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560SLが1100万円! バブル期のメルセデスが値上がり中! ヤナセが手がける極上の中古車とは?

掲載 更新 19
560SLが1100万円! バブル期のメルセデスが値上がり中! ヤナセが手がける極上の中古車とは?

2020年7月31日~8月2日に千葉県千葉市で開催された「オートモビルカウンシル2020」では興味深いクルマが多数展示されていた。今回は、ヤナセのブースに展示されていたメルセデス・ベンツの中古車をリポートする。

近年人気のトレードショー

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ひとことで“クラシックカーのイベント”といっても、そのジャンルは多岐にわたる。なかでも近年、全世界で人気が高まっているのが「トレードショー」だ。

クラシックカーの車両本体はもちろん、自動車パーツあるいは「オートモビリア」と呼ぶ周辺グッズを販売するスペシャルショップが集まり、見本市会場などの屋内ないしは野外の会場にて、展示・販売をおこなうイベントだ。

トレードショーはもともと欧米発祥のイベントながら、わが国でも「オートモビルカウンシル(Automobile Council)」が2016年からスタートした。ところが、第5回になる今年のオートモビルカウンシル2020は、折からの新型コロナ禍による会期の先送りがあったうえ、厳重な感染対策がとられた会場は、例年とは少し異なる雰囲気だった。

そんな少しだけ重い雰囲気に優しく寄り添うかのように、ひときわ優雅で重厚なブースを構えていたのがヤナセだ。わが国における輸入車界の名門ヤナセが近年注力しているのがクラシック部門(ヤナセクラシックカーセンター)で、レストア業務を主な生業としている。

さらに今後は、本格的に中古車両販売も手掛けていくということで、今回のショー会場には、1980年代末~90年代初頭に、日本総代理店であったヤナセが輸入・販売した“ヤングタイマー・クラシック時代”のメルセデス・ベンツが4台、ずらりと並べられていた。

1100万円の560SL

販売されたメルセデスは、1989年型「560SL(R107系)」、1991年型「500SL(R129系)」、1991年型「500SE(W126系)」、そして1995年型「E280(W124系)」の4台。もっとも高年式のE280でさえ、生産から既に四半世紀以上の時を経ており、もはや“中古車”というよりは立派な「ヤングタイマー・クラシック」といえるだろう。

ヤングタイマー時代のメルセデスは、数年前に比べると価格高騰の傾向にある。それは全世界的な傾向であり、日本国内も例外ではない。しかし、ヤナセ・クラシックカー・センターが販売する個体には、専門店で販売される同型車の相場価格よりも、さらに高価なプライスが付けられている。

今回でいえば、E280の300万円や500SLの480万円は国内相場価格のプラスアルファ程度かもしれない。しかし、500SEの680万円や560SLの1100万円はいずれも大幅に高いものであり、価格を聞いただけでは、敬遠してしまう向きも多いかもしれない。しかし事情を聴くと、このプライスがきわめて真っ当な設定であるのがわかる。

まず、ヤナセクラシックカーセンターで販売されるクラシック・メルセデスは原則、正規輸入されて、ヤナセ販売網で顧客に販売した車両に限られるとのこと。新車として販売したのち、たとえオーナーが変遷したとしても、ヤナセ・ネットワーク内でメンテナンスや修理がおこなわれてきた個体のなかから、コンディション良好なものだけが、販売されるという。

ヤナセクラシックカーセンターで業務に携わるスタッフは、これらクラシックモデルたちが現役だった時代をリアルタイムで知る、熟練のマイスター的メカニックが多いという。彼らは販売するときのプライス設定にも関与するとともに、ヤナセの名に相応しいメルセデスに仕立てるために、場合によってはレストアにも近い作業をおこなうという。

珍しい保証付き

今回販売される4台とも、車検整備相当の作業(各油脂類、バッテリー類、ベルト類、フィルター類、プラグの交換を含む)がおこなわれるのはもちろん、オートマティック・トランスミッションはリビルド品と交換。エンジンマウントやホース/ラバーブーツ類も交換。サスペンションもオーバーホールし、ブッシュ/ダンパーは交換。またオープンモデルについては、ソフトトップ作動用の油圧シリンダーをすべて交換するなど、販売前の修復項目は実に仔細にわたる。

さらに販売される車両には、クラシックカー業界では珍しく6カ月または5000kmが上限の保証も設定。これらの要素が相まって、ヤナセ・クラシックカー・センターが販売するメルセデスの価格は高価になるのだ。

ヤナセクラシックカーセンター自体は2018年4月に開設されたばかりではあるものの、かつておなじ場所でウエスタン・コーポレーション(ウエスタン自動車の後身)が展開していたオールドタイマー・センターを合わせれば、30年以上の歴史を誇る。

さらにいうなら、1952年から輸入を開始したメルセデスのみならず、フォルクスワーゲンやアウディ、あるいは北米GM各ブランドの日本総代理店として長らく君臨してきたヤナセの歴史は、これからヤングタイマー・メルセデスの世界にチャレンジしてみようと考えているファンにとっても、必ずや力となってくれることだろう。

つまりヤナセクラシックカーセンターが仕上げた極上車を選ぶということは、クラシック・メルセデスの素晴らしさを完全に享受するための、最高の選択肢のひとつと思われるのである。

文・武田公実

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みんなのコメント

19件
  • ヤナセが自信を持って仕上げたんだろ?
    保証6カ月・5千キロなんてせこいこと言ってないで、2年・無制限くらい付けたらどうかね?
  • オレンジ色のウィンカーがやっぱり良い。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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