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新型アウトバック・ウィルダネス発表! ニッポンのアウトバックは2021年秋発売確実!

掲載 更新 23
新型アウトバック・ウィルダネス発表! ニッポンのアウトバックは2021年秋発売確実!

 SUVブームも追い風に、日本でも乗用車にSUVの要素をミックスしたクロスオーバーも人気になっている。しかし、ラージクラスのクロスオーバーは輸入車にはボルボV60クロスカントリーなどの選択肢もあるが、日本車はレガシィアウトバックだけである。

 日本で販売されるレガシィアウトバックの現行モデルは2014年登場と時間が経っているのもあり、すでに生産を終了しており、新車を買える可能性があるのは在庫車のみとなっている。

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 しかし、メインマーケットとなる北米では2019年にフルモデルチェンジ済み。早く日本でも発売してほしいものだ。

 そんななか、北米スバルは2021年3月30日、アウトバックにラギッドさとワイルドさを加えた新グレード「アウトバック・ウィルダネス」を発表。

 そのアウトバック・ウィルダネスはどんなクルマなのか解説するとともに、日本で発売予定の新型アウトバックはどんなモデルなのか? 日本でいつ発売するのか、徹底レポート!

文/永田恵一
写真/スバル

【画像ギャラリー】日本のアウトバックはどうなる!? さらに本気の北米新グレード「アウトバック・ウィルダネス」を見る

■ラギッドでワイルドな新グレード、アウトバック・ウィルダネスとは?

3月30日に北米スバルが発表したアウトバックの新グレード「Outback Wilderness(ウィルダネス)」。走破性や機能性をさらに高めたグレードだ

最低地上高を240mmとし、オールテレーンタイヤ(ヨコハマジオランダー)を装着

 まずは2021年3月30日に北米スバルが発表した、北米仕様レガシィアウトバックの新グレード「Outback Wilderness(アウトバック・ウィルダネス)」を紹介してきたい。

 アウトバック・ウィルダネスは悪路走破性やアウトドアなどで役立つ機能性をさらに高めたグレード。アウトドアシーンで頼れる走破性と機能性をさらに強化し、タフでラギッドなキャラクターに磨きをかけたモデルとなっている。

 エクステリアはウィルダネス専用装備のフロントバンパーやリアバンパー、積載能力を向上させたルーフレール、左右両方に装着された牽引フックに加え、アナダイズドイエローのアクセントカラーを配置。

 内装もアナダイズドイエローをアクセントに、ブラックとグレーのダークトーンで全体をコーディネート。防水性を備えたシート表皮/後席シートバックなども採用し、アウトドアでも気兼ねなく使える仕様としている。

 また2.4L水平対向4気筒ターボエンジンに変わりはないが。最終ファイナルレシオを4.44としたリアデフとリニアトロニック(8速マニュアルモード付き)が変更され、極低速域でのトラクション性能が強化され、40%の勾配を登れるという。

 さらにバンプストローク量の大きい専用サスペンションを組み合わせることで、日常使用での快適性を維持しつつ、未舗装路での衝撃吸収や路面追従 性も向上。オールテレーンタイヤを装着することで、登坂路等での走破性を強化した。

 最低地上高は、標準モデルの220mmから240mmまで高め、悪路走行を支援するX-MODEもDEEP SNOW/MUD モードの対応速度域を広げ、実用性を向上させている。具体的な標準仕様との違いは以下の通り。

専用のOUTBACKのロゴが入る

スバル・ウィルダネス専用のロゴが入る

新グレード「アウトバック・ウィルダネス」はタフで荒々しい使い方をしたくなるモデルだ


●悪路走破性
・CVTの極低速域のトラクション性能強化
・オールテレーンタイヤ(ヨコハマジオランダー)の装着
・マットブラック仕上げの17インチアロイホイールの装着
・専用サスペンションの装着も含め最低地上高を220mmから240mmに高めた
・Xモードのディープスノーとマッドモードの対応速度域を拡大
●機能性
・積載力を向上させたルーフレールや左右両方に牽引フックを装着
・防水性を備えてシート表皮、後席シートバックの装着
●デザイン
・車体を保護する役割も兼ねた専用前後バンパーなどの装着
・アナダイズドイエローのアクセントカラー

 ウィルダネスは、アウトバックの悪路走破性を高め、ワイルドさとラギッドさを加えた、ガシガシ使える仕様となっている。北米だけでなく、アウトバックが日本で発売された際には、ぜひカタログモデルとして設定してほしい。

ルーフレールにもアナダイズドイエローの差し色が入る

悪路走破性を高めるため、ウィルダネス専用のサスペンションが装着されている

■北米仕様の次期レガシィアウトバックってどんなクルマ?

