7月5日(金)から7日(日)にかけて、三重県の鈴鹿サーキットでファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイ・AWSの第4ラウンド『SRO GTパワーツアー』が開催された。併催のSROジャパンカップは土日に各60分の決勝レースが行われ、レース1は96号車レクサスRC F GT3(末長一範/新田守男)、レース2は98号車フェラーリ296 GT3(山脇大輔/高木真一)とともにK-Tunes Racingが勝利を収め、どちらのレースも同チームがワン・ツー・フィニッシュを飾っている。
■レース1
SROジャパンカップ富士は山脇/高木組フェラーリが連続ポール・トゥ・ウイン。レース1でKチューンズが1-2
シーズン第5戦の決勝(レース1)に向けた予選では、連勝中の98号車フェラーリがファステストタイムを記録したが、これがイエローフラッグ下での記録されたものだったためタイム抹消に。山脇/高木組は9番手からのスタートとなった。代わってポールスタートとなった9号車シボレー・コルベットC7 GT3-R(BINGO Racing)はスタートで順位を守ったもののスプーンの立ち上がりで失速。マシントラブルにより戦列を離れることとなった。
9号車の脱落後レースリーダーに浮上した7号車フェラーリ296 GT3(Comet Racing)は、中盤のピットイン直前に55号車マクラーレン720S GT3エボ2(Team MACCHINA)にコース上で逆転を許すが、直後のピットストップでライバルをアンダーカットしてみせる。一方、このタイミングで96号車レクサスが7号車フェラーリをかわしてトップに浮上し、後方から追い上げを見せていた98号車フェラーリも2番手に。これでK-Tunesのワン・ツーとなった。
レース後半は98号車フェラーリが姉妹車のレクサスの後方に迫るが、これを96号車が抑えきって今季初優勝をマーク。GT3プロ・アマのK-Tunes勢に続く3位にはGT3アマ・エントリーの7号車フェラーリが入った。
GT4クラスはポールスタートの50号車BMW M4 GT4(YZ RACING)を逆転し、同車の追撃を振り切ったWAKAYAMA TOYOTA with HOJUST RACINGの38号車トヨタGRスープラGT4エボ(落合俊之/末廣武士)がシーズン初優勝。GTCクラスはクラッシュにより出場クラスを変更したABSSA MOTORSPORTの16号車フェラーリ488チャレンジ(片山究/井上雅貴)が勝利を飾り、こちらも2024年初優勝となっている。
■レース2
明けた日曜の第6戦(レース2)は98号車フェラーリの速さが際立つ一戦に。ポールポジションからスタートした高木が序盤からリードを拡げると、レース中盤のピットストップでサクセスペナルティの10秒を消化してもなおトップを維持。バトンを受けた末永が危なげなくフィニッシュまでクルマを運び、後続に50秒の差をつける余裕のトップチェッカーでシーズン3勝目を飾った。
一方、2番手からスタートした姉妹車96号車レクサスはピットイン後のレース後半、3番手の9号車コルベットとバトルを展開する。スタートから40分後、この2台がホームストレートで並び1コーナーに入っていくところで接触。イン側に飛び込んだコルベットのフロントと、アウト側を走るレクサスのリヤが接触し両車ともにスピンを喫した。
このアクシデントに対し9号車にはドライブスルーペナルティが出されたが、無線の不調からピットからの指示がドライバーに伝わらず。結局、9号車はペナルティ未消化違反で失格となってしまう。96号車レクサスはスピン後すぐにレースに復帰し2位でフィニッシュした。3位には7号車フェラーリが入りレース1に続いてGT3アマクラスを制している。
GT4クラスでは38号車トヨタがポールトゥウィンで鈴鹿大会2連勝をマーク。50号車BMWがクラス2位、同3位に39号車トヨタGRスープラGT4エボが続きレース1と同じトップ3が並んだ。GTCクラスも16号車フェラーリが優勝し週末2連勝を決めている。
『SRO GTパワーツアー』の次戦は8月23日から25日にかけて、GTワールドチャレンジ・アジア第9戦&第10とジャパンカップ第7戦&第8戦が、岡山県美作市の岡山国際サーキットで開催される予定だ。
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