現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 青春の日々が蘇る 80年代から90年代の1.6スポーツコンパクト5選

ここから本文です

青春の日々が蘇る 80年代から90年代の1.6スポーツコンパクト5選

掲載 更新
青春の日々が蘇る 80年代から90年代の1.6スポーツコンパクト5選

■1.6リッタースポーツコンパクトを5車種紹介

 昔のスポーツコンパクトといえば1.6リッターの自然吸気エンジンと相場が決まっていました。日本の税法上だと、1.5リッターが自動車税の区切りになるため、一見すると中途半端な排気量に思えてしまいます。

やっぱり日本の技術は凄い! ロータリーや直噴、HVなど量産車世界初の技術が搭載された日本車5選

 わざわざ1.6リッターエンジンにしていた理由はというと、モータースポーツでのクラス分けが大きく影響しているからなのです。

 例えば1990年代に「スカイライン GT-R」が無敵を誇っていた「グループA」のツーリングカーレースでは、1.6リッター以下クラスがあり、「シビック」と「カローラレビン」がしのぎを削っていました。

 1.6スポーツコンパクトはモータースポーツに参戦することで、イメージアップを図り、売上につなげていたという背景があります。

 そこで、1980年代から1990年代にかけて当時の若者が夢中になった、1.6リッターのスポーツコンパクト5車種を厳選して紹介します。

●トヨタ「カローラレビン GT-APEX」

「AE86」という方がピンと来る方も多いほど有名なのが、1983年に発売されたトヨタ「カローラレビン」と「スプリンタートレノ」です。

 先代の「TE71型レビン/トレノ」では前時代的な「2T-GEU型」DOHCエンジンを搭載していましたが、「AE86」ではすべて新設計された4バルブDOHCの「4A-GEU型」に切り替えられ、最高出力は130馬力(グロス)を発揮。

「4A-GEU型」は吹け上がりの軽さと、アクセルの反応の良さに定評があり、後のトヨタ製スポーティカーの定番エンジンとして、進化を続けます。

 また「AE86型レビン/トレノ」はシリーズ最後のFR車ということもあり、生産が終わった後も高い人気を誇っていました。

 当時でもすでに古風な形式のサスペンションだったものの、車重が900kg台と軽量高剛性の車体のため、モータースポーツでの活躍はもちろんのこと、ワインディングでの走りの良さが光りました。

 なお、現在の中古車相場はおおむね100万円台から300万円台となっています。

■ライバルがいたから磨かれた走り

●ホンダ「バラードスポーツ CR-X Si」

「シビック」の姉妹車として、奇しくも「AE86」と同じ1983年にデビューしたのが「バラードスポーツ CR-X(以下、CR-X)」です。

 発売当初は1.5リッターと1.3リッターのSOHCエンジンを搭載していましたが、1984年に1.6リッターDOHCの「ZC型」を搭載した「CR-X Si」が発売されます。

「CR-X」はフロントフェンダーなどにプラスチックを採用し、800kg台といういまの軽自動車ほどの車重で、「4A-GEU型」を上回る135馬力を発揮するエンジンと相まって、当時のFF車では「シビック」しかライバルはいない状態でした。

 また「ZC型」は高回転には不利となるスモールボアでロングストークなエンジンでしたが、バルブリフトを大きく取るなどで、「4A-GEU型」に匹敵する回転数を実現しています。

 なお、アメリカで「CR-X(車名はシビック)」は「ローラースケートGT」の愛称で呼ばれていました。

●ホンダ「シビック タイプR」

 サーキットも走れることを前提に開発されたホンダの「タイプR」シリーズですが、この「EK9型 シビック タイプR」は「シビック」で初の「タイプR」として1997年に発売されました。

 すでに「グループA」のツーリングカーレースは終焉した後ですが、1.6リッターの「B16B型」DOHC VTECエンジンを搭載し、最高出力185馬力を8200rpmという量産車として類まれな高回転で実現。

 1トン強の車体にはかなりのパワーでしたが、VTECエンジンの特長でもある低速のトルクも確保されており、乗りにくさはありませんでした。しかし、サーキット走行を前提にした足回りで、乗り心地は犠牲となっていました。