生産終了となったレガシィアウトバック国内現行モデル。すでにディーラーの在庫もない状況だ

 本題に入る前に少し現行型に触れておきたい。

 レガシィグランドワゴン、ランカスターを含めると5代目モデルとなる現行型は4代目モデルまではかつてのレガシィ人気を牽引したツーリングワゴンとクロスオーバーのアウトバックがあったのに対し、現行型からはステーションワゴン需要の低迷により、世界的にアウトバックのみとなった。

 現行型レガシィアウトバックの成り立ちは、スバルとしては1つ前のクルマの土台となるプラットホームであるSIシャーシを使ったラージクロスオーバーというオーソドックスなものだ。

 日本仕様のパワートレーンは2.5リッターNA+CVTに悪路でのトラクション(駆動力)を高めるXモード付4WDのみで、スバルの基幹技術となっている自動ブレーキ&運転支援システムのアイサイトはステレオカメラがカラー化され、レーンキープシステムが加わるなどしたver.3を搭載していた。

 また現行型レガシィアウトバックもスバル車らしく毎年のように改良されたが、一番大きく改良されたのはアイサイト関係だった印象だ。

 なお、在庫のみと前述した現行型レガシィアウトバックの在庫の状況を複数地域のスバルディーラーに問い合わせたところ、筆者が聞いた限り在庫があるところはなく、今から買える現行型レガシィアウトバックの選択肢は登録済を含めた中古車のみと考えたほうがいいだろう。

 2019年4月のニューヨークモーターショーで発表された新型アウトバックは、アウトバックを含めたレガシィがスバルにとって大黒柱となるモデルというのもあり、キープコンセプトでフルモデルチェンジした。

北米で販売中の現行アウトバック。先代よりも若干大型化しているが、日本でも許容範囲だろう

 しかし、クルマ自体はスバル新世代のSGP(スバルグローバルプラットホーム)の採用など大きく進化している。部分ごとに細かく見ていきたい。

●ボディサイズ
 現行型の全長4820mm×全幅1840mm×全高1660mmに対し、次期型は全長4860mm×全幅1855mm×全高1680mm(ホイールベースはどちらも2745mm)と若干大型化されているが、日本でも許容できる範囲だろう。

 また1つ注目したいのは、現行型がクロスオーバーながら200mmとSUVの平均値以上を確保していた最低地上高が次期型では220mmに高められている点で、このことはアウトバックに悪条件下でのアウトバックの頼もしさをさらに強くしてくれるに違いない。

●インテリア、キャビン&ラゲッジスペース
 インテリアは上級グレードへのブラウンのナッパレザー仕様の設定をはじめとした質感の向上と、11.6インチの大型モニターやコネクテッド機能であるスバルスターリンクの採用が目を引く。

 キャビンとラゲッジスペースはボディの大型化の分広くなっているのに加え、ラゲッジスペースに付くフックが2つから4つに増やされるなど、使い勝手も全体的に向上している。

●プラットホーム
 次期レガシィアウトバックのSPGはボディ骨格を強固に組み立ててからアウターパネルを溶接するフルインナーフレーム構造の採用し、高剛性化と軽量化の両立を実現した。

 ここまでに使った大型モニター、スバルスターリンク、フルインナーフレーム構造という言葉は大好評となっている現行レヴォーグでも聞くキーワードであり、次期レガシィアウトバックは「現行レヴォーグに盛り込まれた技術を先行採用したモデル」と言えるのかもしれない。

