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エマ・キミライネンがSTCC復帰。電動化初年度に『BMW i4』をドライブ。一部ティーザーも公開

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エマ・キミライネンがSTCC復帰。電動化初年度に『BMW i4』をドライブ。一部ティーザーも公開

 今季より完全電動化を表明しながら、各種EVコンポーネントの「製造遅延」により、さらなるカレンダー改訂を実施したSTCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権の2023年“短縮版シーズン”に向け、女性ドライバーのエマ・キミライネンがシリーズ復帰参戦を果たすことが決定。新生STCCに挑戦するエクシオン・レーシングと契約を結び、新たに『BMW i4』のステアリングを握る。

 地元フィンランドはヘルシンキ出身のキミライネンは、キャリア初期からドイツのADACフォーミュラ・マスターズやイギリスのフォーミュラ・パーマー・アウディなどに参戦。ここ近年は、惜しまれつつも廃止された女性限定シングルシーター選手権のWシリーズにもフル参戦し、2021年にはランキング3位も記録した。

独自規格のEVシリーズ変貌を急ぐも、製造遅延で日程改訂。9月開幕全3戦の集中決戦に/STCC

 彼女が世界的なフォーミュラ挑戦を始める前夜。2014年から2016年までの3年間は、この北欧を代表するツーリングカー選手権にフル参戦しており、当時はTCR規定を採用する前のワンメイク鋼管スペースフレームを採用したTTA規定のセアトをドライブし、通算3回の表彰台とチャンピオンシップ最高位7位を獲得していた。

 現在34歳のキミライネンは、当時所属したPWRレーシングでなく新たにエクシオン・レーシングに加入し、カジェ・バーグマンやアイザック・アーロンソンとともに、各陣営3台体制のラインアップを完成させる予定だ。

「私の心の中でも特別な場所を占めているチャンピオンシップだし、そのSTCCにこうして復帰できるのを、めちゃくちゃ楽しみにしている」と語ったキミライネン。

「とくに、世界初の国内電動ツーリングカー選手権となると尚更ね。以前STCCでドライブしたときと同じように、私の目標はその場所にいる限り絶対的なトップを目指して戦うことよ。もちろん、多くの項目を適切に準備する必要があるけれど、その努力は最小限で済むはず。パワフルな後輪駆動車は私の得意分野だし、とてもモチベーションが上がっているわ!」

 そんなキミライネンを迎えるチームマネージャーのダニエル・アーロンソンは、短縮された2023年シーズンのラインアップの一員として、彼女との契約が結べたことを「心から喜んでいる」と歓迎の意を示した。

■EV化初年度はBMW、フォルクスワーゲン、テスラ、クプラが参戦

「我々はエマをSTCCに呼び戻し、こうしてエクシオン・レーシングの一員として迎えられることを誇りに思う。これにより、チームには実績があり、速く、経験豊富な人材が揃ったことになるからね」と意気込みを語ったアーロンソン。

「STCCとWシリーズでの彼女の経験は、すでに実績のあるドライバーであるカジェ(・バーグマン)とアイザック(・アーロンソン)を混えた強力なコラボレーションが見られるはずだ。これは我々にとって非常に有益だよ」

「これまでのところ、シリーズに関わる全員にとって信じられないほど困難な年となっているが、こうして我々は強力なドライバーラインアップを揃えており、現時点で新車の完成に向けできる限りの準備ができたと思っている」

 既報のとおり、初年度は9月開幕の全3戦“短期集中決戦”に改められたが、シリーズは生産現場からの最初のティーザーイメージを公開した。

 現在、バッテリーシステムに関連するサプライチェーンの問題により、チームへの納入が8月中旬に延期されている次世代STCC車両だが、それらのバッテリー、モーター、サスペンションなどはすべての車種でワンメイクとされ、これはコストを抑えて接戦を生み出すための方針となる。

 その次世代車両は、シリーズの雄たるPWRレーシングが運営する研究開発部門、EPWR社が開発する電動パワートレイン『Kit』を組み込む計画で、最高出力550PS想定のモーターにより0-100km/hは3秒以下、最高速も300km/hをマークする。

 全車リヤ駆動のKitには800Vの高電圧を利用する45kWhのリチウムイオンバッテリーの搭載が予定され、サプライヤーには元WRCドライバーのマンフレッド・ストール率いる技術企業STARD(ストール・アドバンスド・レサーチ・アンド・デベロップメント)が指名されている。

 STCCの運営団体は、現時点でティーザーインテリア画像がどのモデルをフィーチャーしたものかの詳細を発表していないが、今回ドライバー体制を固めたエクシオン・レーシングによる『BMW i4』を筆頭に、新興チーム・オートラウンジ・レーシングはフォルクスワーゲンの電動ブランドから『ID.3』を、同じくブリンク・モータースポーツはTCR時代のアウディから『テスラ・モデル3』にスイッチ。そして強豪PWRレーシングは“セアト・ディーラー・チーム”として戦ってきた歴史も踏まえ、引き続きクプラブランドを代表して新型EV『クプラ・ボーン』の3台体制で挑むことがアナウンスされている。

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