 内外装も「タイプR」専用のパーツを採用し、エアロパーツやホイール、レカロ製シート、チタン製シフトノブなど、個々のパーツも走りに相応しいものがチョイスされていました。

「EK9型 シビック タイプR」は「タイプR」シリーズ最後の1.6リッターエンジン搭載車ということで、いまも人気があり、生産終了後もジムカーナやダートトライアルなどモータースポーツで活躍を続けました。

■いまとなっては激レアなスポーツコンパクト

●日産「パルサーセリエ/ルキノ VZ-R・N1」

 1997年に発売された日産「N15型 パルサーセリエ/ルキノ VZ-R・N1」はその車名にある通り「N1」カテゴリのレースで勝つことを目的として開発されました。

「N1」レースのマシンは改造の許される範囲が最小限に抑えられており、市販車にもっとも近い状態で行なわれるレースです。つまりノーマルでのポテンシャルがそのままレースの成績を左右することになります。

「パルサーセリエ/ルキノ VZ-R・N1」は打倒「シビック タイプR」を目標に、日産とオーテックジャパンがタッグを組んで開発。エンジンは「SR16VE型」で最高出力は「シビック タイプR」を大きく上回る200馬力を達成しました。

 さらに、1998年には「パルサーセリエ/ルキノ VZ-R・N1 VersioII」を発売。シャシ性能の向上を行なうとともに、各部位で車両の軽量化を図り、さらに戦闘力を上げました。

 しかし、レースでは「シビック タイプR」の方がコーナリングスピードで分があり、打倒とは行かなかったようです。

 なお、「パルサーセリエ/ルキノ VZ-R・N1」「VersioII」ともに限定車で、トータル500台しか販売されず、いまではかなりの希少車になっています。

●三菱「ミラージュ サイボーグR」

 現行の三菱「ミラージュ」は初代から数えて6代目になり、その歴史は昨年で40年にもなります。現行「ミラージュ」は新興国向けエントリーカーとして開発されたため、特段スポーティとは言えません。

 しかし、かつての「ミラージュ」はかなり尖ったクルマでした。

 1991年に発売された4代目「CA型 ミラージュ」は、翌1992年にはホンダのVTECに対抗すべく「4G92型」1.6リッターのMIVECエンジンを搭載した「ミラージュ サイボーグR」を追加。

 MIVECはVTECと同じく、三菱が開発した可変バルブタイミングリフト機構で「ミラージュ サイボーグR」の最高出力は175馬力を誇り、モータースポーツの世界で「シビック」の対抗馬になりえる存在でした。

 スポーティなタイプではないものの、バブル期に開発されたであろう世界最小となる1.6リッターのV6エンジン(6A10型:140馬力)搭載モデルもラインナップされていたのも、「CA型 ミラージュ」の特筆すべき点です。

