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205GTI vs フォーカスRS vs メガーヌ・トロフィーR vs シビックR vs ゴルフGTI 後編

掲載 更新
205GTI vs フォーカスRS vs メガーヌ・トロフィーR vs シビックR vs ゴルフGTI 後編

もくじ

前編
ー 昔はよかった……のか?
ー 意外かもしれないセレクト
ー 軽さの正義と楽しさを教える205
ー ハイパワー・ハイテクFFの幕を開けたフォーカス
ー 走り命のシビック

プジョー208GTi 30thアニバーサリー 海外試乗

後編
ー 公道もサーキットも メガーヌは二刀流
ー 文武両道のゴルフ
ー 新旧混合対決の行方は
ー 永遠のライバル対決で決着

公道もサーキットも メガーヌは二刀流

信じられないことだが、メガーヌは両刀遣いだ。パワーやニュルブルクリンクのラップタイムではシビックに及ばないが、コンポジットのフロント・スプリングから40段階の調節が可能なオーリンズ製のダンパーまで 、ルノーによる精緻極まりないチューニングのおかげで、公道ではより速くさえ感じる。運転してみれば、間違いなくこの中で一番特別なクルマだということがわかる。

ルノースポールの軽量化への飽くなき追求(結局、リアシートも取り払った)によりフォーカスのレベルにまで軽量化されたことだけが理由ではない。公道を走れるレーシングカーを造ろうというエンジニアの決断が圧倒的な効果をもたらしたのだ。

グリップは5台の中で最も優れており、プジョーやホンダほどテールハッピーではないものの、勝手気ままな205よりも正確にコントロールできる。見た目にやりすぎた感じはないのだが、とんでもないスピードに息は止まり、その力強さに笑いが止まらない。

文武両道のゴルフ

ゴルフGTIは、もっとアバウトでいいのではないか。過去40年以上にわたりゴルフGTIは人を驚かせるようなクルマではなかったはずだが、しかし今回、エンジンをかけた瞬間から想像と違ったのは5台のうちゴルフだけだ。

真面目一筋。賢そうで、ちょっとプレミアムだが、しかしやっぱり真面目一筋。これと比較すれば他のクルマのインテリアは欠点だらけだ。ホンダはレイアウトが酷く、ルノーは見づらく、フォードは魅力がなく、プジョーはつくりが雑だ。ゴルフのキャビンは滑らかで優しく魅力的。時間を過ごすのに本当に気持ちのいい場所だ。

そこで自然とこう予想してしまう。もちろん速くて楽しい、でもライバルたちのような純粋な興奮には欠けるのだろうと。ところが、事実はまったく異なる。ルノーやホンダに乗った後でさえ、まったく、すこしも、失望することはないのだ。ホンダのようには速くなく、ルノーのようには明晰でない。しかし、あなたやわたしが想像するよりもその差はわずかだ。

操舵しなければならないタイヤに大きなトルクを掛けることに関しては、シビックやメガーヌが一級品だが、タイヤが冷えていたり、地面が濡れていたり、あるいは単にコーナーがきつ過ぎたりで、トラクションが不足する場合がある。ゴルフの場合は、それが滅多にないのだ。いつでも与えられた最大限の能力を使うことができる。さらに素晴らしいのは、ステアリングの反応がよく、フィールもはっきりしているので、運転に夢中になれることだ。

新旧混合対決の行方は

年代を超えてクルマを比較することは可能か。また、その中から勝者を決めることは必要だろうか。もちろん可能だし、しかも必要だ。しかし、偉大なハッチバックの中から敗者を決めることが必要かどうか、わたしにはよくわからない。

どちらにせよ、わたしはルノーをまず落とそうと思う。ベスト・ドライバーズ・カーから落選だ。荒い乗り心地とリアシートがないことが落選の理由である。次に落ちるのはとても素晴らしいフォーカス。大きな問題はないし、運転は常に楽しいが、昔のハッチバックほど十分に軽くはないし、今日のハッチバックのように圧倒的に素晴らしいともいえない。

フォーカスの次にくるのはシビックだ。完璧に近いクルマだが、その驚異的な能力に見合うほどクルマのつくりや品質がもう少し魅力的であれば優勝できただろう。それほど僅差であった。

永遠のライバル対決で決着

残ったのはゴルフとプジョー。昔、ゴルフと205のGTI同士がほぼ一週間にわたって死闘を繰り広げた記事をわたしは覚えている。でも、もう四半世紀以上も前の話だ。だからまたこうなるのも何だか不思議な感じである。

しかし、不思議でも何でもないのだ。何といっても、この2台はホットハッチのふたつの黄金時代の最も偉大なクルマなのだから。と頭ではわかっていても、やはり驚いてしまう。遠慮なく言うと、わたしはゴルフが今回の栄冠に一番近いなんて想像だにしていなかった。テストの始まる前、わたしはカメラマンに言ってしまった「ゴルフはどうでもいいよ、どうせ優勝なんてしないから」。何と愚かなことだろう。

プジョーを破りホットハッチの頂点に立ったクルマは、再び時代の寵児となるのか?そのとおり。20年前を振り返るまでもない。わたしはたった今わかった。われわれはホットハッチの黄金時代に生きているのだ。ありふれたフォルクスワーゲン・ゴルフGTIに乗れば、あなたもわかるだろう。

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