してしっかりと実感したのだった。
そして安心感だけでなく、サーキットでは操る楽しさまで感じさせてくれたのが、パワフルなデュアルブーストハイブリッドとDRSの組み合わせ。ハンドル操作とアクセル操作の双方で絶妙なさじ加減の挙動を引き出すことが可能となり、後輪の自由度が上がって、コーナーではノーズがスッと思い通りの方向へ向いてくれる、FRのスポーツカーを操作しているかのような感覚が楽しめる。もちろん、ドライビングスキルが高い人ならもっと楽しむこともできるし、逆に慣れない人は後輪が滑り出してヒヤッとする可能性もあるため、どちらかというと腕に覚えのある人にオススメしたいのがデュアルブーストハイブリッドモデルだ。
こうして雪上で新しいクラウンを試乗してみると、これまでそれほど雪道に強いというイメージがなかったクラウンが、こんなに安心感、快適性、楽しさまで実現しているのかと、見る目が変わったというのが正直なところ。冬のレジャーにも活躍するという、新たな魅力を発見できたのだった。
クラウン クロスオーバー RS“アドバンスト”
雪道が楽しくなってしまう! 予想を上回る走りの良さ
●車両本体価格:640万円
●ボディカラー:ブラック×プレシャスレイ(有料色:16万5000円高)
■主要諸元(クロスオーバー RS“アドバンスト”) ※オプションを含まず
●全長×全幅×全高(mm):4930×1840×1540 ●ホイールベース(mm):2850 ●最低地上高(mm):145 ●車両重量(kg):1920 ●パワーユニット:2393cc直4DOHCターボ(272PS/46.9kg・m )+モーター(フロント61kW/292N・m、リヤ59kW/169N・m )●駆動方式:4WD(E-Four Advanced ) ●トランスミッション:6速AT ●WLTCモード総合燃費:15.7km/ℓ ●タイヤ:225/45R21
【インプレッション】2.4ℓターボ デュアルブーストハイブリッド車
新開発の2.4ℓターボエンジンと、後輪に59kW/169N・mの大出力モーター、e-Axleを搭載したことによって、雪道でもそのパワフルさはしっかりと実感。太いトルクに押し出されるような加速フィールが味わえる。加減速のコントロール性もよく、応答の遅れを感じやすい雪道でも、思い通りに操れるのが魅力的。しかも、DRS(ダイナミックリヤステアリング)との組み合わせでFRスポーツのような走りも楽しめた。
高い安定性と回頭性を発揮! リヤサスペンション&DRSが秀逸だ
2.4ℓターボエンジンにモーター、インバーター、トランスアクスルを一体化した電動駆動モジュールのe-Axle(イー・アクスル)を組み合わせたパワフルな最新HEVシステム。高出力な新開発バイポーラ型ニッケル水素電池を搭載する。トランスミッションはダイレクトシフト6ATを採用。
クラウン クロスオーバー G“アドバンスト”
余裕十分で自然に走れる! 静粛性の高さと寛ぎの車内、まさに新時代クラウンだ
●車両本体価格:510万円
●ボディカラー:ブラック×プレシャスレイ(有料色:16万5000円高)
■主要諸元(クロスオーバー G“アドバンスト”)※オプションを含まず
●全長×全幅×全高(mm):4930×1840×1540 ●ホイールベース(mm):2850 ●最低地上高(mm):145 ●車両重量(kg):1770 ●パワーユニット:2487cc直4DOHC(186PS/22.5kg・m)+モーター(フロント88kW/202N・m、リヤ40kW/121N・m) ●駆動方式:4WD ●トランスミッション:電気式無段変速 ●WLTCモード総合燃費:22.4km/ℓ ●タイヤ:225/45R21
【インプレッション】2.5ℓハイブリッド車
2.5ℓモデルは、エンジンが自然吸気ということもあって、出足から穏やかな加速フィール。でも重さを感じることはなく、余裕は十分にありながら自然な感覚で速度が高まっていくのを感じる。後輪モーターは40kW/121N・mとなっており、ボディの前後がバランスよく安定しているような、接地感の高さと操作性のよさも印象的。静かで上質感があり、乗り心地もいい。後席でもとても快適に過ごせるのが魅力だ。
定評のあるTHSIIハイブリッドを改良。シリーズ・パラレル式ハイブリッドと呼称するようになった。駆動用バッテリーには新開発のバイポーラ型ニッケル水素電池を採用し、低速でのレスポンスや中高速でのダイレクトな加速力を高めている。
【エクステリア&インテリア】見どころをおさらい
魅力がいっぱい! クラウン クロスオーバー
躍動感のあるエクステリアはボリューム感もたっぷり。写真のような2トーンカラーだとアグレッシブな印象だが、モノトーンのボディカラーだとぐんと落ち着いた雰囲気になる。
メタル加飾など華美な演出は控えめだが十分に上質さを感じさせる車内。インテリアの造形もSUV的な道具感ではなく現代的な上級セダンの延長線上にある。
シートも上級モデルに相応しいしっかりとした作りでロングドライブも楽々こなせる。
RSグレードはハイパワーな2.4ℓターボと新開発ハイブリッドシステムとの組み合わせとなる。ダイレクトシフト6ATの小気味良い変速感も大いに魅力的なところ。
12.3インチの高精細TFTカラー液晶を用いたメーターパネル。表示項目のカスタマイズも自在に行えて扱いやすい。
各種メニューにアクセスしやすいディスプレイオーディオを採用。12.3インチHDの大型仕様となる。
自然な操作感で手に馴染むエレクトロシフトマチックを採用。
大型の後席アームレストはセンタートランクスルー機能付きだ。
ラゲッジは450ℓの容量を確保。9.5インチゴルフバッグなら最大3個まで収納可能となっている。
【結論】まるも亜希子が考える・クラウン クロスオーバー 〈BEST BUYグレード&ライバルチェック〉
後席の快適性を求めるならトップグレードがおすすめ!
2.4ℓモデルは全体のトップグレードとなるRSアドバンストとRSのみで、プレミアムガソリン仕様。スポーティでパワフルな走りを楽しみたい人はもちろん、RSアドバンストのみ後席が4:2:4分割でリクライニングできるオプションが選べるので、後席の快適性を重視する人にもオススメ。2.5ℓモデルは5グレードあり、本革シートとなるレザーパッケージは上質感を求める人に。シートヒーターやディスプレイオーディオなど、不足のない装備が揃ってコスパがいいのはG。ただしタイヤが19インチとなる。燃費が良く走りも上質なプリウスPHEV、SUVとしてブランド力の高いレクサスNX、走り重視ならBMW・X2も同価格帯として選択肢に入ってくる。
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