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推し!は断然「エクストリーマーX」。タフで優しい新型エクストレイルの魅力のすべてが、コイツにはきっとある

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推し!は断然「エクストリーマーX」。タフで優しい新型エクストレイルの魅力のすべてが、コイツにはきっとある

上質感の向上を狙った新型エクストレイルのフルモデルチェンジ。だが、タフギアとしての熱いスピリッツはもちろん健在だ。中でも推しは、ひときわダイレクトにタフネスをアピールしている「エクストリーマーX」。ルックスのインパクトと走行性能のバランスの良さはおそらく、ラインナップ中随一と言えるだろう。

VCターボ×e-POWERはお互いの良さを引き立てている
タフじゃなければ生きていけない。やさしくなければ、生きていく資格がない。
(レイモンド・チャンドラー著 生島治郎訳「プレイバック」より)

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

そんな、フィリップ・マーロウの少しばかり芝居がかっているけれど男の子的にはめちゃくちゃカッコいいと思える名言を、新型エクストレイルを運転しながらぼんやり思い浮かべていた。

そもそもそこには、現代のSUVと言われるクルマすべてに通じるものがあるような気もする。みんなそろって「タフで優しくありたい」と思っているに違いないのだから。けれど、4代目の進化の方向性を見て、乗って、体感してみると、ことさら新型エクストレイルにぴったりの「キャッチフレーズではないか」と思えてくるから不思議だ。

たとえば、新たに搭載された「VCターボ×e-POWER」と「e-4ORCE」がもたらすフィーリングは、まさに「タフで優しい」としか表現のしようがない。

そもそも、日産が世界に先駆けて開発した可変圧縮比エンジンは、ノートのそれと比べて倍近いレベルまで性能が向上している。しかもバッテリーの充電量を精密に観測しながら、負荷の状況に応じて動作、停止、回転数の上下動に至るまで最高の効率を求めている。

最良のタイミングでもっとも美味しいところを狙っているから、日常的な領域から実に躾けがいい。作動時、停止時の振動などはほとんど感じとれないし、フル加速でもエンジン音の高まりが耳につくようなことはなかった。

さらに試乗車の前後に搭載された電気モーターもまた、これまでにない力強さを発生している。前150kW/330Nm、後100kW/195Nmを使い切る全開加速では、そうとうにダイナミックで刺激的な加速感を体験できる。

そのスムーズな伸び感は、ドライバーの思い通りの「速さ」を演出してくれる。欧州の技術陣がこだわり抜いたという「リニアチューン」の恩恵もあるのだろうか。アクセルの踏み込みと加速の盛り上がり感とが、シンクロしているイメージだ。それもまた、ドライバーコンシャスな魅力の一面。新型エクストレイルが秘めた、優しさに他ならない。

20インチは迫力満点。だが乗り味はやや大雑把な印象
今回、テストコースで試乗したのは2台とも4WDモデルだったが、ことパワートレーンの魅力に関しては、大きな違いは感じられなかった。ただしそれ以外の部分では、思ったよりも印象が変って来る。

最初にハンドルを握ったのは「X e-4ORCE」。新型エクストレイルのラインナップは大きくわけて、ベーシックな「S」から「X」、「G」と上級シフトしていく。つまりX e-4ORCEはポジション的には中間と考えていい。これが想像以上に走りのバランスが良いことに驚かされた。

ハンドリングがまず、適度に軽快でスムーズだ。操舵フィールは重すぎず軽すぎずニュートラルで、しなやかにクルマの挙動を操ることができる。新開発のプラットフォームが剛性感に優れているだけでなく、ボディそのもののしっかり感も伝わってきた。

抜群に良い印象を生んでいるのは、おそらくタイヤだろう。18インチのファルケンを履いていたが、接地感の伝わり方もリニアでわかりやすい。全長4660×全幅1840×全高1720mmと、けっして取り回しやすいサイズと言えない新型エクストレイルを、よどみなく自然な感覚で操ることができる。

というように、試乗の印象は極めて良かったのだけれど、素直に「X推し」とはいかないのには、理由がある。ちょっと残念なことに、「上質さ」がやや控えめなのだ。標準仕様としてはメッキ系パーツが多めな上級のGと比べると、エクステリアのキラキラ感が非常に少ない。いい意味で言えば、比較的シンプルで独特の無骨感が魅力的、とも言えるけれど。

