■コレが最初! いまでは当たり前の装備を初採用したクルマとは
いまでは当たり前のように搭載されているクルマの装備のなかには、普及に長い時間が掛かったものもあります。
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たとえば、パワーステアリングやパワーウインドウは、1960年代の国産車にはほとんど搭載されていませんでしたが、まずは高級車に採用され、後に小型車にも普及し、現在は装備していないクルマを探すのが難しいほどです。
そこで、現在のクルマでは当たり前のようになった装備を初採用したモデル、5車種をピックアップして紹介します。
●国産車初のターボエンジン車 日産「セドリック/グロリア」
1960年に発売された日産「セドリック」は、同社初のモノコックボディを採用した中型乗用車で、日産を代表する高級セダンです。
日産とプリンスの合併後は「グロリア」が姉妹車となり、1979年に登場した5代目には国産乗用車初となるターボエンジン搭載車がラインナップされました。
ターボチャージャーはコンプレッサーの一種で、排気の流れを利用してタービンで空気を圧縮し、エンジンへ送り込むというものです。
2リッター直列6気筒ターボ「L20ET型」エンジンは電子制御燃料噴射装置を搭載し、最高出力145馬力を発揮。これは上位グレード用の2.8リッター直列6気筒「L28E型」エンジンと同じ出力でした。
当時、3ナンバー車は自動車税が非常に高額だったため、2リッターながら2.8リッター並の出力を誇るセドリック/グロリアは大ヒットします。
なお、ターボの過給圧が上昇していない状態で、車重約1.4トンの車体を加速されるにはアクセルを大きく踏み込む必要があり、市街地などの実燃費は2.8リッター車の方が良かったようです。
1980年代になるとターボ車は日産車だけでなく、各メーカーから次々と発売されて急速に普及し、現在に至ります。
●国産車初のドアミラー装着車 日産「パルサーEXA」
1978年に日産「チェリーF-II」の後継車として発売された「パルサー」は、欧州市場を強く意識したFFコンパクトカーです。
1982年に2代目へとモデルチェンジした際に、2ドアクーペの「パルサーEXA(エクサ)」を追加。当時人気が高かった「シルビア」をイメージさせる短いルーフと、切り立った角度のリアウインドウや、リトラクタブルヘッドライトを採用するなど、スポーティなコンパクトクーペとして若者から高い支持を得ます。
そして、1983年のマイナーチェンジでは国産車初となるドアミラーが装着されました。
ドアミラーはフェンダーミラーとくらべて視線の移動量が大きくなってしまいますが、ドライバーと鏡の距離が近く確認しやすいということと、なによりも車体のデザインがスタイリッシュになるという大きなメリットがあり、欧米のクルマでは古くから一般的でした。
1983年のドアミラー解禁以降は、日産以外の各メーカーでもドアミラーが普及しましたが、しばらくは不慣れなユーザーのために、フェンダーミラーもメーカーオプションで用意されていました。
●国産車初のSRSエアバッグを搭載 ホンダ「レジェンド」
1985年にデビューしたホンダ初代「レジェンド」は、同社のラインナップの頂点に位置する高級車です。
ホンダ初となるV型6気筒エンジンを搭載し、スタイリッシュなフォルムに上質かつスポーティな走りをみせるなど、ホンダらしさがあふれていました。
また、北米での高級車ブランド「アキュラ」の展開に貢献するなど、グローバルで成功を収めたモデルでもあります。
そして、1987年のマイナーチェンジで、国産車初のSRSエアバッグが装備されました。センサーが衝撃を検知すると、インフレーターに着火されエアバッグが展開するという、現在とまったく同じ仕組みでした。
初代レジェンドのエアバッグは運転席側のみでしたが、上級グレードに標準装備され、一部グレードにはメーカーオプションで装着できましたが、価格は20万円と高額でした。
また、初代レジェンドはABSも搭載するなど、当時最先端の安全装備を採用したことで話題となります。
その後、エアバッグは各メーカーの高級車に装備されるようになり、コストダウンされると一気に普及が進みました。
■世界初となるGPSカーナビを搭載したクルマは!?
●国産車初の50タイヤを装着 三菱「スタリオン GSR-VR」
1982年に発売された三菱「スタリオン」は、北米市場をメインターゲットとしたスポーティカーです。
フロントフェイスにリトラクタブルヘッドライトを採用し、直線基調のシャープなデザインと相まって、実際にアメリカでは欧州製スポーツカーがライバルとなるほど人気がありました。
1982年から1990年までの販売期間中に、何度かの大きな改良がおこなわれ、1988年には175馬力を発揮する2.6リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載し、輸出仕様と同じワイドボディとなった「GSR-VR」を発売。
拡大されたフェンダーに合わせて、フロント205/55R16、リア225/50R16と、国内初となる扁平率50%のタイヤが装着されました。
いまでは50タイヤなど珍しくなく35や40といった扁平率のタイヤが、標準装着されているモデルがありますが、当時は運輸省(現在の国土交通省)から認可されるまで、かなりハードルが高かったようです。
●世界初のGPSカーナビゲーションを搭載 マツダ(ユーノス)「コスモ」
世界初の量産ロータリーエンジンを搭載したマツダ「コスモスポーツ」は、1967年に発売されました。その後、4代目として1990年にユーノスブランドのフラッグシップクーペ「コスモ」が登場します。
コスモは流麗で美しいフォルムの2ドアクーペで、トップグレードには世界初の654cc×3ローター・ローターリーツインターボ「20B-REW型」エンジンを搭載し、最高出力は280馬力を誇りました。
また、バブル景気という背景から豪華な装備も話題となり、なかでもトップグレードに標準装備されたのが世界初となるGPSカーナビゲーションです。
このGPSカーナビは「CCS(カーコミュニケーションシステム)」と名付けられ、複数の人工衛星からの電波を受信することで自社位置を計測する仕組みは、いまと同様です。
コスモの発売後から、各メーカーもGPSカーナビを高級車に採用しますが、価格は50万円前後だったため、普及するまでにはしばらく時間がかかりました。
現在はスマートフォン向けに無料のカーナビアプリがあるくらい、手軽に入手できるようになっています。
※ ※ ※
今回紹介した、国産車初のSRSエアバッグですが、ホンダは開発期間に16年もかかったと公表しています。その理由として「安全システムに誤作動は許されない」という考えのもと、故障率を100万回に1回と極限まで信頼性を高めていたからです。
実際には開発開始から最初の10年はまったく成果が出せず、担当エンジニアは何度も挫折しそうになったといいます。
いまでは普通に使っているようなものも、先人たちの知恵と努力の結果により誕生したと思うと、感慨深いものがあります。
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