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ランボルギーニ「ウラカンSTO」に搭載されたV10エンジンの魔力

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ランボルギーニ「ウラカンSTO」に搭載されたV10エンジンの魔力

スーパースポーツのカテゴリーもいまやトレンドは電動化だ。ランボルギーニも将来的にはその道を歩むことを公表し、実際にアヴェンタドールは生産を終了するとともに、次期モデルがPHEVになるという声も聞こえている。そのなかにあって未だ大排気量内燃ユニットを楽しめるのが、ミッドシップV10スポーツとして高い人気を誇るウラカンである。

運動性能と快適性を高レベルで両立

「エリーゼ」「エキシージ」「エヴォーラ」の生産が終了した新生ロータスのこれから

 ランボルギーニ・ウラカンは乗るたびに驚かされる。5.2LV10ユニットを車両中央に搭載したミッドシップスポーツカーとして登場してから約10年、その間、オープントップのスパイダーやRWDモデル、ペルフォルマンテ、そしてEVOと進化し、さらには今回紹介するSTOへと昇華した。

 車名に付く「STO」とは「スーパー・トロフェオ・オモロガート」の頭文字を取ったもので、ウラカンを用いたワンメイクレース、スーパー・トロフェオ・シリーズ公認のストリートリーガルバージョンという存在である。通常モデルと大きく異なるのは大胆なエアロパーツで完全武装しているところ。フロントカウルはボンネット/フェンダーも含めて一体成形となり、ルーフ後端からエンジンコンパートメントにかけてはフレッシュエアを取り込むエアインテークと垂直尾翼を融合させた造形の専用カウルが与えられ、リアウィングには角度調整機構もつく。そんなレーシングトリムの効果は公道走行で体感できるものではないだろうが、超高速域ならばしっかりとダウンフォースを生み出して抜群の空力性能を発揮するはずだ。とにもかくにも速く走ることを追求したのがウラカンSTOなのである。

 センターコンソールにある独特の形状のカバーを跳ね上げ、その奥にあるスターターを押し込んでV10を目覚めさせれば、大排気量NAユニットを存分に楽しめる時間の始まりだ。低速域ではボボボッと迫力のあるバリトンを響かせているが、ひとたびスロットルを踏み込めば胸のすくような乾いたV10サウンドと、ワープできそうなほどの異次元の加速が味わえる。そしてそれをまったく無駄にせず路面に伝え続けてくれるシャシー性能の高さにも驚かされる。低く構えた車体は、路面に吸い付くような姿勢のまま無駄なモーションを寄せ付けず、まさにオン・ザ・レール感覚で、狙ったラインをトレースしながらスポーツドライビングが楽しめるのである。

 そんな好戦的なイメージのウラカンSTOであるが、だからといって街乗りでも我慢を強いられないのが嬉しい。十分にダンピングが練られた足回りは路面を捉えながらその凹凸を見事にいなし、カーボンバケットシートに収まる乗員を上下にシェイクするような振動は伝えてこない。公道走行でも決して苦にならないレベルの快適性が確保されているのもウラカンSTOの特徴だ。

 スーパーカーと言われた時代のランボルギーニの荒々しさはそれはそれで魅力だったが、現代のウラカンは運動性能と快適性を高レベルで両立させた、まさに“スーパースポーツ”として進化しているのが魅力。そんなハイパフォーマーを楽しめる時間も残りわずか。真のスポーツカーファンがいま狙うべきは、ウラカンSTOかもしれない。

空力特性に優れたエアロパーツで完全武装したウラカンSTOのアピアランス。ボディパネルの75%以上がカーボンファイバー製とされ、フロントウィンドーも専用品を用いるなどして軽量・高剛性化が図られている。

フロントカウルはバンパーやボンネット、フェンダーを一体化させた“コファンゴ”に置き換えられた。カウルやボディサイドには“STO”のロゴが配される。

アルカンターラとカーボンがふんだんに用いられたインテリア。軽量化は室内にも及びドアハンドルやオープナーもストラップタイプのものに改められている。

シートシェルももちろんカーボン製。軽量化に貢献するのはもちろん、ドライバーの体をしっかりとホールドして運転に集中できる環境作りがなされている。

空力特性を煮詰めた様子は、リアからの眺めでよくわかる。ウィングは手動で3段階の角度調整が可能だ。前後ホイールはマグネシウム製としてばね下重量の軽減が図られた。

諸元

ランボルギーニ・ウラカン STO
ボディサイズ:全長×全幅×全高:4,549×1,945×1,220mm
車両重量:1,339kg
駆動方式:RWD
エンジン:5,204cc V型10気筒自然吸気
最高出力:470kW(640PS)/8,000rpm
最大トルク:565Nm(57.6kgm)/6,500rpm
価格:¥41,250,000

問い合わせ先:ランボルギーニ
TEL:0120-988-889

TEXT:桐畑恒治(AQ編集部)
PHOTO:尾形和美

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