●パワートレーン&4WDシステム
 北米仕様のエンジンは2.5リッター水平対向4気筒の直噴NA(182ps&24.3kgm)と、3.6リッター水平対向NA6気筒の後継となる2.4リッター水平対向4気筒直噴ターボ(260ps&38.3kgm)の2つで、それぞれ使用ガソリンはレギュラーとなり、トランスミッションはCVTのみの組み合わせだ。

 4WDシステムはXモード付という点など大きな変更はないが、前述した高められた最低地上高などにより悪路走破性の向上が期待できるのに加え、2.4リッターターボ車はリアデファレンシャルが新開発のものとなっており、牽引性能は1225kgから1588kgに強化されている。

●アイサイト
 北米仕様のアイサイトは現行レヴォーグのアイサイトXから見ると一世代前のものとなる、先行車の認識による渋滞中の追従機能などが加わったアイサイトツーリングアシストを搭載する。

●価格
 2.5リッターNA/2万6795ドル(約296万円)から、2.4リッターターボ/3万9945ドル(約441万円から)となっている。

北米仕様のアウトバック2020年モデルのコクピット

■日本仕様はどうなる? いつ発売?

北米仕様のアウトバック2021年モデル

 次期アウトバックの日本仕様がどうなるのか? 注目したいポイントは2つだ。

1:エンジンはどうなる?

 北米仕様の2.5リッターNA、2.4リッターターボともに申し分なさそうなのだが、燃費だけはアメリカの高速道路モードで2.5リッターNAが14.0km/L、2.4リッターターボだと12.7km/Lと悪くはないものの、日本では特に2.4リッターターボが厳しいかもしれない。

 そのあたりを考えると、レガシィアウトバックの日本での販売台数を見ると難しいところもあるのかもしれないが、日本仕様のエンジンは、2.5リッターNA以上の動力性能と燃費を備えているレヴォーグとフォレスターに搭載される新しい1.8リッター直噴ターボが搭載されることを期待を込めて予想する。

2:アイサイトはどうなる?

 レヴォーグに搭載される渋滞中のハンズオフ(手放し)機能やドライバーが急病になった際などの緊急停止機能などが加わったアイサイトXを期待したいが、こちらも販売台数を考えると北米仕様のアイサイトツーリングアシストからの変更は難しいのかもしれない。

 しかし、北米仕様への大型モニターやスバルスターリンクの採用はアイサイトXの搭載を想定してのものとも解釈できるのに加え、日本仕様の登場まで2年も待たされたこともあり、希望的観測も含めアイサイトも最新のアイサイトXとなる可能性が高いように感じる。

 なお現行モデルが341万円からとなっている価格は、ターボでアイサイトXとなればコストがかさむのは当然なのに加え、レヴォーグとの関係も考えると大型モニターとアイサイトXが付いて400万円あたりからだろうか。

 日本での発売時期は、スバル関係者から聞いた情報では、2021年秋頃までには導入したいと聞いているので、遅くとも2021年秋までには発売されるだろう。

■まとめ

北米で販売中のアウトバック。日本では多く売れるクルマではないかもしれないが、レヴォーグの完成度の高さなどから仕上がりの良さは想像できる

 筆者は現行アウトバックで雪道を含めた長距離ドライブをしたことがあり、面白みはちょっと薄いものの、悪条件下でも頼りになるクルマだったことを思い出す。

 そのことを踏まえると次期レガシィアウトバックも日本では大きな数は売れないにせよ、レヴォーグの完成度の高さなどから仕上がりのよさは容易に予想できる。

 また次期レガシィアウトバックも日本車唯一のラージクロスオーバーというのは変わらないと思われるだけに、次期レガシィアウトバックもレヴォーグのように輸入車に対抗できる存在となるのではないだろうか。

【画像ギャラリー】日本のアウトバックはどうなる!? さらに本気の北米新グレード「アウトバック・ウィルダネス」を見る

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みんなのコメント

23件
  • これ実物見たら相当かっこいいんだろうな
    Xブレークとかいうのもカッコいいしなー
    値段はヨーロッパで600万円とか言ってたから日本でどのくらいになるんだろ
    500万くらいかな
    黒とかグレー、白もいいかな
    スバルって独特な面白い車作るよね
    早くみたいなー
  • アウトバックもいいが、やはりレガシィツーリングワゴンの復活が望ましい。
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