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本格悪路の少ない日本じゃヨンク性能より大切! 「アプローチ・デパーチャー・ランプブレークオーバー」という3つの角度とは

掲載 更新 6
本格悪路の少ない日本じゃヨンク性能より大切! 「アプローチ・デパーチャー・ランプブレークオーバー」という3つの角度とは

アウトドアに出かけるなら気にしておきたい性能

 アウトドアやキャンプに出かけるためのクルマを選ぶ際、そのシーンに似合うSUVであればその走破性にこだわりたくなるものだ。今では多くのアウトドアフィールドが、構内を含めて道が整備されているとはいえ、ときには道なき道を行くような場面もあるかもしれない。うっかり道に迷い、とんでもない悪路に”意図せずに”遭遇してしまう可能性も、ないとは言えない。

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 そこでまず多くの人がチェックするのが、最低地上高だろう。一般的な乗用車が140~150mmのところ、走破性にこだわったSUVであれば、200mm前後と差がつく。下まわりを擦らずに、突起などを乗り越えるのに有利になる重要なスペックだ。

アプローチアングルとは障害物を前輪で乗り越えられる角度

 それとは別に、急な登り下りや、大きな突起、障害物を乗り越える際に重要な性能=対地障害角として、アプローチアングルやデパーチャーアングルがある。アプローチアングルとはその名の通り、クルマがアプローチする際の、クルマが前方の障害物を前輪で乗り越えられる角度のスペックと考えればいい。

 わかりやすく言えば、フロントタイヤの接地面からフロントバンパー下に直線を引いた、その角度を指す。例えば、最強のオフローダーとして世界中(の僻地でも)で信頼されるトヨタ・ランドクルーザーは、最低地上高225mm、アプローチアングル32度。

 つまり、対地角32度に相当する障害物、上り坂に差し掛かっても、バンパーと路面が干渉しないというわけだ。その角度が大きいほど、有利になる。悪路を走破するために生まれた!? と言っていい最低地上高205mmの機動性に富むスズキ・ジムニーは、フロントオーバーハングが極端に短いこともあって41度を誇る。とはいえ、ランドクルーザーがあらゆる悪路を走り抜けられることはもちろんである。

デパーチャーアングルはリヤタイヤの接地面からリヤバンパー下に直線を引いた角度

 一方、デパーチャーアングルは、リヤバンパーやマフラーなどが障害物に当たらず超えられる角度で、こちらもリヤタイヤの接地面からリヤバンパー下に直線を引いた角度のこと。ランドクルーザーであれば26度。けっこう優秀なのがエクリプスクロスPHEVで29.6度となる。ジムニーに至っては、フロント同様リヤオーバーハングも極端に短いため、51度を誇っている。

 とはいえ、ジムニーのスペックでしか走破できないようなシチュエーションは、日本国内のアウトドアフィールドへのアクセス、平時の一般道ではまずないと考えていい。

 このほかにランプブレークオーバーアングルと言う、前後輪の接地面と、車体下中央部分をつなぐ角度のスペックもある。こちらは超本格悪路向けのスペックであり、岩と岩を乗り越えるようなシーンでの、岩の頂点がボディ下部に当たるかどうかの判断基準となるから、そこまで挑戦しないアウトドアユーザーであれば、あまり気にしなくていいだろう。

 加えて、そうしたアングルとともに、三菱のS-AWCやスバルのXモードといった、走破・脱出のための制御も悪路の走破性には欠かせないポイント。いずれにしても、どんなオフローダーでも自然相手に”絶対”はない。アプローチ、ラインの読み、あくまで慎重な運転が基本である(クルマを壊さないためにも)。

 ちなみに筆者はこれまでの悪路走行経験として、ランドローバー/レンジローバーの本拠地、英国のジャングルトラックという特殊なオフローダー専門のテストトラックを走ったことがある。階段上りや川渡り、泥濘路走行、スイスからイタリアへの車幅ギリギリの尾根伝いを微低速で行軍し、ときには上り坂の180度ターンに挑んだ「ハンニバルトレイル」、スイスのスキージャンプ台での滑走、そして国内自動車メーカーのテストコースにある極悪路などを体験した。

 じつは、クルマが大きく傾き限界を迎える前に、運転手や乗員自身が先にギブアップしてしまうというのが、本当のところである(筆者の場合)。

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みんなのコメント

6件
  • >> 本格悪路の少ない日本じゃヨンク性能より大切!

    いや、本格悪路が少ないなら四駆性能の方が大切でしょ。凹みだらけの道や段差の激しい道なら地上高や各種アングルが活きますがね。
    本格悪路は少ないから重要なのは雪道凍結路と泥濘路。
    FFSUVがハマるような場所でも、地上高の低いレヴォーグやインプレッサは飄々と通過していますよ。
  • ウチのSUVはシャコタンにしてるからどうでもいい
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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