■「オービス」の新種!? 「移動式オービス」が増えている
道路上で速度違反の取り締まりを行う、通称「オービス」と呼ばれる機器があります。
近年はその中でも、三脚に載せて運用する小型タイプの「移動式オービス」が増えています。
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従来の速度違反取締りでは、道路を跨ぐような立派な支柱で支える大型のオービスや、ネズミ捕りと言わる方式がメインでした。
大型のオービスはもちろん、ネズミ捕りも違反車両を止めて切符処理を行う広めのスペースが必要なので、結果的にいつも決まった場所で行われています。
それに対し移動式オービスは、畳1帖ほどのスペースさえあればどこにでも設置が可能です。
多くの警察官が必要だったネズミ捕りに対し、移動式オービスは1名から2名で運用が可能なので、ある意味でゲームチェンジャー的な機器です。
それだけの影響力がある機器だからなのか、移動式オービスが運用開始された当時は通学路や生活道路で、子供たちなど生活者の安全を守るためと新聞やテレビで紹介されていました。
国内で初めて小型の移動式オービスが運用されたのは、2017年4月7日に愛知県一宮市の起小学校と、幸田町の荻谷小学校前で朝の通学時間帯に実施されました。
筆者(オービスガイド運営:大須賀 克巳)も現地で調査をしましたが、テレビ局や新聞社が通学途中の小学生を背景に移動式オービスを撮影していました。
その後、他の都道府県でも移動式オービスが導入されていきましたが、最初の運用場所は小学校付近というが決まりのようでした。
そのためか、ドライバーからも目立った反発もなく、むしろ好意的に受け入れる意見が多かったと記憶しています。
ゾーン30や狭い生活道路を速いスピードで走るクルマはとても危険なので、これらを取り締まる機器が登場したことは、街中での悲惨な事故を減らすためには有効だと思います。
といっても、当時全国で運用されていた移動式オービスは10台足らずで、ほとんどのドライバーはその存在を知らなかったり、遠くの世界の出来事くらいに思っていたでしょう。
■高速道路に移動式オービスが設置された場所とは
その後も移動式オービスは、未導入の都道府県に次々と導入されていき、導入済の警察でも2台目、3台目が追加されてきました。
運用場所も、学校や幼稚園付近が中心ですが、街中の県道や堤防道路などに活躍の場を広げ、幹線道路やバイパスでも運用されるようになり、さらに深夜の運用も珍しくなくなってきています。
そして2018年10月には名古屋高速で、2019年11月には東名高速でも運用され、最近では首都高速でルーレット族対策として同時に5台設置されたこともあります。
また直近では、山梨県警が中央自動車道の下り方面、笹子トンネル手前の道路管理施設横で、ここ2ヶ月くらいの間に3~4回移動式オービスを運用しました。
ほんの一例ですが、下記が高速道路に移動式オービスが設置された場所です。
○道央自動車道の三沢PA横や輪厚PA出口合流付近
○北陸自動車道の徳光PA横
○東京外環自動車道の草加ICと三郷西ICの間
○東名高速道路の豊橋PAから本線への合流付近や赤塚PA出口合流部付近
○新東名高速道路の秦梨トンネル入口付近
○名古屋第二環状自動車道の甚目寺南ICからの合流部
○名神高速道路の岐阜羽島ICと一宮JCTの間
○京都縦貫自動車道の広野トンネル手前
○舞鶴若狭自動車道路の丹波第一トンネル入口の白い建物付近
○山陰自動車道の鳥取ICからの合流後
○山陽自動車道の福石PAの入口付近
○松山自動車道の伊予灘SA出口合流部
○九州縦貫自動車道の鹿児島空港南バス停入口に設置
○沖縄自動車道の伊芸SA出口合流部や喜舎場トンネル入口
■移動式オービスの手前に「取締り中」の看板は掲出されているのか!?
よく質問されるのが「移動式オービスの手前には『取締り中』の看板はあるのか」という点です。
答えは「看板を設置している場合と、していない場合があります」となります。
北海道警などは必ずといって良いほど看板を設置していますが、県警によっては基本的に設置しないところや、設置したりしなかったりといった感じの警察も多くあります。
さらに同じ表示でも、大きな看板もあればとても小さな看板もあり、その設置場所も左側の歩道だったり、右側の中央分離帯だったりとマチマチです。
例えば片側3車線の道路で予告看板が右側に設置されていて、移動式オービスは中央分離帯に設置されていたこともありました。
このような場合、もし看板が設置されていても、走行している車線によっては看板に気が付かないことも多いと思います。
さらに最近は警察のホームページやSNSで予告することにより、それを看板の代わりにするところも増えています。
お出かけ前に、ルート上の警視庁や各道府県警のサイト、SNSをチェックするのは現実的に難しいでしょうが、少なくても自分が住んでいる地域の警察が発表する情報には注意をしていて損はないと思います。
なお固定式オービスと異なり、移動式オービスは青切符レベルの速度違反でも光ります。
15キロオーバーで呼び出されたドライバーも実際にいますので、多少の速度オーバーなら大丈夫などの過信は禁物です。
※ ※ ※
最後に、移動式オービスに対し賛否はあると思いますが、筆者は移動式オービスは良いシステムだと思っています。
正直なところ、運転していて邪魔な存在と思うこともありますが、導入前と最近を比べると、無茶な運転をするクルマが減ってきたと実感します。
例えば深夜の埼玉県内の新4号国道などは無法地帯のようでしたが、最近は全体的に速度が落ちています。
特に電光掲示板に「県内移動式オービス実施中」の表示が出ると、走行車両全体が穏やかになったと実感できます。
そもそも速度超過は重大な事故に直結することは確かなので、移動式オービスがあろうがなかろうが、周囲を思いやり安全な速度で走ることが大切だと思います。
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みんなのコメント
警察は、事故原因に「スピードの出しすぎによる」とよく言っているが、スピードが原因と言うのなら、制限速度で走っていたらその事故は起きなかったはずだが、実際それはない。
だから、以前は、事故原因の1位がスピードの出しすぎだったが、今は、安全運転義務違反が1位になっている。
アンダー30の場所での10km/hオーバーは危険であっても、高速道路での10km/hオーバーは大したことはない。
警察には、取り締まることばかりを考えるのではなく、その場所にあった安全な通行に適した取り締まりを行ってほしいと思う。