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LINEがカーナビ事業に参入へ トヨタと組んでスマホアプリの提供を開始した背景とは

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LINEがカーナビ事業に参入へ トヨタと組んでスマホアプリの提供を開始した背景とは

■変革を急ぐトヨタ LINEと組む背景とは

 LINEは、トヨタのカーナビゲーションエンジンを搭載したスマートフォン向けカーナビアプリ「LINEカーナビ」の提供を、2019年9月5日より開始しました。

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 アプリは無料で提供され、ユーザーはトヨタのハイブリッドナビエンジンによる走りやすい道案内を受けることが可能になるといいます。

 LINEが、トヨタとタッグを組んでカーナビ事業へ参入した背景とは、いったいなんでしょうか。

 LINEカーナビは、同社のAIアシスタント「Clova」で培った高精度の日本語音声認識、音声合成技術を活用した音声インターフェースと、トヨタのハイブリッドナビエンジンを組み合わせた「AIカーナビ」です。

 声による操作が可能となっていることで、運転時の「ながらスマホ」を防止し、安全かつ便利にサービスを使うことができるといいます。

 Clovaに代表されるAIアシスタントは、「ウェイクワード」とよばれる専用の単語を機器に話しかけることで起動しますが、LINEカーナビも、Clovaのウェイクワードである「ねぇClova」と話しかけることで、目的地設定をはじめとした操作が可能です。

 例えば、「ねぇClova、新宿駅にいきたい」と話しかけて目的地を設定できるほか、「ねぇClova、ドライブに合う曲をかけて」で音楽の再生をおこなうことも可能です。

「ねぇClova、LINE送って」などと話しかければ、スマートフォンの画面を見ることなくLINEメッセージの送信をおこなったり、受信したメッセージを聞くこともできます。

 また、豊富な走行データをもとにしたトヨタのハイブリッドナビエンジンが搭載されていることから、細い道へ案内される事例も防ぐことができるということです。

※ ※ ※

 LINEは、なぜトヨタとタッグを組むことになったのでしょうか。LINEの担当者は、次のようにコメントします。

「トヨタさんは、近年『コネクティッド』や『つながるクルマ』といったキーワードを基に、サービスを展開しています。そのようななかで、『つながる』ためのコミュニケーションアプリを提供している弊社に、トヨタさんから声をかけていただいたという経緯があります」

 トヨタは、車載通信機(DCM)を標準装備した「初代コネクティッドカー」という位置づけのクルマとして、「クラウン」と「カローラスポーツ」を2018年6月に発表しました。

 その際に、トヨタのコネクティッドサービス「T-Connect」へ新たに追加されたサービスのなかには、LINEアプリに自分のクルマを「友だち」として追加できる「LINE マイカーアカウント」というものがあり、車載ナビの目的地設定やガソリン残量をスマートフォンを通じて確認できるようになっています。

 こうした両社の取り組みのなかで、LINEカーナビにおいてもトヨタのハイブリッドナビエンジンを採用することになりました。

 LINEカーナビは、アプリ単体での使用のほかに、「SDL(Smart Device Link)」として車載機に接続して使用することも可能で、対応車種をはじめとした詳細は、後日発表される予定です。

■安全運転へのアプローチで見える業界間での差とは

 カーナビアプリの普及が進む一方、クルマの内装にビルトインされるタイプのカーナビゲーションシステム業界においても動きがあります。

 近年、カーナビゲーションシステム市場においてトレンドとなっているのが、「画面の大画面化」です。

 大手カーナビゲーションシステム/カーオーディオメーカーのパイオニアの担当者は、次のように説明します。

「カーナビゲーションシステムの大画面化が始まったのは、およそ5年ほど前からです。それまでは、規格サイズである2DINに画面を収めるのが主流で、画面サイズは最大でも7インチが限界でした。

 そこで、弊社ではカーナビゲーション画面周辺のパネルを各車種専用に設計し、2DINサイズでも8インチの大画面を装着できる製品を発売しました。その後、同じようなタイミングで自動車メーカーのカーナビゲーションも大画面化が始まっています」

 大画面化が進んだ理由とは、なんなのでしょうか。

「画面が大きくなるメリットとしては、地図画面の見やすさと、地デジ放送やオーディオソース再生時の迫力だと思います。

 とくに音楽などのDVDを再生したとき、7インチ画面と比較すると迫力に差が出るのです。また地図画面が見やすいことから、安全運転にも寄与します」(前出のパイオニア担当者)

※ ※ ※

 近年、クルマにまつわる装備やサービスについて、自動車関連製品メーカーのみならず、LINEに代表されるようなインターネット関連企業も参入しています。

 要因としては、トヨタの取り組みのみならず、さまざまな自動車メーカーのクルマおよび自動車関連製品において、“クルマのコネクティッド化”が進められていることが挙げられます。

 LINEカーナビが提案する“声の操作”による交通事故防止に代表されるような、新たな視点を基にしたクルマの装備の進化が、今後どのように進んでいくのか注目です。

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