アルピーヌF1チームは日本時間2月17日(金)5時に、2023年型F1マシン『A523』を発表する。ここでは、アルピーヌF1とその前身であるルノーF1、ロータスF1が2013年から2022年シーズンまでに走らせた過去10台のマシンとそれぞれのカラーリング変遷を振り返る。
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2023年の『アルピーヌ・アカデミー』所属メンバーが明らかに。ジャック・ドゥーハンらを含む8人のラインアップ
イギリス・エンストンに本拠地を置くこのチームは、過去10年で2度の名称変更を行なっている。2012年よりロータスF1として参戦し、2013年に投入した『E21』はキミ・ライコネンとロマン・グロージャンがステアリングを握った。ライコネンが開幕戦を制したほか、両ドライバー合わせて14回表彰台に上がり、コンストラクターズ4位を獲得。ただ、スタッフへの給与の支払いが遅れるなど、財政難という大きな問題も抱えていた。
ライコネンに代わり、パストール・マルドナドが加入。これによりベネズエラの国営石油企業PDVSAが新たなスポンサーとなるも、2014年の新車『E22』は完成が遅れた。パワーユニット規則初年度のルノーPUはトラブルが頻出し、開幕前もテストスケジュールをこなすことができなかった。前年に315ポイントを獲得も、2014年は10ポイント獲得に留まり、コンストラクターズも8位に後退と失意のシーズンとなった。ただ、『E22』はその特徴的なノーズから、多くに人の記憶に残る1台となっている。
奇抜な“2本牙”ノーズ、そしてルノーPUに別れを告げ、当時最強のメルセデスPUを搭載したこともあり、2015年シーズンはコンストラクターズ6位まで復調。ただ、資金難によりチームの存続も危ぶまれる状況に。そんな中、ルノーがチームを再買収することとなり、翌年より再びルノーのワークスチームとしてルノーF1を名乗ることになる。
新生ルノーF1初年度は、ケビン・マグヌッセンとジョリオン・パーマーと、ドライバーズラインアップを刷新。ルノーのコーポレートカラーのイエローを纏った『R.S.16』だったが、メルセデスPUからルノーPU搭載にかかる再設計の影響もあり、入賞は3回。この年より参戦したハースに21ポイント差をつけられてコンストラクターズ9位と、ルノーとしては1978年以降最低の結果に終わることに。
マグヌッセンが離脱し、代わりにニコ・ヒュルケンベルグが加入。2017年に投入した『R.S.17』は入賞10回でコンストラクターズ6位へと復調を見せた。なお、参戦2年目のパーマーが第16戦日本GPをもってチームを離脱し、第17戦アメリカGPからはトロロッソからカルロス・サインツがシーズン中の電撃移籍を果たし4レースに出走した。なお、マシンカラーリングはイエローとブラックを基調とするデザインに変更されている。
2018年は優勝、表彰台こそなかったものの、ヒュルケンベルグが11回、サインツが13回ポイントを獲得。トップ3チームの牙城を崩すまでには届かなかったが、2013年以来となるコンストラクターズ4位を獲得している。
サインツがマクラーレンに移籍し、代わりにレッドブルからダニエル・リカルドが加入。シーズン序盤はPUトラブルもあり大きく低迷。後半は連続してポイントを獲得するなど持ち直したが、同じルノーPUを搭載したマクラーレンに54ポイント差をつけられるコンストラクターズ5位に転落。また、この年をもってヒュルケンベルグがチームを離れることとなった。
2020年シーズンはリカルドとエステバン・オコンのコンビに。また、DPワールドとのタイトルスポンサー契約に伴い、チーム名が『ルノー・DPワールド・F1チーム』となった。新型コロナ禍の影響を大きく受けたこの年、マシンの信頼性は改善し、リカルドが3位2回、オコンが2位1回と表彰台を獲得。ポイントも前年から約2倍の181ポイントを獲得したが、レーシングポイントに先行され、コンストラクターズは5位に終わった。
2021年より、ルノー傘下のアルピーヌの名を冠し、アルピーヌF1チームへ改名。カラーリングもアルピーヌのブルーを基調としたデザインとなった。オコンが残留し、チームメイトにはF1復帰を果たしたフェルナンド・アロンソが加入。両ドライバーはコンスタントにポイントを獲得。第11戦ハンガリーGPではオコンがF1初優勝を飾ると、アロンソも第20戦カタールGPで3位表彰台を獲得と善戦。コンストラクターズ5位を守ったが、4位のマクラーレンとは120ポイントの差が開いた。
タイトルスポンサーにBWTが就任し、BWTのピンクのアクセントがカラーリングに盛り込まれた。トップ3チームには大きく溝を開けられるも、コンスタントにポイントを積み重ね、コンストラクターズ4位を掴んだ。アロンソの移籍に伴い、2023年に向けて、オスカー・ピアストリとの契約を発表するも、ピアストリ側はアルピーヌとの契約を否定。マクラーレンに加入することになったピアストリの代わりとして、アルピーヌはピエール・ガスリーと契約することに。フランス国籍チームにフランス人ドライバーふたりが所属するという体制が実現することとなった。
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