全体的に落ち着いた価格で落札
RMサザビーズは9月5日に「ロンドンオークション」を開催した。今回は106台が出品されたが、その中でも気になるクルマを3台ピックアップ! そのうち2台は予想価格を下回る結果となった。これまでの値上がり傾向から落ち着く方向にあるのか、今後の動きに注目したいところだ。
【RMオークション】新車よりも高価格に! ブガッティ・シロンが4億4132万6736円で落札
・1971年式マツダ・コスモスポーツ
予想落札価格:1035万1939円から1330万9636円 落札価格:765万3041円
ロータリーエンジンを初搭載したコスモスポーツ。今でもトヨタ2000GTと並ぶ、多くのファンに愛されているクルマだ。今回出品されたモデルは後期モデルで、フロントンマスクやリヤまわりのデザインを刷新、わずかだがホイールベースが延長され、15インチホイールを採用している。
中央に配置された大径メーターを見ると走行距離は新車から9万4000kmを刻んでいる。距離が少なければ良いというわけではなく、ほどよく走って機関良好であれば非常にいい出物だっただろう。
・2011年式ピールトライデント
予想落札価格:147万8848円から222万138円 落札価格: 161万5642円
一見旧そうに見えるこちらは、なんと2011年式と比較的新しいモデル。もともとは1964年のアールズ・コート・オートバイショーで初めてピール50が登場した2年後に誕生したのが、トライデントだ。
キャビンがプラスチックドームに覆われており、視界は抜群だ。大人ひとりと荷物、もしくは大人ふたりが乗れるパッケージング。なお、こちらのモデルはガソリンと電気(EV)の2種類のパワートレインを選ぶことができる。今回出品されたのはEVモデルで、現代生産でできる旧いクルマの魅力といえるだろう。
・2003年式ポルシェ911GT3RS
落札予想価格:2072万6043円から2368万6907円 落札価格:1234万3099円
レースに出るためのホモロゲーション(FIAの公認レースに出場するために必要な型式認定)を取得するために、ポルシェ911の中でもより過激になったGT3RS。この個体は一度事故を起こしてしまっているが、2011年には完全復活。2016年にはイギリスに持ち込まれて現在の所有者の手元に渡るが、現オーナーは3万ポンド(約440万円)をかけてポルシェ・ディーラーで整備を行っている。具体的には、バンパー、フロアマット、サスペンションブッシュ、フロントガラスなど。走行距離は2万6800kmと、まだまだ楽しめる1台となっている。ちなみに、今回の最高落札価格は走行距離がわずか6100kmの2003年式のエンツォ・フェラーリで、2億9231万1167円。オリジナルツールキットやオーナーズマニュアルがひと通り揃っていることから、今回の価格に結びついたと言えそうだ。
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