ましてやもう1台、試乗用に用意されていたのがメタル調フィニッシュやダーククロームモールを巧みに使いこなした「AUTECH e-4ORCE」だったこともあり、よけいに地味な印象を受けてしまったのかもしれない。なんと言っても、シリーズ最大の20インチホイールはさすがに目を惹く。

ただこの20インチが、実は好みが分かれるところだった。18インチのすっきりとよどみない味わいを体感した後で乗ってみると、255/45R20のタイヤは新型エクストレイルの魅力をややスポイルしているように思えたのだ。

直進状態からハンドルはやや重めで、微小舵角での反応にも「間」を感じる。幅が太くて扁平率も低いのだから当たり前だが、乗り味は硬めだし、ノイズも路面のざらつきをより素直に伝えてくるようだった。コーナリングでもグリップはしっかり出ているものの、よりストレスなくラインコントロールしやすいのは18インチの方だ。

Xベースで大胆不敵な「エクストリーマーX」の魅力
今回の試乗ではGグレードの19インチタイヤは試すことができなかったのだけれど、カッコのインパクトはさておき、普通に毎日乗るのなら、18インチがベターな選択であることは確かだ。もっとも、「どうせだったら、愛車には輝いて欲しい=キラキラしててほしい」と考えるオーナーとしての気持ちもよくわかる。

そこで結論に至る。本稿のタイトルどおり「推しは断然、エクストリーマーX」だ。

エクストリーマーXそのものには試乗できていないのだが、ベースとなるXと同じ18インチのファルケンを履いていることが、まずはチョイスの大きな動機。基本的に動的性能は同様だと考えていいだろう。加えて、専用デザインのホイールがカッコいい。ブラック基調、切削によるアクセントが加えられており、無骨なのにオシャレ、といういい味を出している。

X同様に光モノ系パーツは少ない。けれど逆に、グロスブラックで統一されたドアハンドルやルーフレールのコーディネイトが精悍でSUVらしさを引き立てている。前後のアンダープロテクターも機能性をわかりやすく主張していて、全体に重厚感が増している印象だ。

ベース車に比べると全長が5mmほど長いが、実質同等。車両重量も2列シート車で比べて10kgほどしか違いはない。価格差は33万円と決して小さくはないけれど、実はエクストリーマーXもオーテックが手掛けたバージョンということで、品質と信頼性の高さは折り紙付きと言える。

さらに、3列シート仕様を選ぶことができるし、専用デザインの防水シートが本当にタフな使い方にもへこたれることなく、いろんな遊びに付き合ってくれるはず。そんな多様な「優しさ」も含めて考えるなら、エクストリーマーXの存在はかなり魅力的に思えてくるのではないだろうか。

■エクストリーマーX 主な特別装備
・専用フロントグリル(ダークフィニッシャー)
・専用フロントアンダープロテクター
・専用リヤアンダープロテクター
・専用グロスブラックアウトサイドドアハンドル
・専用デザイン18インチアルミホイール
・専用ブラックルーフレール
・サイドターンランプ付電動格納式リモコンドアミラー(グロスブラック)
・LEDフォグランプ
・リヤLEDフォグランプ
・リモコンオートバックドアドア
・専用デザイン防水シート(セルクロス®) 
・運転席・助手席パワーシート
・パーソナルドライビングポジションメモリーシステム(運転席)

■新型エクストレイル エクストリーマーX(3列シート) 主要諸元
●全長×全幅×全高:4665×1840×1720mm
●ホイールベース:2705mm
●車両重量:2135kg
●パワートレーン:直3 DOHCターボ+電気モーター×2
●エンジン総排気量:1497cc
●最高出力:106kW(144ps)/4400-5500rpm
●最大トルク:250Nm/2400-4000rpm
●モーター(前)最高出力:150kW(204ps)/4501-7422rpm
●モーター(前)最大トルク:330Nm/0-3505rpm
●モーター(後)最高出力:100kW(136ps)/4897-9504rpm
●モーター(後)最大トルク:195Nm/0-4897rpm
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:レギュラー・55L
●WLTCモード燃費(ベース車):18.3km/L
●タイヤサイズ:235/60R18
●車両価格(税込):426万0300円

[ アルバム : 新型日産エクストレイル エクストリーマーX はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

3件
  • メッキグリルより黒グリルの方がアウトドア感あっていいな
  • 何年か前に、このグレード名みたいな空気清浄機だかエアコンのCMがあった気がする
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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