■ストリートも視野に入れた機能系パーツで攻める近藤エンジニアリング
カスタムパーツメーカー/チューニングショップである近藤エンジニアリングが、2024年2月10日~12日にインテックス大阪(大阪市住之江区)で開催された「大阪オートメッセ2024」にブースを出展しました。新作のエアロボンネットや開発中のGTウイングを展示した同社のブースで、担当者に話を聞きました。
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近藤エンジニアリングは老舗チューニングショップである「JUNオートメカニック」に在籍した敏腕メカニック、近藤秀一氏の名を冠するチューニングショップで、オリジナルパーツブランドの「匠(たくみ)project」を展開するパーツメーカーでもあります。同時に、車検や整備、レース車両の製作などもおこなう総合チューニングショップとして知られています。
そんな近藤氏は、JUNオートメカニックの在籍中に、アメリカ・ユタ州の「ボンネビル・スピードウェイ」で行われている最高時速を競うイベント「ボンネビルスピードウイーク」に日産「フェアレディZ(Z32型)」で参戦したという経歴を持っています。
当時クルマの製作には、チューニングパーツメーカーである「BLITZ(ブリッツ)」も共同で携わっており、1991年には最高時速421.536kmという記録を叩き出しています。この記録は2輪駆動車ではいまだに破られていないとのことで、近藤氏の技術力の高さを物語っています。
■スバル車では初めて採用するウオータープルーフ構造のボンネット
そのような経緯を持つ近藤エンジニアリングでは現在、エアロパーツやブレーキ関連のパーツ、DRL(DAIWA RACING LABO)とコラボレーションしたアルミラジエーターや、潤滑剤などの開発をおこなう「Moty’s」とコラボレーションしたエンジンオイルなど、主にスバル車向けのパーツを多くラインナップしています。
今回の大阪オートメッセ2024で展示された同社のイチオシ商品を担当者に聞くと、新型BRZ(ZD8)、GR86(ZN8)用の「匠project エアロボンネット」とのことでした。
チューニングカーに使われるエアロボンネットはエンジンの熱を逃がす目的でダクトが開いているため、公道で普段使用する際には雨水の侵入などを防ぐために裏ぶたを装着するのが一般的ですが、裏ぶたを装着してしまうとエンジンの熱が逃げず、スポーツ走行の度に裏ぶたを外す必要があり、とても手間がかかります。
そこで近藤エンジニアリングでは、エンジンルームの熱を逃がしつつも、ダクトから入った雨水がエンジンルーム内に侵入しないようにする「ウオータープルーフ」構造のボンネットを設計。担当者によると、スバル車では初採用の構造とのことです。
ウオータープルーフ構造のボンネットは、チューニングを進めていくと水温が厳しい(上昇し過ぎてしまう)先代のスバル「WRX STI」などに搭載された「EJ20」型エンジン搭載車用のラインナップでしたが、BRZ、GR86に搭載される「FA24」型エンジンも同様に水温の上昇が激しいことから、BRZ、GR86用のボンネットもラインナップされました。
もちろんウオータープルーフ構造だけではなく、応力が集中する部分にはハニカム構造をサンドして剛性をアップ。サーキット走行の風圧にも対応できるよう浮き上がりを抑える強度を確保しながら、軽量化にも貢献するそうです。
そんな「匠project エアロボンネット」のラインナップは、フルカーボン仕様の“極KIWAMI”(H-CFRP 表/裏ハードカーボン)、ハーフカーボン仕様の“匠TAKUMI”(CFRP type 表/カーボン・裏/FRP)、そしてリーズナブルな価格を実現したフルFRP仕様の“雅MIYABI”(FRP type表/裏・黒ゲルコート仕上げ 裏面一部カーボン)の3種類です。
すでにスーパーオートバックス サンシャイン神戸やA PIT AUTOBACS SHINONOME、アライモータースポーツといった名だたるカー用品店や自動車ショップのデモカーについても同ボンネットが採用されていることから、その性能は折り紙付きです。
■機能はもちろん“デザインでも遊べる”「GTウイング」を鋭意開発中!
また今後力を入れていくパーツは「GTウイング」だと担当者は話します。翼長1400mm、翼幅1600mm、センターマウント、純正ウイングの取り付け穴を使用して取り付けるタイプなどをラインナップする予定で、翼自体の形状や翼端板(よくたんばん)の形状についても複数の種類から選択できるのが同社製品のメリット。
さらに、今後の展開として翼端板に焼きを入れるなど“遊べるデザイン”の製品も検討中とのことです。
大阪オートメッセ2024の同社ブースでは、現在では廃盤となったレイズ製アルミホイールの「ZE40」を同社限定のオリジナルサイズで復刻したモデルや、同社オリジナルサイズの「TE37 SAGA S-plus」も展示されていました。
近藤エンジニアリングは他社パーツメーカーと比較して、スバル車のユーザー以外に対してのブランド構築が課題とのことですが、今後は他メーカーのユーザーへのブランディングにも注力していくそうです。
機能性、デザイン性、そして遊び心と3拍子そろった近藤エンジニアリングのパーツは、話を聞けば聞くほど引き込まれてしまう印象でした。
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みんなのコメント
日本兵くんたちが作る車は防水じゃなかったんだw