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ST-Z暫定トップの26号車raffinee Zがまさかの降格。柳田監督は「チームの責任」と悔やむも新型の速さを実感

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ST-Z暫定トップの26号車raffinee Zがまさかの降格。柳田監督は「チームの責任」と悔やむも新型の速さを実感

 4月20日、宮城県のスポーツランドSUGOで行われたENEOS スーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONE第1戦『SUGOスーパー耐久4時間レース』グループ2の決勝で、トップチェッカーを受けた26号車raffinee日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4。ニッサンZ NISMO GT4の初勝利かと思われたが、レース後に最終スティントでのトランスポンダー切り替え不備が発覚し、30秒加算のペナルティを受けてまさかの2位降格となった。

 今回の第1戦SUGOは、9クラスを2グループに分けて予選・決勝を同日に行うワンデイ開催となり、26号車raffinee Zは午前中の予選からライバルを圧倒する速さをみせていた。決勝レースでもその速さは光り、スタートスティントで富田竜一郎が後続を一気に引き離す走りでレースをリード。中盤には52号車埼玉 GB GR Supra GT4の先行を許したものの、篠原拓朗が乗り込んだ26号車が差を詰めていき、残り1時間を切った120周目に逆転を果たした。

スーパー耐久がSUGOで開幕。土曜のグループ2はST-Zの埼玉GBスープラがペナルティで逆転勝利

 そのまま26号車raffinee Zは、後続を20秒以上引き離してトップチェッカーを受け、サインガードで待ち受けていたチームメイトやスタッフたちも満面の笑みで喜んでいた。

 ところが、本来は篠原がドライブしていた最終スティントにて、トランスポンダーの切り替えミスが起きていたことが分かる。実際、タイミングモニターでは荒聖治が乗車しているという表示が出され続けていた。

 これにより、26号車は30秒加算ペナルティを課されてしまい、52号車が4.6秒リードした状態で優勝というかたちに順位が切り替わった。

 26号車を走らせるTEAM ZEROONEの柳田真孝監督は「仕方ないです。ミスはミスなので」と険しい表情をみせ、レースを振り返った。

「そこは(ミスを)認めますし、『自分たちが優勝するにはまだ早い』ということなのかもしれません。とはいえ、昨年苦戦していたなかで、新しくなったZと、GT4のZでの経験があるドライバーたちがクルマの良さを発揮してくれたと思います。25号車も、順位を上げてくれて良いところに行っていましたけど、そこもアクシデントで取りこぼしてしまったのは残念でした」

 結果としては思わぬかたちで優勝を取り逃がすこととなってしまったが、全体を通して26号車は、昨年のST-Zクラスで圧倒的な強さをみせたトヨタGRスープラGT4陣営を凌駕する速さと強さを見せていたのはたしかだ。このことについては、柳田監督も予想以上の手応えを感じているようだ。

「本当はもっと苦戦するだろうと思っていました。レースでは全然敵わないのではないかと思っていましたが、ドライバーたちはすごく頑張ってくれたと思いますし、チームもレースに向けて準備をしてくれていました。結果こそ2位でしたが、内容的には勝っていた部分もあると思うので、そこは今後につながる内容だったのかなと思います」

 昨年から今年についての進化について柳田監督は「ロングランで乗りやすくなっているとドライバーたちが言ってくれています」と、決勝レースでの力強さをポイントにあげた。

「昨年もSUGOでは、一発の速さに関してパフォーマンスがありましたが、決勝レースで辛くなっていました。また、Aドライバーがどれだけ乗りこなすかという点も関わってきます。いくらプロが速くても、レース全体を考えるとジェントルマンのペースも重要になってくるので、そこに関してはドライバビリティが向上しているのかなと思います」

 それだけに、今回のミスは悔やんでも悔やみきれないという様子の柳田監督。「チェッカーの瞬間は盛り上がっていたけど、その後に残念な思いをさせてしまった。チームの責任というか……本当に悔しいです」と唇を噛みしめていた。

「(第2戦の富士24時間レースは)距離が長いために新たな問題も出てくるかもしれませんし、色々なことが起こるはずです。そこを乗り越えてこそ良いクルマになっていくと思います。次の24時間にうまくつなげて頑張りたいです」と次戦のリベンジを誓った。次なる舞台は、5月24日から26日にかけて静岡県の富士スピードウェイで開催される第2戦富士24時間レースだ。

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