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【BEV長期レポート】DS3 Eテンスに6カ月乗っても気づかなかった、色気ある機能にウキウキしたあの夜【第7回】

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【BEV長期レポート】DS3 Eテンスに6カ月乗っても気づかなかった、色気ある機能にウキウキしたあの夜【第7回】

クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。これまでいくつものエンジン搭載モデルを長期にわたってレポートしてきたが、今回連載している長期レポートのクルマは電気自動車(BEV)である「DS3クロスバック Eテンス(DS3 CROSSBACK E-TENSE)」だ。(第7回/Motor Magazine 2022年9月号より)

新たな一面を発見すると、愛着はより一層強くなる気がする
長期レポートを再開して真っ先に向かったのは、首都高湾岸線の大黒PAにある急速充電器(上の写真)。以前に訪れたときは、充電器の出力「90kW」に見合った充電をできなかった施設だ。システム更新によって対応することもある、という情報を聞いて向かったのだが、結果は変わらず「7kWh」の充電に終わった。

長期レポート初の電気自動車を導入。DS3クロスバック Eテンスが来る前に担当者が準備していたこと【第1回】

長期レポート開始からおよそ半年の間に1万2000kmのハイペースで走行を重ね、また急速充電11回を含む1000kmの長距離移動など、一般的にはシビアコンディションにあたる状況だったため「ここで点検をしておこう」ということでサービス入庫。

その間、ディーゼルエンジン搭載モデル追加の予定があったシトロエン C3エアクロスを、前編と後編の2回に分けて紹介したわけである。

そしてついに、DS3クロスバック Eテンスが帰ってきた! 2カ月ぶりとなる電気自動車生活の再開、ちょっとの間離れていたぶん喜びもひとしおである。

読者のなかには航続可能距離が短かったり、外出した先での充電ポイントの数などを不安に感じて、BEVに対してネガティブな印象を抱く人もいるかもしれない。しかし慣れとは面白いもので、半年も共にしていると充電を煩わしいとは思わなくなっている。

そしてなにより、静かで切れ目のない加速感や、走行の快適性を一度味わってしまったらもう離れたくないと思ってしまう。とくにDS3 Eテンスはコンパクトでボディ剛性も高く、車両重量は1580kgと電気自動車としては軽量なモデルゆえ、スポーティな走行だってそつなくこなしてしまう。そんな印象もあって、今回の帰還をもっとも喜んだ編集部員であることは間違いない。

時には「ちょっとだけアナログ感覚」もいいものだったりする
そう。6カ月も共にしたのだ。にもかかわらず、知らなかった機能というのは意外にも存在するもの。

近年登場したモデルの多くに採用されているスマートキーはDS3 Eテンスにも標準装備されていて、バッグやズボンのポケットなどに入れて身につけていれば、クルマに近づくだけでドアロックを解除し、乗り込んでシステムスタートボタンを押せば起動する。いまや当たり前になりつつある機能のひとつ。

その恩恵に預かって普段はバッグに入れっぱなしにしているのだが、とある夜、帰宅しようとクルマに近づいたその時は、たまたま手に持って、とくに理由もなく解錠のボタンを押していた。ドアは解錠、格納されていたリトラクタブルドアハンドルが展開するいつもの儀式を眺めていたのだが、フロントマスクの雰囲気がいつもと違っているように見える。

ヘッドライトをよく見るとユニットの中にある透明な立方体が、淡いピンクのようなパープルのような、なんともセクシーな色彩で灯されているではないか。なん・・・だ、この色気は。

はじめて見る機能にウキウキしながら、読書灯を点けて取扱説明書を開くと、リモコンのボタンを押した時にだけ機能するウェルカムライトなのだということが判明した。限定などと言わずにいつもウェルカムしてくれまいかと、設定変更できる項目を探してみたが、残念ながら見当たらない。小さなことだが、改良に期待しよう。

ただの水を使って拭くよりも効果があるのかどうか
さて、点検から戻ってきてすぐ気になっていたのがフロントガラス内側の汚れだ。夜、街灯や建物からの光を反射して曇って見えるもので、湿気による曇りとは違う。窓を開けたまま走ったり、車内に湿気が残っていると汚れやすいといわれ、今回は長期間車内を閉め切っていたからだと思われる。

布でさっと拭けば取れそうなもだが、せっかくなのでひと手間かけてキレイにしてみようと思う。

単純に水道水で濡らした布巾でガラスを拭くと、水に含まれている塩素(カルキ)やナトリウムなどの成分が付着して残り、汚れになってしまうのだという。そこで、不純物を取り除かれた精製水をドラッグストアで調達してきた。

まずはマイクロファイバークロスを洗剤とお湯で洗って乾かし、精製水で濡らし、きつく絞ってから拭く。よく洗ったとはいえ、使い古したクロスでどこまでの効果があるのか疑問だが、見違えるようにピカピカになったので良しとしよう。

ついでにサイドとリアのガラス、そしてシフトノブ周辺にあるピアノブラックのパーツやメーターディスプレイなど、目につく場所を片っ端から拭いていたら、急速充電している間の30分はあっという間に経ってしまった。

第7回/2022年8月8日~8月22日(9カ月目)のデータ
・オドメーター:1万3040km
・当月の走行距離:937km
・充電量:約171.0kWh(充電メーター換算値)
・電費:約5.48km/kWh
・充電回数:8回(内、200V普通充電を6回/急速充電を2回)

DS3 クロスバック Eテンス 主要諸元
●全長×全幅×全高:4120×1790×1550mm
●ホイールベース:2560mm
●車両重量:1580kg
●モーター:交流同期電動機 ZK01型
●最高出力:100kW(136ps)/5500rpm
●最大トルク:260Nm/300-3674rpm
●バッテリー総電力量:50kWh
●JC08モード航続距離:398km
●0→100km/h加速:8.7秒
●最高速度:150km/h
●駆動方式:FWD
●タイヤサイズ:215/55R18
●車両価格:559万3000円(2023年4月現在)

[ アルバム : 長期レポートDS3 Eテンス-7回目 はオリジナルサイトでご覧ください ]

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