 この後の5代目ではモータースポーツベース車の「RS」も発売するなど、「ミラージュ」は三菱を代表するスポーツコンパクトでした。

こんな記事も読まれています

レッドブル重鎮マルコ、角田裕毅は”トップドライバー”だと評価。RB残留は確実か?「予想より少し遅れたが、成長は素晴らしい」
レッドブル重鎮マルコ、角田裕毅は”トップドライバー”だと評価。RB残留は確実か?「予想より少し遅れたが、成長は素晴らしい」
motorsport.com 日本版
2025年F1全チームのドライバー契約状況:空きシートは9席。サインツはアウディ加入か。レッドブルの決断を待つ角田ら
2025年F1全チームのドライバー契約状況:空きシートは9席。サインツはアウディ加入か。レッドブルの決断を待つ角田ら
AUTOSPORT web
サーキットでもデジタル化が急ピッチで進む! アナログな手旗よりもデジタルフラッグは見えやすかった
サーキットでもデジタル化が急ピッチで進む! アナログな手旗よりもデジタルフラッグは見えやすかった
WEB CARTOP
オートマなんて一括りにするけど「中身」はじつに多種多様! クルマ好きなら知っておきたいATの種類と特徴
オートマなんて一括りにするけど「中身」はじつに多種多様! クルマ好きなら知っておきたいATの種類と特徴
WEB CARTOP
VANTECH、キャンピングカーの見積もりシミュレーションを公開
VANTECH、キャンピングカーの見積もりシミュレーションを公開
レスポンス
新世代ミニの第3弾となる電気自動車専用モデルの「ミニ・エースマン」が日本デビュー
新世代ミニの第3弾となる電気自動車専用モデルの「ミニ・エースマン」が日本デビュー
カー・アンド・ドライバー
レクサスが新型「高級ゴツSUV」発売! 斬新「アウトドア仕様」がカッコいい! ド迫力の「オーバートレイル」とは?
レクサスが新型「高級ゴツSUV」発売! 斬新「アウトドア仕様」がカッコいい! ド迫力の「オーバートレイル」とは?
くるまのニュース
「走る、曲がる、止まる」を高次元でのバランス!スズキがモトクロッサー「RM-Z250」と「RM-Z450」の2025年モデルを発表
「走る、曲がる、止まる」を高次元でのバランス!スズキがモトクロッサー「RM-Z250」と「RM-Z450」の2025年モデルを発表
バイクのニュース
ホンダ CR-Vの燃料電池車は外部充電も可能にして北米、日本で発売
ホンダ CR-Vの燃料電池車は外部充電も可能にして北米、日本で発売
Auto Prove
シボレー・コルベット史上初の電動化と全輪駆動を採用した『E-Ray』が登場。歴代最速の加速力
シボレー・コルベット史上初の電動化と全輪駆動を採用した『E-Ray』が登場。歴代最速の加速力
AUTOSPORT web
BMW 1シリーズ 新型、「Mスポーツパッケージ」を欧州設定…専用の内外装
BMW 1シリーズ 新型、「Mスポーツパッケージ」を欧州設定…専用の内外装
レスポンス
国境の長いトンネルを抜けると、そこはヒゲ男たちのパラダイスだった…【アメリカンカープラモ・クロニクル】第28回
国境の長いトンネルを抜けると、そこはヒゲ男たちのパラダイスだった…【アメリカンカープラモ・クロニクル】第28回
LE VOLANT CARSMEET WEB
いすゞ「新型スタイリッシュSUV」世界初公開へ! 精悍すぎる「V字グリル」×めちゃスポーティな「RS」も設定!? 「新型MU-X」タイで発表へ
いすゞ「新型スタイリッシュSUV」世界初公開へ! 精悍すぎる「V字グリル」×めちゃスポーティな「RS」も設定!? 「新型MU-X」タイで発表へ
くるまのニュース
今週、話題になったクルマのニュース3選(2024.6.8)
今週、話題になったクルマのニュース3選(2024.6.8)
@DIME
スズキ グローバル生産体制の見直しにより、急速に進む電動化戦略のタイでは工場を閉鎖
スズキ グローバル生産体制の見直しにより、急速に進む電動化戦略のタイでは工場を閉鎖
Auto Prove
悪天候予報のF1カナダGP、対応力が鍵に。アロンソ「正しい選択ができるか、常にギャンブルになる」
悪天候予報のF1カナダGP、対応力が鍵に。アロンソ「正しい選択ができるか、常にギャンブルになる」
motorsport.com 日本版
ホンダから新型「ミニ ステップワゴン」登場!? どんな人が買う? “エアーが似てる”声も! 販売店への反響は
ホンダから新型「ミニ ステップワゴン」登場!? どんな人が買う? “エアーが似てる”声も! 販売店への反響は
くるまのニュース
ルノー新型「キャプチャー」欧州で登場 全長4.2mのコンパクトSUVがマイナーチェンジでどう変わった?
ルノー新型「キャプチャー」欧州で登場 全長4.2mのコンパクトSUVがマイナーチェンジでどう変わった?
VAGUE

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

149.1164.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

10.8259.0万円

中古車を検索
ミラージュの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

149.1164.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

10.8259.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村