■ダイハツに流麗ボディな「4ドアクーペ」あった!
ダイハツは1907年に創業して以来、特に軽自動車市場で高いシェアを誇り、「タント」や「ムーヴ」など多くのヒットモデルを生み出しています。
そんな軽自動車のイメージが強い同社ですが、2017年に普通乗用車サイズの4ドアクーペを披露していました。
一体どのようなクルマなのでしょうか。
【画像】「超カッコイイ!」 これがダイハツの「4ドア”クーペ”」です!(52枚)
そのクルマとは、ダイハツ「DNコンパーノ」です。
同車は、ダイハツが1963年に初めて普通乗用車市場に送り出した「コンパーノ」を現代に蘇らせたコンセプトカーで、2017年10月に開催された「第45回東京モーターショー」で世界初公開されました。
コンセプトは「アクティブシニアのためのコンパクト4ドアクーペ」とし、スタイリッシュなデザインと大人2人がゆったり過ごせる室内空間で、豊かなセカンドライフを彩るクルマとして提案された1台となります。
特徴的な“DN”というネーミングは、“DAIHATSU NEWNESS”を意味し、DNコンパーノがダイハツの新たなスタートを切る象徴的モデルとして位置づけられました。
DNコンパーノのボディサイズは全長4200mm×全幅1695mm×全高1430mmと普通乗用車サイズながら、一般的に“コンパクトカー”と呼ばれるサイズ感です。
そのボディには、1960年代のクルマならではの魅力をオマージュしつつも、新時代のニーズに応えるデザインと機能が各所に散りばめられています。
エクステリアは、クラシカルな2ドアクーペを思わせる流麗なフォルムが特徴ですが、実際には利便性を考慮した4ドアクーペ仕様です。
コンパーノを彷彿とさせるフロントグリルやシンプルで上品なラインが取り入れられ、ノスタルジックな雰囲気とモダンな先進性を見事に両立。
優雅さを強調しつつも、日常的な使いやすさを追求した設計となっています。
インテリアは、クラシカルな要素と先進的な装備を融合した独自の世界観が特徴です。
コンパーノを連想させる丸型2連アナログメーターを備える一方で、中央にはタッチスクリーンモニターが配置され、利便性を高めるロータリースイッチや電動パーキングブレーキも搭載。
モダンで洗練された雰囲気を持つ車内空間は、ドライバーと乗員に快適な移動時間を提供します。
パワートレインには、同社の「ロッキー」や「トール」にも用いられている直列3気筒1リッターターボエンジンを搭載。
ほかにも1.2リッターのガソリンエンジンにハイブリッドシステムを組み合わせて搭載する可能性も示唆されていました。
そしてトランスミッションにはCVT、駆動方式にはFFを採用しています。
※ ※ ※
ダイハツの過去と未来をつなぐ思いが込められたDNコンパーノですが、ダイハツは同車をあくまでコンセプトカーと位置づけ、市販化の予定はないと明言していました。
2024年12月現在においても同様のモデルが商品化されることはなく、DNコンパーノは一度限りの登場に留まっています。
それでも、このクルマが持つ洗練されたデザインや実用性は、ダイハツが普通車市場で新たな可能性を模索した挑戦的なモデルとして、同社の歴史に色濃く刻まれていることでしょう。
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